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最初は呆気にとられていたが、店長の様子で状況を理解してきた。


恐らくこの人は…


「こちらこそ、よろしくお願いいたします。」


女性は丁寧に頭を下げると、私の方に目を向けた。


長いまつげを揺らし、微笑んでくる。


「社員さんですか?わぁ、可愛らしい人ですね。私、今日からこちらにお世話になります。雛瀬真結美(ひなせまゆみ)と申します。初めてで分からないことがあるかもしれないので色々教えてくださいね。」


上品な笑顔は、同姓の私でも心臓を揺さぶられる程だった。


隣の店長をこっそり見ると心なしか顔が紅くなっている。


何故か、それが面白くないと感じてしまった。心がモヤモヤする。


(…奥さんいるくせにデレデレして…って、別に関係ないし。)


私は、心の声に負けないよう、精一杯の可愛い笑顔を作って対抗した。


「初めましてー!!レジの藤塚美里亜です!!私にうまく教えられるか分からないですけど、何でも聞いてくださいね♪」


これでもかというくらい声を張って挨拶する。


自分でも、何をそんなにムキになっているんだろうと思った。


その直後、店長が割って入ってくる。


「えっと、雛瀬さんには食品の遅番として入ってもらうんだ。面接の時に彼女も夜の方が都合がいいって言ってくれてね。いやぁー、ほんとに助かったよ。」


「え…」


頭を、鈍器で殴られたみたいに、鈍い衝撃がはしる。


(えっと…今までは店長がやっていた遅番を…今度からこの人が代わって…じゃあ…店長は…?)


指先1つ動かせず、立ち尽くしてしまう。


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