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8話なぜアイツらは私に惚れたのか
仕事をしているとふと思った…なぜアイツらは私に惚れたのか…と
私は言ってしまえば色々めんどくさい女だ
それに…死ぬ事の無い人間、近づいて一緒になっても私を苦しめるだけ…なぜそう思わないのか…何故そばにいるのか…
何か秘策でもあるのか…と
アイリス)…(本当に何でだろうか… )
気になりレインが来た時に聞こうと思いながらも仕事の書類を片付けて行く
数時間後
アイリス)……(おかしいな…何でレインが来ないんだ…?)
いつまで経ってもいつもの時間に来なくて少し心配しているとレインの弟、フィンが駆け込んで来た
フィン)あ、アイリスさん!助けて下さい!兄様が!
アイリス)??レインが?どーしたの?
フィンを落ち着かせお茶を出すと落ち着いて話し始めた
フィン)に、兄様が…アイリスさんと付き合っている人達が全員捕まったんだ!オーターさんも…ランスくんも…全員が!
アイリス)え…?
フィン)警察に捕まったとかじゃなくて…なんと言うか…そ、組織…?の人に…捕まったって…噂で……
アイリス)組織…(もしかして…ファースト……が、結成した…組織…か?)
フィン)そ、そう!ねぇアイリスさん!助けてよ!兄様を…皆さんを…
アイリス)…わかった……フィン、大人しく待ってろ…(ファーストが結成した組織なら…油断は出来んな…それに、もしかしたら…ファーストまで外に出ているかも…それは、無いと思うけど…)
フィン)で、でも…!!
アイリス)悪ぃ…今、すげぇキレてんの…
フィンの頭を優しく撫で「大人しく待ってろ、いいなこれは「命令」だ」と言えばフィンは少ししょぼんとした顔をして頷いた
アイリス)悪ぃな、大人しくしてろよ
フィン)…うん、義姉さん……兄様を…皆さんを…よろしくお願いします……
フィンは頭を深々と下げお願いをしてきた
アイリス)…任せろ、可愛い義弟の願いだ、叶えてやる
身一つで飛び出し組織が崩壊する前に本拠点として使っていた遠い館に向かう
館
アイリス)…
館の扉を乱暴に開けると中にいた過去に見た事のある奴らがこちらを一斉に見た
アイリス)…私の彼氏を拉致ったやつは誰だ、ここに正座しろ、首を掻っ切ってやる
男)やぁっと来たか…アマめ
アイリス)組織は修復されたかぁ?笑確かお前最上位幹部だったな?笑ファーストが居ねぇのによーやったもんだ笑
男)ファーストは死んだ、今は俺が長だ
アイリス)ほぉ?お前たしか頭がクソわりぃハズだったよなぁ?ブタ箱ん中に入ってるヤツら良く連れ出したなぁ?
無詠唱で槍を召喚し睨み付けながら1歩1歩進んで行く
男)警備がザラだったからよ笑連れ出すのはラクショーだったぜ笑
アイリス)チッ、もうちっと警戒心高めろって言うか……
男はヘラヘラと笑いながら無詠唱で魔法を発動させてくる
私は魔法を槍で弾くとまるで開始の合図のように周りの魔法使いが攻めて来た
アイリス)…(身体強化…それに魔力強化…か、それに微かにだけど毒の霧もある…)
アイリス)甘ぇんだよ、私に勝つならもっと…マシになれッ!
目の前にいたガタイのいい男の腹に槍を突き刺し勢いのままに槍を振り周りに居た魔法使いを飛ばす
アイリス)(先ずは…回復系統の使いからやるか)
後衛に立っている魔法使いを片っ端から槍で突き刺し、蹴り飛ばし…ひとしきり暴れた次は強化系統の魔法を使う魔法使いを集中的に狙い始める
アイリス)っ…らぁ!
魔法使い)うぐッ”…
アイリス)まだ行けるよな?私に喧嘩吹っかけたんだ…まさか負け戦にでもなるつもりでやった訳じゃねぇよな?
男)ンなわけねぇだろ!
アイリス)なら良かったわぁ♪
軽口を叩き合いながら相手はどんどん減っていき…ついには最上位幹部…基、現長の男が1人になった
だが…ここでひとつ思った…
アイリス)(血溜まりがひとつもない…)
そう、殺してきた相手の血が地面に残っていない…なんなら死体すらもない
幻覚かと思ったが確かに手応えはあった、なんなら私の体には返り血がびっしりと着いている…だから、幻覚では無い…なら一体?
…まともに考えを纏まらせることも出来ずに相手は姑息な手を使って私を仕留めようと必死こいてる
アイリス)っと…(しつこいな…)
相手は自分が死に際に追い詰められるほど強くなり、そして自動回復を行う
その回復量は尋常ではなく瞬きをする暇もなくスっと回復をするウザさ、私も正直こいつは嫌で嫌で仕方ない
アイリス)ッ…(やっば…魔力もそうだけどシンプルな体術も前と違って大分上達してやがる…)
グングニルを諦めて人型に変え魔法戦に持ち込むと相手はあっさりとくたばった
アイリス)…(グルを人に変えたら死んだ…なにか企んでるのか…?)
迂闊に気を抜くべきでは無いと思い身構えていると突然グルが苦しみ出した
アイリス)グル!?
グングニル)う”…ぁ”あ”……ッ…い”ぁ”ぁぁあ”ぁぁあ”!!!!
アイリス)まさか!
グングニルの周りをよく見ると今まで殺してきたヤツらの血と死体が現れていた
アイリス)そーゆー事かよ…神降ろしかよ…
グングニルは北欧神話、オーディンの神器…グングニルと生贄さえあればオーディンを呼び出す…つまりは神降ろしが出来るわけだ
アイリス)まんまとはめられたわ…
神降ろしの儀式を中断させてようとグングニルに戻るよう命令を出しても強制的にその命令はシャットアウトされついにグングニルは…オーディンへと変わってしまった
アイリス)チッ…(神相手にやり合おうとは思わんぞ畜生どもめ)
グングニルの元の持ち主はオーディンだ、そのオーディンが今ここで現れてしまえば今まで使っていたグングニルは元の主の所へ戻ってしまう…私は言ってしまえば第2の主だ
アイリス)(神降ろし…あいつら禁忌を犯すとは…)
神降ろし…その名の通り神を降ろす術…北欧神話の主オーディンは魔を生み出した神として名が広まっている…つまり…魔法の原初はオーディンである
そして…神降ろしは基本的に術者がいるのだが…術者がいない場合は神が暴走を起こし世を滅ぼす…
アイリス)…初めて自分の命を掛けるわ…
この日初めて私は自分の命を掛けると思った…いや、掛けた
私の魔力が尽きるのが先か相手を先に取れるか…
怖ぇギャンブルの始まりだわ
アイリス)始めましょーや…魔法の原初様よ笑
オーディン)人の子よ…哀れな奴だ