コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
side zm
目を開けば時計の音がチクチクと鳴っている。俺はどのくらい寝ていたのだろうか。記憶は曖昧だが、体がスッキリとしている。
「しょっぴ?おるん?」
八時を過ぎたことを示す時計は、見れば見るほど速く動いてるみたいで目が回りそうだ。響く声に返事はない。玄関を見ると靴がない。出かけているのだろうか。
スマホを取り出し連絡を送ろうか迷う。
そのうち帰ってくるやろ。
そういってまた一眠りしようとしたとき、玄関のドアが開いた。
「しょっぴ?おかえりー」急いで玄関に向かう。
「あっ…。ゾムさん。起きてたんすね…。
またせてすいません。急いで準備しますね。」そういっていそいそと、家に上がった。なんか変…?まあ、荷物が重そうだったので
「持つよ。」
と袋を受け取ろうとしたときショッピと手が触れてしまった。
まあ、ドキドキも何も当たり前の状況だったので、平然としていたが正直嬉しい。
と思った。が。ショッピの方をちらっと見ると、手は震えていて、微かに涙目である。
「ショッピ?大丈夫?」
そう声をかければビクッとしてゆっくりとしゃがんでしまった。肩で息をしていて、ポタッポタッと、床に雫が垂れる。
すぐさま自分もしゃがめば小さな嗚咽が聞こえた。
異常なのはすぐわかった。けどどうすれば良いのかは正直わからなかった。
泣くショッピの声が小さいはずなのに俺の頭に響く。
「ショッピ。くわしく…いや話せることあるか?」
寄り添ってくれていたショッピのように優しく問いかけるように話しかけた。
「ぞむさっ…俺っ…。」
「うん?」
やっと話してくれたのは俺にとって
「実は」
災厄の出来事である。
「ーーーー」
「は?」