コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
🖤side
阿部ちゃんを好きになった。
もともと人として好きだったけど、それが恋愛感情からくるものだと知った時には世界がひっくり返ったような衝撃を受けた。
その衝撃に浮かされたまま阿部ちゃんを抱きしめたら、あからさまに拒絶された。
終わった、と思ったけど、何日かして『めめの気持ちは、めめの自由だよ』と阿部ちゃんは言ってくれた。
あの時は、どこか自分が傷つかないように『好きになってもいい?』なんて委ねるような言い方をして逃げ場を作ろうとしたけど、もう自分の気持ちに嘘はつけない。
阿部ちゃんが向き合うと言ってくれたから、俺も誠実に恋をしようと決めた。
阿部ちゃんは、この日頼んだフレーバーティーの茶葉を買って帰ると言った。
🖤「気に入った?」
💚「それもあるけど、今日のこと覚えておきたくて」
それだけで舞い上がった俺は、勢いで同じ茶葉を買った。
何日かして、『あの紅茶、今日初めて飲むよ』と阿部ちゃんが連絡をくれた。
俺の事を思い出してくれたようで嬉しくて、その日は帰りが遅くなったけど帰ってから俺も紅茶を淹れた。
『俺も飲んだよ』と送った。