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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで
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・papers,please の忠犬ルートのぐちつぼ

・papers,pleaseをしている(操作している)ぐちつぼの存在有

・うろ覚えで書いているため、parpers,please の本家設定とはズレているところがあるかもしれません

・ヴァンダーマーの口調迷子

・自己満。これ大事(最後の方力尽きてる)





「■■■■■■へようこそ」


とある国の国境では、今日も入国審査が行われている。

分厚く高い灰色の壁を超えるためには、たった一つのこじんまりとした箱、審査室に入るだけで超えることができてしまう。然し、審査を受けるものは何時間も前から並んでいなければその日全てを人々の喧騒とスピーカーから流れる「次」という声び費やすこととなるだろう。

…時にサイレンだったり爆発音だったり発砲音だったり

噂の通りこの国は物騒でしかないようだ。


さて、そんな雑音の中彼、ヴァンダーマーは自身の順番が来るのを待っていた。出張だ。

出張というより、ロスサントスよりも物騒だというこの国に興味を持ち偵察のようなことをしに来た。という感じだろう。

前の人が審査するための箱の中に足を踏み入れる。


一分も経たないうちに警備員が中に入る


問題があったんだろうな、なんて思ったその瞬間、中から

「ふざけるな!!俺はこの国に入るためにどれだけ早くからここにいると思ってんだ!!!」

なんて怒りの言葉をまき散らしては箱の中から警備員に抑えられた前にいた人が連れ出され、

「うるさい」

なんて一言とともに持っていた銃のバットプレート、床尾板で的確に殴られ気絶させられていた。


あらら…なんて心の中で思っては少し笑ってしまう。

どうやら噂は本物らしいな、なんて思っていたらスピーカーから「次」という声が聞こえてきた為、中に足を踏み入れる。


近頃現れた優秀な審査官とは彼のことらしい。

深い緑色の少し癖のあるような髪を抑えるかのように帽子をかぶり、黒縁の眼鏡越しに吊目の赤い瞳。

その瞳どれほどの人の偽りを見抜いてきたのだろう、そして、自分も見抜かれてしまうのだろうか

なんて物思いにふけっていると、彼の口が開き


「許可証はどこですか?」


と一言。しまった出すのを忘れていた


「あぁ、申し訳ないね。出し忘れていたよ」


なんて言っては残りの他にも必要なものすべてを提出する。

正直言って入国するだけなのに用意すべき資料が多すぎると少し苛立ったのを同時に思い出す。


そんな苛立ちというヴァンダーマーの心境を露知らない彼は、「ありがとうございます。」なんて律義に返事をしては資料を見始める

それと同時に実に面白く、不思議なことが起こった。

とこからともなく「持ってんなら最初から出せよじじいがよォ…」という声が聞こえたのだ。然し実際には誰かが居て話しているわけではなく、はっきり聞こえたかと言われれば、否。

とはいえ内容から目の前で黙々と業務をする彼の心の声ともいえることが分かった。

ふむ、と考える

彼、ヴァンダーマーは心の声を聴くことができる。それと同じ現象が今起こったのだろう。にしても、先ほど律儀に挨拶をして、今目の前で黙々と作業をしている審査官の姿からはとても想像できない口調の荒っぽさ。

暫く考えているとヴァンダーマーの中に一つの仮説が生まれた。…この入国審査員を俯瞰的な視点で見ている人間がいるという可能性だ。そう、つまりは”操作”をしている人物ということだ。そう考えると口調が荒いのも説明が付く。

黙々と審査員がこなす作業も、その第三者の人間からすれば一種のコマンドなのかもしれない。なんて妄言に近い思考をもてあそぶ。


まさかここで面白い人物に会えるとは。内心喜んでいると唐突に審査官とヴァンダーマーの間にシャッターが下りた。


…どうやら見抜かれてしまったみたいだ。

警備員が彼を拘束しようとしてくる。あと一歩で取り押さえられてしまう、その瞬間ヴァンダーマーは警備員の持っている銃を奪い、殴る。


無理やり入国してみたらどうなのだろうか。


そんな好奇心からその場は戦場のような雰囲気になった。


この部屋を出た先にも三名ほど警備員がいるのはわかっている。

然しこちらから覗けば射程が通るのでその部屋から出ずに3発。

華麗にヘッドショットを決める。赤い花が咲き、悲鳴。逃げようとする慌ただしい足音の数々。

そしてこの国境を脅かす存在を知らせるためのサイレン。


さて、出口に向かおうとして数歩踏み出した瞬間。後ろからの殺意に気が付いた。後ろを振り向くと同時に大きく体を動かし、射線から逃れる。その瞬間1発、麻酔針が審査官の持つ銃から発せられる。

審査室に銃のようなものは見受けられなかった。つまり緊急時用に隠されているのだろう、それと同時に彼は程々に銃の腕前も良いということを知る。

そのあとも間も許されず、こちらに標準を向けては2発目が打たれる。少し頬を掠めたが何も問題ない。どうやら本気でヴァンダーマーを拘束しようとしているようだ。

そんな中ヴァンダーマーはこの審査官をどうするか考えていた。

殺すにはもったいない、操作している者の声も聴けると同時にそもそも審査官自体の能力も高いためだ。

気絶させるか、なんて思っては一気に審査官に近づく。どうやらこのようなことは初めてで、審査官は突っ立っている。

「ェ?なにこれバグ…?」なんていう俯瞰して見ているであろう人物の声も聞こえる。

きっと彼からしたら会話応答のコマンドさえ出てこないだろう。


そんな彼…審査官を見てはくつ〃と笑い、少し遊ぼうかと「こんにちは」なんて話しかけてみる。




「こんにちは。迷惑なじじぃが来たと思ってウンザリしているだろう?」

「…目的は?」

審査官が口を開き発言をする。操作コマンドはないはずだから今の彼は”彼”そのもその意思で話しているのだろう。

特に焦りを見せるわけでもなく、いつ命を奪ってくるかわからない目の前の人間へ質問をするその姿は、己の業務をいかなる時でも遂行する忠犬のような…否、狂犬のような有様である

