こん…こん…こん…
指で机を叩きリズムをとる
これは退屈な時などに多くの人間が行う行為である
絵「…アンリちゃん、今何時」
ア「今は…1時すぎです」
絵「ルーナ・デイヴィスの話をしてからどれぐらい時間が経った?」
ア「だいたい2時間ぐらいですね」
絵「…遅い、あまりにも遅いな。海外のやつは時間にルーズなのか?」
ア「もしかしたら道に迷っているとか?」
絵「関係者側の扉から入ったなら、まずどデカい地図が提示されているはずだよ。それを見落とすなんて相当のバカだね。ありえない」
ア「…ですよね」
現在時刻は午後の1時3分、集合時刻は昨日の午前9時
ルーナ・デイヴィス、現時点で28時間3分の遅刻である
『ここどこ〜?なあんで何処にも地図がないの?スタッフもいないし』
『日本人は親切で丁寧って聞いてたんだけどな。どうやら捏造らしい』
『……ん?待ってなにあの部屋!いかにもセキュリティ施されてますみないな部屋じゃん』
〈関係者以外立ち入り禁止〉
『ん〜?なんて書いてるんだろ?』
『かん、かぁん、?かか、り?…もの、ものぉ?…あ、しゃ!しゃ!と…以上のいー、そ…そと?……立ち入り!これは知ってる!……なにこれ…木、木、ニ、小さい?……で、と、止まる?』
『ん〜?かんかかりしゃいそと立ち入り……と!!』
正:関係者以外立ち入り禁止
(かんけいしゃいがいたちいりきんし)
ア「……誰かいるんですか…?
ってルーナ・デイヴィス!?」
『お、Olá!(こんにちは!)ここに呼ばれたんだけどどこに行けばいいかわかる?』
絵「え、あ、絵心さん!この人ルーナ・デイヴィス選手です!よね!?」
絵「やっと来たか…」
『大丈夫?…………アンリさん!』
ア「だ、大丈夫です!こちらへどうぞ!」
ア(び、美人だ…….。こんなに美人なのに、まだ高校生だなんて…….。)
皆さん長らくお待たせ致しました
ルーナ・デイヴィス、ここでようやく到着でございます
タイムは28時間24分!28時間24分です!!!
絵「じゃあ自己紹介だ。俺の名前は絵心甚八、日本をW杯優勝させるために雇われた人間だ。青い監獄ブルーロックプロジェクトの最重要コーチを任されてる。よろしく」
『ルーナ・デイヴィス、サッカーブラジル代表。よろしくね絵心』
ア「私は帝襟アンリです。よろしくお願いします」
『よろしく、アンリさん』
とても愉快そうに口は弧を描いていた
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