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〜第3章 学校生活編 〜
小学3年生からだっけ。
あの人が私を いじめ始めたのは。
私は小学校に上がってからずっとぼっちだった。
小学1.2年生の時はそういうのは誰も気にしていなくて1人で折り紙をしたり、絵を描いたりしていた。
その時は平和だった。
「なにつくってるの?」
「このはちゃん、え、じょうず!」
って色んな人が褒めてくれた。
嬉しくて嬉しかった。
でも、それはもうおわり。
小3の秋頃になるとみんなが徐々に大人になっていき、それと同時に女子の悪い感じが出てくるようになった。
あの日はみんなは校庭へドッヂボールをしに行っていた。私はいつもと同じように折り紙をしたり、絵を描いたり、全然気にならなかった。
でも、ある女の子が話しかけてきた。
最初は仲良くしてくれるのかな?って思ったけど全く違った。
「あんた、いつまで一人でいるつもり」
今考えれば幼い気の強い声だった。
艶のある紫の髪を高めの位置で1つに結んでいる。目は切れ長で冷たい目だった。
「…?そんなのわからないよ」
私はこの子…結花の本性をしっていなかったから少し余裕ぶっこいでた。
「へぇ、でも当分一人でいるつもりよね?」
段々と細くなっていく目。それに圧力を感じていた。
「……そうだよ」
少し怖くなったから動かしてる手を止めて下を向いてしまった。
「…ふーん、なるべく早く友達作りなっ、いまみーんな友達作り始めてるシーズンだからさ、ね?そうしないと陰キャ認定されるから、早いうちにねー!」
この時の言葉は難しい言葉ばっかりで意味がよく理解できなかった。だから、私に「友達を作ろう」って声をかけているだけだと思っていた。それなら…
「結花ちゃん、友達にならない?」
私は立ち上がって聞いてみた。
結花ちゃんは振り向いて笑顔で「うんっ」って言ってくれるかと思っていた。
でも違った。
「…気色悪い手で触らないでくれる?」
私が結花に肩を当てたときそういわれた。
「…え?」
「触んなつってんの。はぁ、菌うつるわ〜、私はぼっちになりたくないんですぅ」
それで何となく察した。私に酷い言葉を投げてること。
「…なんでそんな酷い言葉を言うの?」
その時は怖いもの知らずだったから平気でどんどん攻めていく。
「あんたが嫌いだからに決まってるでしょ」
結花の言葉にぽつっと痛みが来た。
結花ちゃんが…私を嫌い?
「ど、どうして!私結花ちゃんに嫌われるようなことした!?」
勇気を振り絞って聞いた。
「だって、ぼっちの菌移しさー、高嶺の花演じてんのかわかんないけどひとりで大人しい真面目ちゃんよ♪みたいなオーラだして気持ち悪いんだわ、その上すぐ泣くし。弱い女は嫌いだよ。」
酷い言葉ばっかりでわたしの目元は熱くなる。
「……酷いよ!!」
かれた声で叫ぶ。
結花は私の言葉を無視し、教室を出て校庭へと向かった。
いつの間にか涙が出ていた。
「なんで…なんで…ひとりでいたらだめなの??」
一人でいても、別にいいのに。なんでそんな責められなきゃいけないの…。
いじめは日に日にエスカレートしていく。
小三の年あけ頃には、ゴミを私の机に置いてくる。それをしてるのは結花だけだった。
「……私の机はゴミ箱じゃないよ…?」
ぼそっと呟く。すると、結花が近寄る。
「ごめぇん、ゴミ箱かと思っちゃった〜おまえの存在がゴミだからさw!」
あまりにも酷かった。メンタルがやられる。
小四でまた、同じクラス。小四になると、いじめてくる人は増えてきた。結花の取り巻きというものだ。トイレに行かされてバケツいっぱいの水を頭からかけられた。それはプールの日にやってバレないふうにしていたのが本当に憎かった。他にも私を屋上に連れて行って蹴飛ばされたりした。今となれば酷すぎる。
誰にも相談できなかった。だからまた小五も同じ。みんながSNSを持ち始めるから私の変な噂や変に加工した写真を投稿したりしていた。それでも私は学校に行った。
小六になると落ち着いた。なぜか。きっと取り巻きとはクラスが離れたからだろう。1人じゃなんも出来ないじゃん。そのときふたりと友達になれたからなんとかいじめは消えた。
それを未だに言えていない。誰にも。
思い出すと吐き気がしてくる。だからなるべく忘れるように意識している。おはようと学校に入ると結花とふゆな、みりんが居た。
ふゆなとみりんは普通におはようと返してくれた。結花は……いきなり私に抱きついた。
「このっち!!おはよっ〜」
……みりんとふゆなには幼馴染という設定にしてるから幼馴染を演じなければ。
「結花ちゃんっ、おはよ!」
偽物の笑顔で。
これもいじめ。
形が変わっただけで私はこれに困っている。
私と結花は幼馴染ということをみんなに見せつければいじめもただのちょっかいかと思われる。私は仲間に心配させたくないから嘘をついてしまう。それを結花は理解している。その私の性格を使っていじめをする…。いわゆる最低という言葉が似合う。
私は理解していた。
全て。
今日も始まる。
結花との仲良しごっこが―――。