早苗「無理ですね。」
……なんか、これも聞き飽きたな。
事の顛末を、説明すると、
オイラ達は、無事に守矢神社に到着し、
帰らせてもらおうと、
『奇跡を起こす程度の能力』を持つ、東風谷早苗に頼んだ結果だ。
霊夢「因みに、理由を聞いても?」
まぁ、正直、結界でも、運命でも、ダメだったんだから、奇跡でもダメとは思ったが…
早苗「はいっ、正直理論上いけます。」
いけるんかい。
魔理沙「それならどうしてなんだ?」
早苗「私の奇跡ってのは、大体なんでも出来ますが、大きい事をするには、その分詠唱が、必要なんです。」
なるほど。
早苗「そのため、位置もわからない、時間も分からない場所に、そのサンズさんを、帰すには、少なくても数年は詠唱し続けないと…」
サ「なるほど、確かに何年も詠唱なんて、妖怪か神でもない限り無理だな。」
早苗「まぁ、私は神ですけどね。」
なんだコイツ。
霊夢「まぁ、こいつは、神って言っても、人間であり、神である、現人神なのよ。」
なるほど、そういう事か。
魔理沙「まぁ、現人神ってだけで、単なるアホなんだけどな。」
早苗「あっ!ちょっと!その言い方はないんじゃないんですか!」
なんか、仲良いな、こいつら。
サ「っと、言う訳で結果的に八方塞がりになっちまったな。」
霊夢「そうね、っで、次はどうする?」
魔理沙「他になんかあるか?」
サ「…うーん、他に何か、都合の良い能力持った奴っているのか?」
早苗「他には、居るっちゃいますけど、まぁ、気分屋なんで、期待できないでしょうね。」
なるほど、それも最初霊夢が言ってたな。
だが、そうなると…
サ「他に何処かあるか?」
霊夢「んー、そうねー、あと1つだけ、もしかしてワンチャン無くもない場所があるわ。」
この言い方的に、
サ「だいぶ確率が少ないようだな。」
霊夢「えぇ、正直ここまで来たら無理な気がするわ。」
サ「悲しいな。」
魔理沙「もうここで、生きていくのも悪くないと思うんだけどな。」
サ「嬉しい提案だが、兄弟が居るんだ。もうちょっとだけ付き合ってくれ。」
パピルスの為にも絶対元の世界に帰らないと。
早苗「そんじゃ、次はどこに行くんですか?」
霊夢「次に行くのは、『冥界』よ。」
魔理沙「あーな。」
早苗「なるほど。」
もう、なんでもありだな。
早苗「冥界に行くなら、中には入りませんけど、道中なら付き合いますよ。ちょうど暇ですし。」
ほう、なるほど。仲間が1人増えるのか。
霊夢「良いわね、来なさい。あんたを道案内に任命してあげるわ。」
すごい上から目線だな。
早苗「すごい上から目線ですね。」
考えてる事は同じか。
魔理沙「さてっ!そんじゃ、行くか!」
そうして、オイラ達は『冥界』に向かった。
その道中で、
チ「よう!アンタ達!」
チルノとまた会った。
霊夢「あんた…今度はここで何してるの?」
霊夢が面倒臭そうに、言う。
チ「あぁ、今大ちゃんを探しててね。アンタらどっかで見なかった?」
サ「大ちゃん?」
魔理沙「こいつの友達だ。悪いが、私達は見てないぜ。」
チルノが、見てわかるくらいに落ち込む。
チ「そっか…まぁ、仕方ないよね。」
そう言って俯くチルノ、何だか可哀想になってきたな。
早苗「それじゃあ、私が手伝いましょうか?」
っと、早苗が1つ提案する。
チ「へぇ?」
早苗「だから、私がその大ちゃんを探すの、手伝いますよ。」
チ「本当か!?」
チルノが、目を輝かせる。
早苗「えぇ、構いませんよね?」
そうして、早苗は、オイラ達に問いを投げかける。
霊夢「まぁ、道なら私達も分かるしね。」
魔理沙「バカは、元気だから、良いしな。元気じゃないチルノなんて、チルノじゃないぜ。」
サ「ここでダメって言うほど、鬼にはなれないぜ。」
早苗「ありがとうございます。」
こうして、早苗は、離れることになった。
チ「行ってくるぞ!☾︎ろうほう☽︎を待ってろ!」
そうして、チルノは、早苗を連れて、大ちゃんを探しに行ってしまった。
霊夢「単純ねー。」
魔理沙「まっ、それがチルノの良い所だよな。」
霊夢「そうね、私達も先を急ぎましょう。」
そんな、ほっこりするものを見せてもらい、少し気分が良くなった所で、先を急ぐことにしたのだった。
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