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「あたしね、君たちに触った途端ものすごい情報量が流れてきてびっくりした。基本的に100年ぐらいしか生きれない人間ならこんな情報量何人いても敵わないぐらい…」とか言いながらめちゃくちゃキラキラしている。すごい。息も少し絶え絶えでそう言った。
「やっぱり、数千年は生きてるでしょう?負の感情さえあまり見つかんなかったけど…」
「えっ」
早々にバレた。
(注:翠はおよそ1000歳、ディアは3000歳を超える)
「嘘ついても無駄だよ。ていうか嘘つく必要ないよ。」
冷淡にそう言う。…ご最もだ。
するとディアさんは
「そうだ。我らは1000歳をゆうに超えている。」
と言った。
なんだか挑発的な言い方な気が…
とりあえずそれに合わせて俺も首を縦に振る。
「君たちが天界でどんなものを見て聞いたのかはだいたいざっくりわかったよ。うーん、でも元の記憶が焼け切ってて断片的なのしか分かんなかったけど」
「えっ?こんな短期間で?」
俺たちがしてきたり見てきたことは自分でも覚えきれないことだってあるのに…
「うん。でも全部が全部わかるわけじゃない。多分100年ごとに何をしたかーがわかる感じ」
「君たちの記憶が焼けてたから少しの情報量ですんだけど、全部の記憶が残ってたら私爆発して死んでたかも。」
笑い混じりにルーメは言う。
星霜が口を挟む。
「ルーメは、君たちのものすごい情報量を体で処理しきれなくなって少し具合が悪くなったんだ。これは小さい頃からよくあったことだから、君たちのせいじゃないよ。」
というと、自分のいた席に戻りお茶をすすり始めた。
「なら良かった。」
ともディアさんが言った。あれ、天界にいた時より優しいんだけど。
「まあ戻りなって。もうやりたいことは終わったから少しお話しよう。」
というと、ルーメは立ち上がりテーブルの方へ向かった。
ーーーー
「…そういう事ね。だからゴミ捨て場が見えたの…」
ルーメと星霜は俺たちの下界に降りてからの話を興味津々に聞いてくれた。なんだか照れくさい。
「へえ、君も結構やるじゃん」
「それは興味深いね…」
リアクションもしっかりしてくれる。2人とも聞き上手だ…
「んで?これからどうするの。君たちまだ討伐免許証とかとってないんじゃないの?」
と聞かれた。一通り話し終えた後にルーメが言ったのだ。
「討伐免許証?なんですかそれ」
気になって聞き返してみた。
「うーん、なんか天界人を討伐する免許をこの街じゃ取らなくちゃいけなくてね、取ってないまま倒すと最悪捕まっちゃうんだよね…」
え?!待ってめっちゃバンバン倒してたけど…
「君たちの話を聞くに、まあボコボコ倒してたんだろうけど…君たちは天界人だからね、最悪天界人の無駄な争いだったってことで済むよ。…2課は免許証のこと、誰も考えてなかったのか…?」
星霜はそういった。え結構やばい…?
「まあ、大きいことになると僕たちからしてもめんどくさいだけだから言わないでおくよ。シークレットだよシークレット。」
はあ…という感じの空気が漂う。
「でも…この流れで行けば君たち、しばらく天界に戻りたいーーっていう気持ちはないでしょ?」
言われてみればそうだ。浮条のことも心配だし、多分止めないと何するか分からない。
「確かに…」
という。
「それなら、これから住民票とか沢山取らなきゃ行けないと思うけど…とりあえずだいたい取れるだけ取っとこうか。どうせ天文台暇だし」
めっちゃ頼りになる発言が来た。まじかよ。
「え、いいんですか…?」
ディアさんはまあよくわからん!みたいな感じでそっぽ向いている。
「いいよいいよ、星霜。お前も暇だろ」
とルーメが言うとグイグイと肘で星霜の腕を押した。
「まあ…うん。全部押し付けないならいいよ…」
すんごい乗り気なルーメ。ここまで心強いの滅多にないぞ…
「とりあえず今日は帰りな?2課のみんなが心配してるだろうし…はは、また暇になったら遊びに来てね。特に夜景は綺麗だから…」
行く前に言っていた料理とやらは出なかったが、申し分程度に食べたお菓子でお腹はだいたい満たされた。
「はい、ありがとうございました。」
ーーーー
ルーメは天文台の外まで俺たちを見送ってくれた。
帰り際に星霜はルーメに呼ばれて何かを話したらしい…俺らはその山からの景色をもう一度見て美味しい空気を吸っていた。
「ねえ、星霜。あの…」
「なんだ。また押しつけか。」
「いや…今回のお前、あと何年持つの。」
「…あと…60年…」
「残りあと幾つ?」
「1…2…2つ。」
「ああ、ごめん…久々に会ったもんだから…良かった、あれからどうもしてないんだね?」
「まあ。僕だってこんな天命嫌だよ。でも僕だってまだやらなきゃいけないことあるんだし…」
「それは知ってる。はあ…60年後、あたしはもう生きてっか知らないけど、お前もやりたいことやって満足してから死にな。なんか辛気臭いな…ま、また連絡よこせよ!」
「ああ、そうする。」
と言って別れると、星霜は小走りで2人の元へ向かった。
「何かあったんですか?」
「いや、また変な仕事を押し付けられそうになったんだ…」
つづく
ルーメと星霜は元同期。というか遡れば1人だった星霜と昔から遊んでいたので幼なじみです。ちなみに星霜の幼なじみはあと2人います。
ちなみに次の話は微妙にセンシティブ入ります