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私の名前は鯉夏ななみ
私の好きな人は1つ上の竹内先輩。
数日前からLINEでアタックしてる!
葵「ななみ、また先輩にアタックしたでしょ!」
鯉夏「なんでそれを!」
葵「当たり前よー、あんたが毎日のように自慢してくるじゃない」
鯉夏「えへへ、そうだったー」
この子は私の親友、葵 百合
学校一のモテ女で頼りれるお姉さん系美女だ。
今日も私は先輩にアタックする。そんな日が続いたある日、
いつものように学校に登校していると影でコソコソ言っている女子の話が耳に入った。
B「ねえ、あの子じゃない?」
C「最低よね」
どうせ、竹内先輩とのLINEのことだろう。
竹内先輩は学校一のモテ男。おそらくあの子たちは竹内先輩のファンクラブの子だろう。
(ま、いつもの事か)
そんな感じで学校に着いた。
靴箱で靴を履き替えていると、百合がこちらに走ってきた。
鯉夏「百合!おはよー」
葵「大変だよ、ななみ!」
鯉夏「え?」
葵「ななみの悪い噂が広まってるよ!」
鯉夏「悪い噂?」
その噂とはこういうものだった。
竹内先輩にはお姉さんがいて最近そのお姉さんが階段から落ちて大怪我をしたそう。その時、竹内先輩のお姉さんを私が階段から突き落としたというものだ。
鯉夏「え、それって、」
竹内先輩にこんな噂を聞かれたら、嫌われるに決まってる!
(私、そんなことしてない、)
そんなことを考えていると竹内先輩が真っ赤な顔をして迫ってきた。
竹内「おい! 」
鯉夏「は、はい」
竹内「俺の姉ちゃん突き落としたってほんとか?! 」
鯉夏「い、いえ!私そんなことしてません!」
竹内「嘘はつかなくていいんだよ!こいつがお前が姉ちゃん突き落としてるところを見たって」
そこに居たのは竹内先輩のファンクラブのリーダーA子だった。おそらく噂を広めたのはA子だろう。
A子「竹内くんがなかなか好きになってくれないからってお姉さんを突き落とすなんて、グスッ」
(すごい演技、さすが演劇部)
葵「待って!竹内くん!」
竹内「葵さん?」
葵「ななみは素直で可愛い子よ!そんな卑怯な汚い手を使うなんてありえないわ!」
鯉夏「百合、」
竹内「確かにそうかもしれない。LINEでやり取りしてても正直、素直で可愛い子だと思った。でも鯉夏の親友の君なら、親友のために嘘をつくことだっていくらでもできる」
A子「そーよ!親友の言うことなんて信じられない!それにこの私が現場をみたのよ?!」
葵「でもそれが嘘だったら、!」
それから色々、百合と私で説得したがどれも信用してもらえず、数日後、私はいじめられっ子になった。その時、庇ってくれた百合も巻き添えで。
放課後の空き教室。
我慢できずに泣いてしまった日の事だ。
鯉夏「グスッ、私、そんな事してないのに、それに庇ってくれた百合まで、グスッ」
ガラッ、教室のドアの音がした。
鯉夏「え?、グスッ」
??「久しぶりに見たわ、ななみのギャン泣き」
教室に入ってきたのは私の幼馴染の荒木 遥斗だった。
鯉夏「遥斗!」
荒木「どうせ、また我慢のしすぎで泣いてたんだろ」
鯉夏「遥斗もどうせ竹内先輩の味方なんでしょ、」
荒木「んー」
荒木「俺はどっちの味方もしない。竹内の味方もお前の味方も。」
鯉夏「なにそれ、」
荒木「興味ねーもん」
鯉夏「そっか」
荒木「でも、竹内の姉ちゃん突き落とした奴は知ってるぜ?」
鯉夏「嘘!誰なの?!」
荒木「ただでは言わないけどな」
鯉夏「どうしたら教えてくれる?」
荒木「竹内のことまだ好き?」
鯉夏「ううん、今は苦手な方かも、」
荒木「そうか、笑」
荒木「じゃあ教えてやるよ」
鯉夏「ほんと!ありがとう!」
荒木「竹内の姉ちゃんを突き落としたのは」
私は息を飲む。
荒木「A子だ。」
鯉夏「そんな、」
A子先輩は私の憧れの先輩だった。
だから、あの時嘘をつかれたのも悲しかったし突き落としたのがA子先輩ってことも衝撃だった。
私は涙を流した。
鯉夏「ごめんね、こんなとこ、高校生にもなって、グスッ」
荒木「幼稚園の頃を思い出すわ、笑」
荒木「こんな時に言うのもなんだけどさ、俺ずっとお前のこと好きだったんだ」
鯉夏「え?」
荒木「鯉夏ななみさん、好きです、付き合ってください。」
後日談
遥斗のおかげでA子が竹内先輩のお姉さんを突き落としたのはバレていた。
そこからは大変だったんだよ?まあ、その話は置いといて。
事件が解決したあと、竹内先輩から
「あの時はごめん、LINEしててどんどん好きになっていきました。好きです。付き合って。」
と言われたがもちろん振った。なんてったって私には彼氏がいるんだもの。荒木遥斗という最高の彼氏が。