・nmmn
・黒青
・微桃青
・エセ関西弁
・終始桃視点
お久しぶりです!!!
こちらはうねちゃんのコンテスト参加作品でございます。水青は無事没りましたごめんね()
長らく小説は書いてなかったけれど、まずまずのクオリティになったかなぁと思ったり思わなかったり……。
一週間後フォロワー限定公開に変更いたします。
「なあないこ、あにきって嫉妬するんかな」
そうぼそっと零したのは俺の相棒のIfである。
まろは同じグループのメンバーである悠佑と恋人の関係。リスナーには秘密だが、グループひいては会社公認のれっきとしたカップルである。
今日はそんなまろとサシで呑みに来ている。
「いやするでしょ、というかしてるでしょ。俺らが普段どれだけ鋭い視線を浴びてると思ってんの笑」
グラスに入っている氷をカランと回すと、正面にいるまろから疑いの目を向けられる。
いやホントなんだって。まろは俺の相棒であり気の置けない友人でもあるから、一緒に居ることがままある。そうしたときに、ふと気付くのだ。彼のセコムからの鋭い視線に。むっとした顔でじっとこちらを見られているのが気まずくて、でも関係上一緒に居るのは避けられなくて。何度かほかのメンバーからも俺のところにどうにかしてくれと苦情が入ってたりもするのに、なぜコイツは気付いていないのだろうか。
「えー、じゃあもういっそのこと、今からしちゃう?嫉妬大作戦」
ワンチャン俺殺されちゃうかもだけど、と小さく付け足す。
分かっていないなら実感させればいい。普段意識してないから気付かないだけで、意識させればきっと分かってくれるだろう。巻き添えを食らってしまうが、まろを生贄にすればきっとそこまでの被害は出ないだろうと楽観的に結論付けた。
「しっと…だいさくせん…?」
まろのぽかんとした普段見られない表情に、思わずくすっと笑ってしまう。
「ほら、まずツーショ撮ろ!」
「楽しそうな様子のツーショをあにきに送りつける作戦」開始だ。
まろの隣に回りこみ、ぐいっと肩を組んでスマホを構える。まろはやっと状況を理解したのか無意識になのか、ふにゃりとした笑顔を浮かべる。シャッターチャンスを逃さずパシャリと撮ると、ついでに俺がまろにキスしているかのように見える写真を撮る。もちろん実際にはしていない。しているように見えるだけだ。それらの写真をあにきに手早く送り、満喫しているという旨のメッセージも軽く添える。
これだけでも十分だと思うが、念の為後でもう一押ししようかなぁと唸っていると、返信を知らせる通知が来た。
「…あれ?」
悠佑からの返信だと思った通知だったが、白いうさぎからだった。
けれど、なぜか内容がおかしい。
『ないちゃん、悠くんに殺されてまうでW なにしとんW』
あにきとの個チャに送ったはずだから、初兎が知るはずもない。うーんと首を傾げ、しばし考える。すると、ピンとひとつの可能性に行き当たった。
それは、『誤爆』だ。
個チャに送ったはずが、いれいすのグループに送ってしまったのかもしれない。
急いで確認すると、まさにその通りだった。
あちゃーとは思ったものの、本来の目的は「あにきに嫉妬させること」であるから、ぶっちゃけ個チャでもグルチャでも目的は達成できるし別にいいよなとポジティブに考えた。
「あ…」
グラスに入った酒をあおり、つまみを食べていると、まろがスマホを見て小さな声をあげた。
「あにき今からむかえくるって」
どうしたのかスマホを覗き見しようと椅子に手をついた瞬間、まろが報告してくれた。その顔はとても幸せそうで眩しかった。
それからあにきがまろを迎えにきたのはほんの十数分後だった。あにきの家からここまでは結構距離があるだろうに、かなり急いで来たんだなと思うと頬が緩む。
来てそうそうまろを腕の中に閉じ込めたあにきは、人を射殺せそうなくらい鋭利な視線をこちらに向けた。
「まろは俺のやから」
「分かってるって。まろが『あにきに嫉妬してほしい〜』なんて言うから手伝ってあげたの。俺じゃなくてまろに教えてやってよ」
グラスの底に残った酒を飲み干すと、自分も帰る支度をし始める。ちらりとカップルを見やると、すでに二人きりの空間になっていた。
先に失礼するわと一声かけて、会計を済ませ外に出る。頬を撫ぜるひんやりと冷たい風が気持ちいい。
幸せが移ったのか、なんとなく家に帰る足取りは軽く感じた。
その後作業通話に入ったら、初兎やりうらに質問攻めされたのはここだけの話 __ 。
コメント
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コンテスト参加ありがとうー! ホンマに久しぶりに書いたんか??って思うくらい上手くってビビりまくった 終始桃さん視点なのに黒青のイチャイチャが伝わってきて驚きました……