テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
※🍌と🦊いなりーのお話※
※百鬼夜行のネタも少しかじってます。
ランブロのデザインが素敵だったので同じ世界線にしたかった…欲
※夏の不思議な体験ストーリー※
🦍🍆☃️🐷もちょこっといる
※作者の妄想
※ご本人様無関係
※SNS含むシェア🆖
ーーーーーーーーーーーーーー
それは、事務所からの帰り道だった
クゥン…
「…?」
小さく困ったような声が聞こえて辺りを見回すけど何も見えない
勘違いかな、そう思ってその場を過ぎようとしたら
近くの茂みからガサガサ…と音がした
音がした茂みの方に足を進めてしゃがみ込むと
何か小さくて黄色い生き物が身体を丸めてもう一度「クゥン…」と鳴いた
「…どうしたの?何か困ってるの」
話しかけてそっと手を伸ばすと
その生き物は俺の指先の匂いを嗅いだ
そしてまた「クゥン…」と困った声を出した
「大丈夫、怖くないよ…俺が助けてあげるから出てこれる?」
どうしてかわからないけど
自然と話しかけてしまう
話しかけると言うより、この茂みの中にいる生き物は俺の言ってる事が分かってる気がして自然と会話してるような口調になった
クゥン…
弱々しい声を出しながら
俺が伸ばした手のひらの上にちょこん…と温かい重さが伝わってきた
「ゆっくり動かすね…大丈夫だから」
ゆっくり、ゆっくりと草木に当たらないように
茂みの中から救い出した
「うわ…お前、どこ歩いてきたんだ?」
あちらこちらに葉っぱをつけて泥まみれになって
本来の毛色が分からないくらい汚れていた
尻尾は太くて丸いフォルムをしてるから
猫…ではなさそうだけど???
耳は…やたらと長い…犬でもなさそうだ
「いったいお前は…なんなんだ??」
話しかけると「クゥン…」とまた鳴いた
その声は痛い、苦しいと言っているように聞こえて
「どこか怪我でもしてるの??少し見せてね…」
そう声をかけて、顔周り、前足、後ろ足を確認したら
後ろ足をほんの少し怪我をしているようだった
俺は直ぐにスマホを取り出して
ふうくん、らいくんがお世話になっている動物病院に電話をかけた
飼われているか、野良かも分からないこの子の説明すると
“もう直ぐで午前診療が終わるから来なさい”って言ってもらえて
すぐ病院の方向に向かった
「もう少しで良くなるからな…」
クゥン……
ーーーーーーーーーーー
「ただいまぁ…」
ニャァーー
ニャー
「ふう、らい…いい子してた?」
ニャァーー
ニャー
テレビの前のソファに腰掛けて荷物を置いた
「そうだ、ねぇ…2人とも少しの間だけ家族が増えるんだけど…大丈夫かな」
腕の中で大人しく丸まっていた、この子を俺の膝の上に乗せると
トトトッ…と二匹はすぐに寄ってきて「なんだこいつ?」って顔をしながら 鼻を動かしていた
クゥン……
「大丈夫、ふうもらいも怖くないから…ね?」
少し怖いのか小さく丸くなって
二匹を観察する………
「うーん…名前がないとなんか不便だね」
膝の上に丸まったこの子…
動物病院の先生が言うには「子狐かなー?」って言ってたけど
先生もはっきりとは分からないって言われた
足の怪我は二、三日で治るみたいでそこは一安心だったけど
さて…と…
もしこの子が子狐なら何かそれらしい名前が良いけど
狐…狐…狐……
「あッ」
ふと、今日の昼ごはん…事務所で食べた稲荷寿司が頭をよぎった
「いなり…」
クゥン?
「いなりって名前はどう?」
クゥン???
「だめ?」
クゥーーンッ…
「初めて長く鳴いたね………いなり…いなーり?」
フルフルと小さく首を振られた
あれ?やっぱり俺の言ってる事が分かるのかな…
「ねぇ、いなり?」
フルフル
「ねぇ、いなーり?」
フルフル
「いーなり?」
フルフルッ!!!
「…あ!!いなりー?」
コンッ!!
あ、鳴いた
「コンッ」て…
やっぱり狐なのか???
こうして、俺といなりーの短い生活が始まった
ーーーーーーーーーーー
いなりーは、とても賢い子狐だった
朝は早く起きるし、ご飯も大人しく食べる
それに、ふうくん達ともう友達になったのか3匹で家の中を運動会していた
俺が仕事でパソコンの前に座ると
デスクに乗ってきて邪魔にならない所でくるんっと丸くなる
仕事が終わるまではジッと俺を見たり、昼寝したり
兎に角大人しかった
いなりーの怪我もすっかり良くなって
先生にもう大丈夫だねと言ってもらえたときはホッとしたし
もう直ぐお別れが来るのか…と、さみしい気持ちも一緒にやってきた
たった数日とはいえ不思議といなりーとは昔から一緒にいたような気がするけど…気のせいだよな、なんて何度思っただろう
「なぁ、いなりー」
コンッ!!
