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ふうま
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#参加型
ふうま
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朝六時。
洋館の食堂には、焼きたてのパンの香りが広がっていた。
構成員たちが朝食をとる中、ふうはやはコーヒーだけを口にして席を立つ。
rm「もう食べないんですか?」
声をかけたのは、りもこんだった。
fu「十分だ。」
rm「えぇ!? パン一個も食べないんですか!」
fu「任務中に眠くならなければいい。」
rm「そんな理由……。」
りもこんは思わず苦笑する。
rm「ちゃんと食べないと体もちませんよ?」
ふうはやは返事をしない。
そのまま歩き出す。
りもこんは慌ててパンをくわえ、後を追った。
⸻
fu「今日、お前は俺と任務へ行く。」
廊下を歩きながら、ふうはやが言う。
りもこんは目を輝かせた。
rm「本当ですか!?訓練じゃなくて?」
fu「ああ。」
rm「やった!」
思わず飛び跳ねる。
fu「……静かにしろ。」
rm「すみません!」
でも、その顔は嬉しさでいっぱいだった。
⸻
車が止まったのは、街外れの倉庫街だった。
fu「今日の任務は簡単だ。」
ふうはやが周囲を確認する。
fu「取引相手から荷物を受け取り、本部へ運ぶ。」
rm「戦闘は?」
fu「ない。」
rm「よかったぁ……。」
りもこんは胸をなで下ろした。
二人は指定された倉庫へ向かう。
中には木箱がいくつも積まれていた。
rm「これ全部ですか?」
fu「ああ。」
rm「結構重そうですね。」
木箱を持ち上げようとして、
rm「うわっ……!」
バランスを崩しそうになる。
その瞬間。
ふうはやが箱を支えた。
fu「腰を使え。腕だけで持つな。」
rm「あ……ありがとうございます。」
りもこんは照れくさそうに笑う。
fu「……。」
ふうはやは何も言わず、箱を運び始めた。
⸻
作業は思ったより時間がかかった。
最後の箱を積み終えた頃には、昼を回っていた。
rm「ふぅ……。」
りもこんは額の汗をぬぐう。
rm「終わりましたね!」
fu「ああ。」
rm「なんか、任務ってもっと怖いものかと思ってました。」
fu「毎回危険とは限らない。」
rm「そうなんですね。」
帰り道。
二人は人気のない歩道を並んで歩いていた。
珍しく静かな時間。
りもこんが空を見上げる。
rm「今日はいい天気ですね。」
fu「……。」
rm「こういう日に外を歩くの、結構好きなんですよ。」
返事はない。
それでも、りもこんは気にしない。
rm「ふうはやさんは?好きな季節とかあります?」
少し間が空く。
fu「……冬。」
ぽつりと返ってきた。
りもこんは思わず足を止めた。
rm「えっ!初めて教えてくれましたね!」
fu「……。」
rm「じゃあ雪とか好きなんですか?」
fu「嫌いじゃない。」
rm「へぇ〜!」
りもこんは嬉しそうに笑う。
rm「俺は春です!暖かいし、ご飯もおいしいし!」
fu「そうか。」
短い返事。
でも。
今までの「興味ない」とは少し違った。
会話が、ちゃんと続いている。
ほんの少しだけ。
二人の距離が縮まった瞬間だった。
⸻
その日の夕方。
二人の姿を、少し離れた建物の屋上から双眼鏡で見つめる人物がいた。
スーツ姿の男。
イヤホンに向かって低く話す。
??「対象Fと新人が接触を継続。」
無機質な声が返ってくる。
??『報告を続けろ。』
??「了解。」
男はもう一度双眼鏡をのぞく。
楽しそうに話すりもこん。
相変わらず無表情なふうはや。
しかし――。
??「……いや。」
男は小さくつぶやいた。
??「ほんの少しだけ、変わったか。」
その視線は鋭かった。
⸻
同じ頃。
ボスの執務室。
窓辺で紅茶を飲みながら、ボスは一枚の紙を読んでいた。
そこには今日の任務報告が記されている。
『任務完了。異常なし。』
ボスは微笑む。
bs「順調だ。」
紙を机に置く。
しかし、その下には別の報告書があった。
そこには短く一文だけ。
『ふうはやに感情の変化が見られます。』
ボスはその一文を何度も読み返した。
そして、ペンを手に取る。
報告書の余白に、静かに書き込む。
『変化は否定しない。』
一拍置く。
『変化の向きを管理する。』
その文字を書き終えると、ボスは満足そうにペンを置いた。
bs「人は変わる。だからこそ――」
窓に映る自分へ向かって、穏やかに笑う。
bs「誰の影響で変わるかが重要なんだ。」
その笑顔は、今日も誰にも見られることはなかった。
コメント
1件
読了しました。ふうはやさんが「冬」って初めて自分のことを教えた瞬間、すごくじんときました。あの短い返しが、りもこんとの距離がほんの少し縮まった証で、読んでてこっちまで嬉しくなりました。最後のボスの「変化の向きを管理する」も不気味で、この穏やかな日常の裏に大きな伏線がありそうでドキドキします。2人の静かな関係性、すごく好きです。