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若き覇王に、甘くときめく恋を

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若き覇王に、甘くときめく恋を

207 - 第五章 彼と共に育む、真愛の形 EP.3「温かに育む、家族の形」⑫

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2025年06月25日

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『眠れないのなら、私が行こうか?』


優しい言葉に応えてしまいそうにもなるけれど、こんな夜遅くにはやっぱり心苦しくて、


『ううん、大丈夫です。そろそろ眠れそうだから』


そう断りを入れて、目を無理に瞑ろうとした。


だけど……、SNSでちょっとやり取りをしたら、安心して眠れるはずだったのに、逆に会いたくもなって、ますます寝れなくなってしまった。


ぎゅっと目を閉じていても、想いは募るばかりで悶々としていると──、


ふいにノックの音が聞こえ、目を開けると、彼が寝室を訪れたのが見えた。


「あっ、来てくれて……」


顔を見たら、抑えていた感情が溢れて、嬉し涙が零れそうにもなった。


「……来てほしいと、どうして言わない?」


彼の手が、私の髪にふっと労るように触れる。


「……だって、こんな夜に悪いもの……」


「悪いことなど何もないから、いつでも頼ってくれればいい」


温かなセリフに、ふんわりと身体がくるまれていくのを感じる。


「……ありがとう。本心は、あなたに来てほしかったの」


にっこりと笑みを浮かべて、素直な想いを返した私に、ベッドサイドのイスに腰かけた彼が、ふいと思いがけないことを口にした。



「君が眠るまで、本を読むのはどうだ?」



「……本だなんて、そんな……悪いですから」


会いに来てくれただけでも願ってもないことなのに、この上まだお世話をかけるなんて……。


それに、いつもは彼の部屋で一緒に寝ていたのを、妊娠中は今日みたいに寝つきが悪かったり、夜中に胎動などで度々起きるようなこともあって、


忙しさに追われる貴仁さんの睡眠を妨げたくなくて、私自身が自室で過ごすことにしたはずが、こんな風に恋しくてたまらなくなるだなんて、無性におもゆくて……。


「君は、私に気をつかってばかりだな」


込み上がるくすぐったい思いに、ブランケットを鼻先まで引き上げると、彼の手が私のおでこにひたりと触れた。


「妊娠の不安もあるのだろう? なら、私をもっと頼ってくれないか?」


そうして額にかかる髪が柔らかに撫で上げられると、抱えていた不安までもが拭われていくようだった。


「貴仁さんって、なんでもわかっちゃうんですね、私が不安を感じていたこととか……」


目尻に滲んだ涙をこすって言うと、


「当たり前だろう」と、彼が微笑んで、


「君を、私がどれほど思っていると……」


低く甘く囁くから、体ごと蕩けちゃいそうにも感じた。


若き覇王に、甘くときめく恋を

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