「こんな場面でも質問か、どうせなら気軽に会話をしてみたい物だが。」

「質問をして、異常がないかを判断するのが俺の仕事だからな」

「ふむ、そうか…君はこの国に対してどう思っているんだい?」

「どう…?」

「別に何でもいい、政治的なことが主かもしれないが」

「…この国は…しっかり尽くせばそれ相応の物が返ってくる。道理にかなった栄誉ある国だ。」

暫く考えた様子を見せてから、審査官が口を開き述べる。少し声が震えているようにも感じたが、なぜだろうか。

きっと本当は思うことが一つや二つはあるのだろう。

然しこの国のことだ。

何時どこで見られて…否、監視されているのかわからない。それをわかっているこの審査官はこの発言をしているのだろう

賢い、よく頭の回る人間だ。

なんて思ってヴァンダーマーは少し関心をする。

「ほう…成程。君はなぜこの役職に就いているんだい?」

「自分から望んでなるような職業ではない。前任の審査官が解雇されて、俺が選ばれた。それだけだ」

淡々と答える。まるで自分からこの職に就きたくて就いている訳ではない。という意味をほのめかすその発言は、よりヴァンダーマーの興味を惹きつけるには十分だった。

無意識に笑みがこぼれては、審査官がうんざりしたように口を開く。

「満足か?用がないなら帰ってほしいが。」

「…あぁ、すまないね。もう少しだけじじぃの話に付き合ってくれるかい?」

「俺は構わないが。アンタがこの国に一生を尽くすことになる。」

…どうやら彼は、この会話を聞かれていても問題”は”無いように言葉を選んで警告をしているようだ。

遠回しにそろそろ援護の警備員やこの国のお偉いさん方が来ることを示唆している。


そんな熱烈な迎えがあっても、武器を持ったヴァンダーマーの前では特に意味を成さないが。


再びヴァンダーマーはくつ〃笑っては、言う

「なに、心配ないさ。わしはもっと尽くすべき場所があるからな。」

「…そうか。」

伝わらなかったか。察しの悪いやつだな。なんて思われているのかもしれない。

まぁどうだってかまわないが。そんなことより、そろそろ増援が来るのなら会話をしたいものだ。そう思い最後になるかもしれない質問を投げかける。

「君はロスサントスという街を知っているかい?」

「知らないな。」

「一文字も聞いたことがない?」

「無いな。あぁでも、お前のパスポートを見て文字は見たことがあるな。」

普段ヴァンダーマが住んでいる街にいる、あのやかましいアロハ服の警官がいいそうな言い回し。

此方を少しから揶揄うような、そうでないような。

「それは残念だな…こんな小さな箱にいるよりもっと楽しい場所だぞ?」

「俺はその街に行かない。」

「なに、来いなんて一言も言ってないが?」

「あぁそうだったな…んで?その素敵な街がどうした。自慢したいだけか?」

「まぁパスポートを見てるからわかると思うがね。わしはその街から少し見学でここに来たんだ。」

「見学?修学旅行気分か。それにしても場所選びが下手なようだが。」

「そんなことない、大正解な場所だ。君という面白い人物に出会えたからね。」

意味のない会話。そうとらえるにはぴったりで、時間だけが過ぎていく。

「そのうち警備員が来る。アンタもここでお役御免だ、さようなら」

足音が聞こえ始めては、彼がそう口を開く。老いぼれのお前でもこの国は容赦しないぞ、とでもいうように

「…そうか、さようなら。」

警備員が“武器を捨て両手を挙げ、降伏しろ”と言う。うるさいなぁ、なんて思えば、警備員の眉間に穴が開く

ざわつき、目の前の審査官が驚いたようにその場に固まる。

次々とくる応援をなぎ倒しては、ふと思い出したかのように口を開く。

「あぁそうだ、一つ言い忘れていたが…君のような人材は、街に来てもいいんじゃないか?」

再びヴァンダーマは審査官の目を見て言う。

「…行かない」

「そうか…まぁこれだけでも受け取ってくれ。」

そういって、堂々と“MOZU”という文字と百舌鳥の描かれた名刺を差し出す。

「…モズ?なんだこれは」

「それは…街に来るなりして確かめたらいい。」

応援は残り僅か、みなひるんで中々前に出てこない。

「どうした、今にも国境を超えそうな極悪人を殺さないのか?」

そんな安い挑発に乗られ、次々と倒れる。

さて、もういいだろう。そんなことを思っては審査室から離れ、着替えては帰りの飛行機を待つ為にその場を後にした

審査官は後姿を見るしかなかった。





一件の通達、「不審者による虐殺を許したとして、加点。」


「あー、折角うまくいってたのに謎イベントにやられたわ。タイトル戻ろ。」


この日、ヴァンダーマに出会った審査官はロスサントスにいけないだろう。

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