テラーノベル
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この物語に、政治的意図・戦争賛美の意図はありません。また、現実とは関係はありません。旧国が出てきます。 グロテスクな描写があります。
史実・原子爆弾の描写があります。
書き手の妄想が大幅に含まれているので、史実に忠実ではない部分があります。
それでもいい人は、ご覧ください。
私は、目を覚ました。まだ、身体は熱い。あつい…
だが、昨日?数時間前?…もしかしたら、数分前かもしれないが。それよりかは、体調は比較的にマシだ。
まぶたも、少しだが動く。
耳は右の方だけだが聞こえる。
身体は…まあ、動くだろう。
とりあえず、行かなければ。
「う゛…、はっ゛…あっ……」
鼻から息がうまく吸えず、口呼吸になる。
ただ、口にも違和感がある。何か、紙のような、そういう物が垂れ下がっている感じだ。
…もしかして、これもケロイドなのだろうか。
手で触ってみる。
「…ッ゛」
痛い。その紙のような部分を触ると、電流を流されたかのような痛みが走った。ただ、これで、この部分が、私の部位であることは確定したようだ。そして…おそらくだが、全身同じようになっているのだろう。
…まずは、視界を開かないといけない。そうしなければ、自分がどうなっているかすらも分からない。しかし、私の部位が視界の邪魔しているのなら、取り除かねばならない。
地面を、手の感覚だけで探る。地面には、何かと何かが溶けたような、そんな物が転がっていた。
感触からして、そのような感じだ。そのまま、物伝いに調べていくと、手に激痛が走った。
「…くっ゛…う゛…」
鋭利なもので刺された感覚。全体像を触り、推測してみる。
………。
これは…何かの欠片だろうか。尖った部分をなぞるようにして触り、形状を確認する。…使えそうだ。
そのまま私は、それをまぶたに持っていき、「部位」を切り離した。
…視界が戻っていく。
私はすぐさま、先程の事を後悔した。
更地。いや、それよりもずっと酷い。
目に映ったものは、想像よりもずっと悲惨であった。
全て、爆ぜた。焼け落ちた。言葉にするのもはばかられるほどに。瓦礫、なのかすら分からない。
この崩れた何かは、人なのか、物なのか。それすら分からないほど、荒れて、溶けていた。
虚しいほど、地平線が見える。
太陽が、嘲るようにしてこちらを見ている。
そんな気がしてしまった。
身体に目を向けてみる。
信じられなかった。これが本当に自分だと。
私の身体は、ケロイドで覆われていた。多分、尻尾と猫の形をした耳で、かろうじて私と分かるだろうが、それ以外では分からないと思える。
軍旗の模様も、分からないだろう。顔も、目、鼻、口…どこにあるのか当てるのは、中々至難の業だ。
私はまだ、「国の化身」であるから回復はできる。事実、目覚める前には動くだけで駄目になった身体が、今は動く。明日にはマシにはなっているだろうが…
私はここで死ぬだろう。
ここで降伏し、「大日本帝国」という国は崩壊…あるいは、無くなる。
流石に、こんな事があったんだ。政府も降伏を選ぶだろう。
そして、何が起きたのかは分からない。ただ、目の前が爆ぜたことだけは覚えている。
…おそらく、最新の兵器が何かだ。
信じたくはないが。
ただ、後悔はあるが、「死ぬ」ということに対しての恐怖は無い。
元々、いつかは死ぬ。万物とは、そういうものだ。もっとも、こんな…市街に兵器を投入するのは、どうかと思うが…
いや。我が国全体として考えれば。
……他国(ひと)のことは、言えないか。
ふと、そんな事を考えていた。
現実から逃げていただけかもしれない。
「…。」
手に持っていた物は、ガラス片だった。
ギラギラと、過剰な程に輝いて見える。じっと見つめていると、自分の顔が、チラリと見えた。
#歌詞ドッキリ
67
カンヒュ好き
1,314
#日本受け
白狐こはく@カンヒュ民
685
「あ……」
誰かも分からない顔。ため息をつきたいが、激痛が走る…無駄な行為だ。
とりあえず、動くのに邪魔な部位を落としておくか…。
粗方、動くことに余計な物は削いだ。まあ、反動で身体が痙攣しているが…それも、時期に収まる。
もう一度、この景色を眺める。
…絶望、だな。希望なんて、どこにもない。周りを見渡すと、産業奨励館が映った。まだ、朽ちていく途中。あそこにも、人がいたのだろう。それも、たくさん。
「…ゲホッ…カッハ……」
今回は、少し無理をしたかららしい。思った以上に疲労が溜まっていたようだ。
…吐いて、しまった。血液やよく分からぬ肉塊も、吐瀉物に混じっている。というより、それが大半だ。
のどが、渇いた。お腹も、空いた。
「はぁっ゛…、はぁっ゛…」
呼吸がしにくくなる。吐いたからだろう。頭がクラクラとまわる。暑い…熱い…。目を背けていたあつさや痛みに襲われる。
「…くっ……ぅ゛あ゛っ」
楽な体勢へ即座に寝転がり、浅く息をする。
…今回は気絶できず、あつさと痛みにうなされ、嫌な心地を味わいながらの就寝となった。
コメント
1件
**あまさん、今回もめちゃくちゃ引き込まれました…。** まず、まぶたを自分で切り開くシーン、想像しただけで背筋が凍ったよ…。その後の「更地」の景色、太陽が嘲るように見えるって表現、すごく胸に刺さった。国の化身として回復力があっても、その身体がケロイドだらけで自分が誰か分からないって、絶望以外の何ものでもないよね。 「どこにも希望がない」って一文が、本当に重くて、でも目が離せなかった。現実の歴史を思うと、ただただ言葉が出ないけど、こうして物語として向き合うことの意味を考えさせられたよ。続きがどうなるのか、すごく気になる…! お疲れさま、あまさん。