目が覚めて一番に、窓の外を眺める愛しい人が映る。
収録終わり、いつの間にかうたた寝をしていたらしい。ロケバスは桜並木を通っていた。
窓側に座る阿部ちゃんの肩に頭を乗せると、こちらを見て更に俺の上に頭を寄せる。
🖤「桜、すっかり散ったね」
💚「ほんと、ついこの間まで満開だったのに」
雰囲気でしかわからないが周りは寝静まっているようなので、外を見ながら小声で話す。
🖤「みんな寝てる?」
💚「そうみたい」
🖤「阿部ちゃんはずっと起きてたの」
💚「うん、ちょっと勉強したくて」
相変わらず、いつでもどこでも勤勉だ。
勉強の続きはいいの、と尋ねると『めめも起きたし、ちょっとチャージする』と頭を更にすり寄せてきた。
桜並木だった場所は地面を花弁がピンク色に染め、ところどころ葉が芽吹いている。
🖤「ずっと咲いてて欲しかったけど、儚いなぁ」
💚「そうだね」
🖤「阿部ちゃん、来年も一緒に見ようね?」
💚「来年も一緒にいてくれるの?」
🖤「当たり前、来年も再来年も一緒にいたいよ」
💚「嬉しい。俺もめめといたい」
音が出ないように、触れるだけのキスをする。
やるだけやってから、周りをちょっと気にする阿部ちゃんが可愛い。
🖤「たぶん、みんな寝てるよ」
💚「ん、でもドキドキする」
🖤「ふふっ」
そんなふうに言いながらもう一度。
🖤「俺でも、葉桜も好きだな」
💚「新緑、綺麗だよね」
🖤「うん。阿部ちゃんの色だし」
不意打ちを食らって赤くなったところへ、もう一度。
🖤「3回もバレずにキスした」
💚「もうおしまい」
🖤「仕方ないなぁ」
続きは家でね?と囁くと更に赤くなった。
🖤「紅葉には早いよ」
💚「めめが悪い」
家に帰って見たスマホに佐久間くんから『イチャつくなw』とメッセージが来ていたのは、阿部ちゃんには黙っておいてあげよう。
終
コメント
16件
さっくんにはバレてたのね😆 でも、黙っててくれるさっくん優しい
きゃーーーーーーーー!! バスの中でこっそりいちゃつくのまじ好き🖤💚
きゃーーーーーーーーーあ