テラーノベル
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カーテンの隙間から差し込む朝日に包まれて、月島はゆっくりと目を覚ました。
いつもと違う室内の匂いと、体に伝わる重みで、ここが黒尾の部屋だと思い出す。隣を見ると、黒尾はまだ深い眠りの中にいて、普段の食えない笑みとは程遠い無防備な寝顔を晒していた。
「……起こすって言ったくせに」
月島は小さく呆れたような息をつきながらも、起こさないようにそっとベッドから抜け出した。
台所へ向かい、勝手口の近くにあった電気ケトルに水を入れてスイッチを押す。お湯が沸く静かな音を聞きながら窓の外を眺めていると、背後から足音が近づいてきた。
「……んー、月島……お前、起きるの早すぎ……」
目をこすりながら寝ぼけ眼で洗面所へ向かおうとする黒尾の背中に、月島は少しだけ呆れを含んだ声をかける。
「おはようございます、黒尾さん。僕を起こすんじゃなかったんですか」
黒尾は足を止め、ゆっくりと振り向くと、頭の後ろを掻きながらふっと柔らかく笑った。
「おう、おはよう。……まあ、たまには俺が起こされる側でも悪くねぇよ」
少しだけ照れくさそうにする黒尾の姿に、月島は胸の奥がほんのり温かくなるのを感じながら、カップに温かいお茶を注ぎ分けた。
コメント
1件
第5話、読みました〜🥀 黒尾の無防備な寝顔、めっちゃいいですね…! 普段ああいう食えない笑みばかり見せてる人が、朝だけはぜんぜん違う顔を見せてくれるの、すごく特別な時間って感じがしました。 月島が先に起きてお茶を用意してるのも、なんか静かに優しくて。起こすって言ったくせに自分が寝坊してるギャップも、なんか微笑ましかったです🌙 普段は重い作品ばかり読んでる私だけど、こういう朝のゆるやかな空気感も、心にじんわりきますね。 素敵なエピソードをありがとうございます!