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私はまだ知らなかった。この電話が私たちの人生を変えるものだということを─────


椿「お兄ちゃん、どうかしたの?」

いつもの電話と様子が違ったお兄ちゃん。

それは電話が終わってからも違ったままでお兄ちゃんの顔は真っ青だった。

陽真「落ち着いて聞いて欲しいんだけど…」

陽真「紫織が白血病になったって…」

どうやら紫織さんは最近、鼻血などがよく出ていて貧血になりがちだったそうだ。

そして様子を見ていたが一向に良くならなかったため、病院に検査に行った結果白血病だと診断されたそうだった。

陽真「椿も一緒に病院に来てくれないか?」

椿「わ、分かった!」



病院に到着した後紫織さんの容態や白血病について説明された。

白血病にはまず4種類に分けられるそうだ。

急性骨髄性白血病 、

慢性骨髄性白血病 、

急性リンパ性白血病 、

慢性リンパ性白血病。

また、この中でも慢性と急性に分けられるとのこと。

そして紫織さんは「急性骨髄性白血病」だそうだ。

看護師「しかし紫織さんは急性なので慢性より危険なんです。」

看護師「なので紫織さんはすぐにでも治療に入ります。」

看護師「一回目の抗がん剤の効きが悪い場合、再発の場合は骨髄移植を考え準備をしないといけなくなります。」

紫織「骨髄移植ってドナーということですか?」

看護師「はい。」

看護師「そこでドナーについてなんですが……」

看護師はなぜか急に暗い顔になった。

看護師「適合するドナーが見つかる確率は兄弟姉妹の間でも4分の1、血の繋がっていない他人になると数百~数万分の1になるんですよ。」

つまり早くドナーを見つけるには血縁関係の人がドナーになること。

でも紫織さんにはドナーになってもらえる人なんていない。

陽真「嘘だろ…?」

陽真「俺じゃ、紫織のドナーになれないんですか?!」

看護師「い、一応採血してHLA型を調べることは可能です。」

看護師「ただ、適合の可能性が非常に低いんですよ。」

陽真「じゃあ可能性はゼロじゃないんですよね? なら採血お願いします。」

陽真「椿、椿も採血お願いできないか?」

陽真「一人でも多い方がいいんだ。」

そういうとお兄ちゃんは私に向かって頭を下げてきた。

正直にいうと助けたくなんてない。

このままいなくなっちゃえばお兄ちゃんが取られる心配もない。

けど、この前のことやお兄ちゃんがわざわざ私に頭を下げてくれている。なら…

椿「……分かったよ…」

そして私はしぶしぶ承諾した。

それからというもの、お兄ちゃんは必死にドナーを探した。

ボランティアのところに声をかけたり、お兄ちゃん、紫織さんの友達など頼れるところは全部頼りドナーをお願いした。

そして50人近くの人がドナーに協力してくれるとのことだった。




しばらく経ってのことだった───

結果がでたとのこと。

正直50人近く集まったって血縁関係でない限り適合する確率はほとんどない。

そんなダメ元での結果は…

看護師「いました!! 一人適合者が!」

その適合者はお兄ちゃんだった。

でもお兄ちゃんと兄妹の関係である私の結果は、全く一致しなかったそうだ。

すると、医者が深刻そうな顔で告げた。

医者「提供者であるお兄さんと被提供者である紫織さんは血縁関係にある可能性があると考えられます。」

医者「一度、お二人ともDNA鑑定してみませんか。」

訳が分からない。お兄ちゃんと紫織さんが兄妹関係…?

なら、私は…? お兄ちゃんと私は何なの?

そしてお兄ちゃんたちはDNA鑑定をすることになった。

ついでに私とお兄ちゃんのDNA鑑定もすることになった。


結果、

医者「お兄さんと紫織さんはご兄妹である可能性が非常に高いという結果になりました。」

医者「妹さんとお兄さんの兄妹関係認められませんでした。」

嘘でしょ…何かの間違いよね…?

紫織さんとお兄ちゃんは姉弟関係で私とお兄ちゃんが他人だっていうの…?

誰も何も喋れなかった。

紫織さんはドナーが見つかり、骨髄移植をするためにしばらく入院することになった。


家に帰った私とお兄ちゃん。

お兄ちゃんも私も何て言えばいいか分からない。

ずっと一緒だったお兄ちゃんが他人たなんて…。

陽真「なぁ、椿……一度父さんに会いに行かないか?」

陽真「母さんの行方は分からないから何か聞くこともできない。」

陽真「でも父さんの居場所は分かる。ただ、父さんも俺たちが兄妹じゃないことを知ってるかわからないけど。」

椿「行こうお兄ちゃん。もうそれしか道がないよ。」

もし、私たちが本当の兄妹じゃなかったとしても……

そして私たちはお父さんに会いに行くことにした。




ピーンポーン

お父さんはとある一軒家に住んでいた。

お父さん「はーい……」

出てきたお父さんは私たちを見るとまるで幽霊でも見たかのような顔だった。

陽真「久しぶり父さん。話しがあって来たんだ。」

お兄ちゃんの恋人になりたい

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