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「」…Qnly 『』…Oraf-Kun []…執事,侍女 〈〉…牧師
おらおん、おらふくんヤンデレ、魔法、18禁、通報禁止
月の半ば、城中の従者が結婚式に向けて色々と準備を進めていた。そんな中、僕はおらふくんから結婚式を開くことになった理由を聞かされていた。
『おんりーと一緒に暮らす事になったのは想定内やったから、事前にお城の皆には報告してあるんやけど…周辺の貴族とかが色々とうるさいんよね~…それで皆と話し合った結果、結婚してたら誰にも口出しできないらしいからできるだけ速く式をあげようってことになったんよ。まぁこれはその周辺貴族に公開する表向きな情報で、本当は俺がおんりーと結婚したいだけなんやけどね~♡』「成る程…」
そういうわけで、結構前から結婚式の計画はたててあったらしいけれど、準備に時間がかかるからできるだけ早急に式を執り行う必要があるらしいのだ。
『あっそうそう、結婚式終わったら俺の部屋来てね!』「うん…?」
何故おらふくんの部屋に行く必要があるのかは分からないけれど、僕も式に向けて心の準備くらいはしておこう。それに、僕はここに来た時から僕の専属である狐耳の生えたいなりさんからお城の構造やルールなどを教えてもらっているのだが、最近は結婚式の進め方や衣装決めなど覚える事が増えた。
[おらふ様、本日はおんりー様の衣装決めとなっておりますが…] 『俺も立ち会って良えんかな?』[勿論です]『じゃあ早速候補見せてもらおうかな』ニコッ
どうやら僕に拒否権は無いらしい。朝食を済ませた後僕達は試着室に移動して、事前に選んでおいた衣装を順番に試着した結果、金色の刺繍が施された白と黄色の衣装に決まった。いなりーとおらふくんが一生懸命考えてくれた最高級の衣装だ。
『うん、これが一番やね!』[それでは当日はこちらに合ったアクセサリーに致します] 「何から何までありがとう、おらふくんもありがとね」『喜んでもらえて良かった』
おらふくんはそう言って満面の笑みを浮かべたかと思えば、仕事があると言って部屋を後にした。
それから二週間後、ついにこの日がやって来た。いつも通りいなりーがカーテンを開けてから僕を起こしてくれた。外は明るいのに小粒の雪が舞っている。昨日はとても良い天気だったから晴れると思っていたけれど、予想は外れてしまった。
そんな事を考えながらも結婚式に向けて自分の体を清めるため、いなりーに支度を手伝ってもらい小さな神殿にある聖水で体を流した後、身支度を整えてもらった。
ガチャッ 『おんりー、お待たせ』「大丈夫だよ、今準備できたところだし」『行こっか、』
おらふくんは白銀の衣装の上から深い青色のマントを纏っていて、普段とは違う雰囲気だけれどカッコ良いことには変わりはなく、いつものように僕に優しく微笑むのだ。そしてお城の近くにある教会で結婚式が始まった。
〈病めるときも、健やかなるときも、互いを愛し、一生を捧げることを誓いますか?〉 『誓います』「誓います」〈それでは誓いのキスを…〉
キスは既に一度しているが、改めてするとなるとやっぱり恥ずかしい。僕がためらっている事に気づいたのか、おらふくんはニヤリと笑った。大抵この顔をした時、おらふくんは何かを企んでいる。
「おらふk…」 チュッ♡ クチュッ♡
そう良いかけた時、おらふくんは僕の口が開いたのを良いことに自らの唇を僕の唇に当てたのと同時に舌をねじ込んできたのだ。一度したことのある当てるだけのキスとは全く別のもの。突然の事に頭が追い付かず、足に力が入らなくなってしまった。
『流石のおんりーもビックリした?w』「…意地悪……」
おらふくんが腰を支えてくれたおかげで転ける事はなかったけれどなんだか悔しい。そんな僕をよそに結婚式は無事に終わり、やっとゆっくりできると思ったのも束の間耳を疑うような事を言われた。
[本日は初夜ですので、おらふ様のお部屋でお休みになって下さい]
完全に忘れていた。初夜とは夫婦が生涯を共に過ごせるのかを確かめあう儀式など言い伝えは多々あるけれど、簡単に言うと夫婦が一夜を同じベッドで過ごすというものだ。それもあることをしながら。
僕、今日寝れるのかな……?