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手紙を読み終え、家を出てリアムがいる|厩《うまや》に向かった。 厩では、リアムが馬に餌を与えているところだった。

僕はリアムに近づき、腰に抱きつく。


「どうした?手紙は読んだのか?」

「うん…」

「嫌なことが書いてあった?」

「違う…」

「じゃあなんで泣いてたの」

「みんな僕の心配ばかりしてくれる…僕は優しい人達に囲まれて幸せだなって思って」

「それはフィーが優しいからだよ」


僕を腰にまとわりつかせたまま、リアムが馬の世話を続ける。

リアムの邪魔になるけど、今は離れたくない。

しばらく動いて、リアムが笑いながら振り返り僕を抱きしめた。


「今日はいつになく甘えてくるな。そんなにくっついてたい?」

「うん…」

「よし。フィーの願いは叶えてあげないとなっ…と」

「あっ」


リアムが僕を抱き上げて、驚いた僕の唇にキスをする。

僕はリアムの首に鼻を押しつけて匂いを嗅いだ。

少し汗ばんだ肌。大好きな匂い。この匂いを嗅ぐと、全身が痺れたようになって、幸せな気持ちになる。


「なに…するの?」

「ん、寝室に戻ってフィーを抱く」

「まだ、明るいよ」

「誰も来ないよ」

「ゼノは」

「三日前に来ただろ」

「ノアが遊びに来るかも…」

「姉が妊娠したから、しばらく手伝いに行くって言ってなかったか?」

「ん…じゃあ…いっぱいして」

「言われなくとも」


リアムの肩に顔を埋めながら、くぐもった声で話していた僕は、扉の閉まる音で顔を上げた。

リアムが僕を床におろし、先に寝室に行っててと言う。

僕は頷き、リアムが洗面所に向かうのを目の端で追いながら食堂を出た。寝室に入りカーテンを閉めて眩しい光を遮断する。部屋が薄暗くなり、僕はカーテンを握りしめたまま俯いた。

ネロの手紙は、僕を心配することばかり書かれていた。自分のことは、何とかやれているから大丈夫だとだけ。トラビスの手紙も同じだ。つつがなく過ごしているか、悲しく辛い想いをしてはいないか。様子を見に行きたいが、今はまだネロが心配だから国を離れられない。近いうちに必ず行くから、幸せな顔を見せてほしいと。

遠く離れていても、僕を忘れることなく気にかけてくれる人達がいる。嬉しい。感謝の気持ちでいっぱいだ。

ただ、あまりにも幸せすぎて、不安になってしまうんだ。幸せすぎて不安だなんて、僕はおかしいのかな。


「フィー、好きだよ」


ふいに背中から抱きしめられた。耳元で優しく囁かれて、ぞくりと背中が震える。

僕は振り向きリアムの首に腕を絡めると、背伸びをして口づけた。

強く唇を押しつけて舌を伸ばす。熱い舌に絡め取られ、強く吸われる。流れ込んできたリアムの唾液が僕の唾液と混じり、飲み込めなかったぶんが口端に垂れる。


「んっ…はあ…」


リアムの顔が離れ、僕は熱い息を漏らした。

「かわいい」とリアムが僕の額にキスをして、シャツを脱がせて床に落とす。


「えっ、いつの間に…」

「キスしてる間にボタンを外した」

「手が早い」

「早くフィーに触れたいからな。フィー、見せて」

「ん…」


リアムの手が僕の首に触れる。そのまま肩から胸へ、胸から腰へと下がりながら撫でていく。


「んっ、くすぐったい…」

「痣、きれいに消えたな。シミひとつ残ってない」

「また出るかもしれないよ」

「出ないよ。でも出たとしても、それはフィーの母親が守ってくれてるってことだろ。最強の鎧だ」

「最強の鎧?ふふっ、何だかかっこいいね」

「まあでも、そんなものは必要ない。俺がおまえの盾となり剣となる」

「リアム…。僕もリアムの盾と剣になるっ」

「んー、気持ちは嬉しいが複雑だな。フィーに何かあれば俺は生きていけないから」

「えー。だったら僕だってそうだよ」

「おまえは本当にかわいいな。まあ、もう物騒なことには関わることもないから大丈夫か」

「そうだね…あっ」


リアムの頭が下がり、首を吸われた。いきなりの刺激に甘い声が出てしまい、慌てて口を手で塞ぐ。


「フィーおいで」

「ん…」


リアムに抱えられてベッドに乗る。

素早くシャツもズボンも脱いだリアムに、押し倒される。


「フィーも脱いで」

「うん…あっ、あっ」


リアムに言われ、ズボンを脱いでいると乳首を吸われた。もう片方を指でこねられ、僕の腰が浮く。太ももに触れるリアムのモノが、もうすでに固くなっている。

僕は、それを腹の中に入れられた時の快感を知っている。全身にキスをされることも気持ちいいけど、全然違う。頭も身体も溶けて、リアムとひとつになるような感覚なんだ。

僕はリアムの頭を抱いて「入れて」と懇願する。


「いやいや、まだ慣らしてないから。あまり煽るなよ。我慢できなくなる」

「んっ…」


リアムは上半身を起こすと、僕の両足を広げて尻の狭間に香油を垂らした。割れ目に沿って塗り、穴の周りを軽く押してからつぷりと指を入れる。

自分でも、穴がヒクヒクと震えているのがわかる。僕は少しだけ顔を上げて下を見た。

リアムの股間のモノが上を向いて震え、先端から蜜を垂らしている。それを目にした瞬間、腰の奥が熱くうねった。

静かな部屋の中で、クチュクチュという指を出し入れする音と、僕の荒い息が聞こえてくる。


「はっ…あう…」

「すごいな…ヒクヒクしてる」

「まだ…ぁ?」

「ふー…、泣いても止めてやらないからな?」

「んっ」


指が抜かれ、大きくて硬いモノが押しつけられた。そしてゆっくりと穴を広げながら入ってくる。


「大丈夫か?」

「ん、だいじょ…ぶ」


リアムが腰を止めて息を吐き出す。そして僕の腰を強く掴むと、一気に奥まで突き入れた。

銀の王子は金の王子の隣で輝く

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