「お前の家はどこにあるの?」
(トトトトッ…)
コンッ
窓際に向かって走っていったいなりーは外に向かって「あっち」と言っているように一回鳴いた
その方向は、いなりーを見つけた方向で
やっぱりあの辺で飼われてたのかな
「いなりー、怪我も良くなったし…明日お前の飼い主さんを探しに行くか」
コンッ!!!
一際元気な声でいなりーは声を上げた
次の日
いなりーを抱えて
俺と出会った場所までやってきた
この茂みの中にいなりーは居たんだよな
それにあの時…いなりーの身体には葉っぱが沢山ついてたけど
この茂みの葉では無かったら……
「なぁ、いなりー…どっちから来たか分かる?」
いなりーは少しキョロキョロしたあと
「あっち!」と顔を向けて大きくコンッ!と鳴いた
言われた方向に足を向けて進んでいくと
またコンッ!と顔を向けて案内をしてくれる
「次はこっち?」
そして、また…コンッ!!
「なるほど…こっちね」
いなりーにナビゲートされながら歩いて行くと
コンコンッ!!
「この奥??」
長い事この辺に住んでいるけど初めてこんな所に来た…
獣道…って言ったら良いのかな…
草木が覆い茂っているのに1本だけ道が見える
「あ…この葉っぱ」
いなりーが身体に付けていた葉っぱだった
なら…ここで間違い無いのか
俺が一歩足を踏み入れて進むもうとしたら
ぴょんッ…といなりーは俺の腕から飛び出して
その獣道の真ん中に着地した
俺を見て「コンッ!」と鳴く
それはまるで「ついてきてよ!」って言っているように聞こえて
俺は先を歩くいなりーの後を必死に追いかけた
どのくらい歩いた?
進んでも、進んでも景色が変わらないその道のり
草木が覆い茂っているから周りの…外の景色も見えなくて
気のせいかな…どんどん静かになっていく世界
本当なら車の通る音とか…近くの工事現場の音とか、人の声とか…
聞こえるはずなのに……それが全く聞こえなくなっていって
今聞こえてるのは、俺の足音といなりーの小さな足音…ただそれだけだった
コンコンッ!!!
目的地に着いたのか
いなりーは俺の足元にすりすりと寄ってきた
そんないなりーを抱き上げて目的の場所に視線を移すと
「……うわ、すご」
石の階段が数段目の前に見えた…と思ったら
その一番上には赤くて大きな鳥居が建っていて
思わず息を呑んだ…
コンコンッ!!
「この鳥居の先が、いなりーの家なの?」
コンッ!!!
石の階段を一段、一段登ってその赤い鳥居に近づく
そしたら、突然びゅぅぅッ…と音を立てて風が吹いて
周りの木々たちもザワザワ…ザワザワと一斉に揺れ出した
ここに来るまで風なんて吹いてなかったし
それに、他と違う…そんな、空気が漂うこの鳥居の周り……
(俺…お化けとか苦手なのにッ…ーーーだ、大丈夫かな)
いなりーを抱きしめる手に思わず力が入る
コンッ…
「……いなりー、本当にここなの??」
コンッ!!!!
念の為もう一度確認するけど
「大丈夫!!」って言ってそうな返事
なら……良いのかっ…
残りの階段を登りきって
鳥居をくぐった
ただ大きく広がる空き地が目の前にあって
特に建物みたいなものは一切見当たらなかった
「…赤い鳥居だけ…残ってるのか??」
また、いなりーが俺の腕からぴょんッと飛び降りた
何かを探しているのか「コンッ!コーーンッ!!」と空に向かって声を上げる
「帰ってきたよ〜!ただいま〜」そう言っているように聞こえて
俺も思わず
「いなりー…怪我をしていたから数日俺が見ていたんです…もうすっかり怪我も治って…その…今日いなりーを返しに来ました」
なんで、俺は空に向かってこんな事を言っているんだろう?
誰もいないはずなのに
誰にも届かないはずなのに…
俺が言いたいことを伝え終わって
いなりーも「コンッ、コーーーンッ!!」てもう一鳴きすると
『まったくもう、探してたんだからなっ…』
「ッえ!?!?」
突然、声が聞こえた
声のする方に身体をバッと向けたら
急につよい風が吹き抜けた…
その風はとても強くて砂埃が舞って
周りの草木たちを大きく揺らした
目も開けれないほど強く吹く風に
いなりーの事が心配にって
「い、なりー?!大丈夫?!」
そう声をかけるけど
風の音が大きすぎて俺の声ですら掻き消されている
そんな状況…いったい、いつになったらこの風止むんだよッ!!!
コンッ!!!
(いなりーッ??)
