テラーノベル
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n番煎じの8番出口パロ
rm視点
※原作には無い異変です
ご本人様には何の関係もございません
これで、何十回目だろう
いつまで、こんなことを続けなきゃいけないのだろう
目の前に広がるのは、もうおなじみとなってしまった地下通路
でも、この景色を見るのもあと2、3回だ
やっと6番出口まできたんだ
(もうすぐ、もうすぐで出られる…っ)
次の異変は何だろうと思いながら、異変ゾーンに入った
すると、そこには…
「は……っ」
こんな所に居るはずない、人が立っていた
(い、異変だ…引き、返さっなきゃ……っ)
引き返さなければいけないことなんて、分かっていた
分かっているはずなのに、足が動かない
その人は、口を開こうとする
(だめ、お願い、それだけは…っ)
そんな願いも虚しく、その緑目緑髪の人に話しかけられる
「あれ、rmじゃん」
「どうしたの?こんなところで」
「ぁ…っ」
そんないつもの調子で話しかけないでよ
「fu…っ」
その言葉を発した瞬間、地下通路に変化が生じた
視界が一瞬歪み、元に戻ると
「……っ!?」
fuらしきものが居る後ろは暗闇になり、出口8と表記されていた黄色い電光掲示板は、赤黒く変色して点滅している
そして、壁には“戻れ”と赤文字で書かれた紙がびっしりと貼られていた
「ひっ…」
戻れ、戻らないと…っ
「rm」
「“こっちにおいでよ”」
「っ…!」
(聞くな…聞くなっ)
(でも…)
もしここを突破できても、次に失敗してまた0に戻されるかもしれない
そこからずっと、ループが続くかもしれない
(あぁ、だったら…)
刹那の夢を見ておいたほうが、いいのかもしれない
頭の中ではずっと、警報音が鳴り響いている
「これは偽物だ」「幻だから、意味が無い」と
だけども、fuらしきものが見せる、あの屈託の無い笑顔からは、どんな警告も意味を成さなかった
俺は吸い寄せられるようにfuらしきもの近付き、思いっきり抱きついた
(あぁ…だめだ)
俺は抱きついた物体は冷たくて、その緑色の瞳の奥は、黒で塗りつぶされていて、人ではないことを表していた
(また、最初からだ)
EXIT0
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