いなりーの声が俺の耳に届いた
そしたらさっきまで強く吹いていた風はピタリと止んで
今まで聞こえてこなかった
外の生活音がザワザワと一斉に聞こえだした
「…な、なんだったの…さっきの」
身体についた砂埃を手で祓いながら
いなりーの名前を呼んだ
大きな声で何度も何度も呼ぶけど
いなりーは姿を見せなくて
「…………帰れたの…かな?」
不思議と不安な気持ちはなかった
上の方から聞こえた『探してたんだから』って声
あの声の主が、いなりーの飼い主だったの…かな…
なら…いなりーは飼い主と会えたのかもしれないな
「いなりー…俺、帰るね。もう、飼い主さんからはぐれちゃダメだよ」
赤い鳥居をくぐって…来た道を戻る
あの獣道をまた通るのか…と少しやだなぁと思って
石の階段を降りたら
「え……」
石の階段を下りた先は道路が広がっていて
その先には住宅街…
後ろを振り返るけど
さっきの獣道は無くなってて
舗装された道路が広がっていた
「…なんだったんだ…さっきの」
ーーーーーーーーー
「てな、ことがあってさ…」
撮影中のなんてこと無い雑談
俺の不思議な話聞いてよ…とメンバーに持ちかけて
話終わると
誰も返事をしてくれない
「あれ?聞いてた??」
☃️「…聞いてたも何も…何その怖い話ッ」
「そう?怖いかな」
🐷「いや、怖いだろ?!?」
「かなー??」
🍆「え、おんりーってお化けとか苦手じゃなかった???」
「あ、苦手ですけど…なんかこの体験は少し違いましたね」
🦍「……赤い鳥居って魔除けとか、稲荷神社とかに多いからねぇ…その 子狐はもしかしたら狐の妖怪とか…なんか、そんな類だったのかなぁ??」
「どうなんですかね…とっても可愛かったですよ。子狐いなりー」
☃️「なぁなぁ、なんか写真とかないん???」
「それがさ…ふうくん達と撮った写真があったはずなんだけど…無くなってて…と、言うか写ってないが正しいかな…」
🐷「へぇ〜〜不思議な体験したんだなぁ」
「…だねぇ」
🍆「ま、夏だしな…そう言った話の一つや二つあっても変じゃねぇ〜〜かぁ〜〜」
🦍「いなりーもさ、おんりーみたいに優しい人に出会えて良かったって思ってるかもね」
「…そうだと、良いんですけど笑」
ーーーーーーーーーーーーーーー
コンッ〜!!!
(音理依〜!!!)
『全く…どこほっつき歩いてたの!!!いなりー!!!』
コンッコンッ!!!
(ごめんごめんっ…僕、おいなりさん食べたくなって!!)
『はぁぁ!?…だとしても、3日も帰ってこないと心配するだろう!?』
コンッ〜
(ごめんごめーん)
『たまたま、良い人間に拾われたから良かったものの…全く』
コンコンッ
(へへへ…でも、あの拾ってくれた人。すっごく優しかったよ)
『…あのねぁ……いなりー』
コンコンッ
(僕の怪我の手当てとかご飯とか色々してくれたし)
『………はぁ〜…もう、次から勝手に降りちゃダメだからねっ!!!』
コーンッ
(はーーい)
『音理依〜!!』
『あ、緒羅風君!!』
『お!いなりー見つかったん?!?』
『お陰様で…ごめんね、一緒に探してくれて』
『ええよ、ええよ…見つかってよかったやん!!』
(あ、いなりー!)
コンッ
(ゆきだるまくんー!!)
『で、どこにおったん??いなりー』
『人間の家で居候してたんだって』
『www居候wwwいなりーやるやないか』
『全く…困った子狐だよ』
『ふふ、なぁ、いなりー』
コンッ?
(なに、緒羅風君?)
『音理依、めっちゃ心配してたんで??…ずーっとあっちこっちの神社飛び回って、いなりーの事…寝るまも惜しんで探してたんやから』
コンッ
(そうなの??)
『そうやで、やから…音理依にちゃんとごめんなさいせなあかんよ?』
コンッ
(分かった…ねぇ、音理依)
『なに?いなりー』
コンッ…
(その…ごめんなさい…黙って居なくなって)
『…次…』
コンッ?
(ん??)
『次はちゃんと…どこに行くか、いつ帰ってくるか…そう言ってから降りていきなよ…』
コンッ!!!
(うん!!!)
『なんや、音理依、お母さんみたいやねwwな、ゆきだるまくん』
(ふふ、そうだねぇ〜)
ーーーーーーーーーーーおわり。
コメント
1件

人間🍌さんと🦊が可愛い。❤️天狐🍌さんが🦊を心配している場面が良いですね。👍🦊無事に帰れてよかったね。人間🍌さんの本当に不思議な体験。
りほ@低浮上
ひにゃ@天使化&一人称変化中
3,326