テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
4件
とってもとっても可愛いお話でしたあああああああ🥹💞 す軸+ショタたち、この組み合わせってもうめちゃめちゃ可愛くて尊いですよね🥺 す軸、特にナチさんと日帝さん、冷酷そうに見えて子供たち想いなところが最高に良きでした。ずっと仲良しでいてほしいですこの6人。 もう私の語彙緑がなくなりそうです。 素敵なお話をありがとうございました✨
幼少期のクリスマスあるあるがぎゅうぎゅうに詰め込まれてて私も幼き頃を思い出しましたよ…それにしてもショタ日独伊が可愛すぎる。なんやみんなで起こし合うためにくっついてるって、ペンギンか。エナガ団子か。おてて繋いで歩いてるのも可愛いね。幼少期から日本くんを取り合ってるのも可愛いね。目を輝かせるのも怒るのもお揃いで可愛いね。尊きショタたちを産んでくれてありがとう。そして大人になっても仲良しでお父さんにもプレゼントをあげるためサンタさんに会いに行こうとするいい子たちには私からプレゼントを差し上げたい。 というか、サンタさんを捕まえようって言い出すのがドイツくんってのが最高に良きですわ。大人に上手く頼れない遠慮がちな真面目くんなのに言ってることもやったことも物騒でナチさんの血を感じる。その後サンタの国に行こうと日本くんが言い出すのがいいね。ふたりが同意してくれたことに喜んでるのも日本くんっぽい。 あと、父達の知り合い兼サンタの国なフィンランドくんが近所のお兄さんポジなの好きです。子供の頃の日独伊を覚えてて、未だに気にかけてる感じ、もうお兄ちゃんやろ。父親たちの気まずさは子供に会話を聞かれてしまった父親たちの責任なんで貴方もパーティに参加してください。7国でクリパしてるところ見たいっすお願いします。 朝から尊きものを見させていただきありがとうございました。最高のボクシングデーでした。
カプ要素ほぼなし。謎時空です。自分でも時系列的に色々無茶苦茶すぎて
発狂しかけました。ガバガバな二次創作としてお楽しみください。
旧国注意。
「今年こそはサンタさんをつかまえようと思う。」
ドイツくんのその一言で、身を寄せ合って眠気に耐えること数時間。
ふと目を開けると、暗いはずの窓が明るくなっていた。
いやな予感がして隣を見遣る。
すると左肩にはドイツくんが、右肩にはイタリアくんが綺麗な顔を置いて健やかな寝息を立てていた。
去年の反省を生かして起こし合えるようくっついていたところ、暖かくなって逆に眠ってしまったらしい。
でも短い方の針がいつもより小さい数字のところにあるから、もしかしたらサンタさんはまだ来ていないかもしれない。
一抹の期待を抱いて、眠い目をこすりながら部屋を見回す。
そして、頭を殴られたような衝撃に打ちひしがれた。
こうなってしまったからには仕方がない。
「イタリアくん、起きてください。」
「う゛ー……まだ寝る……。」
イタリアくんはそう言って薄目を開けることもなく寝入ってしまった。
仕方なく諦めて左肩のぬくもりに手を伸ばす。
「ドイツくんドイツくん、大変です。」
「にほん……?」
まだ半分開いていない目をこちらに向けると、ドイツくんは半身を起こした。
そのまま腕が伸びてきて眠気にさらわれないようにしばらく抱きしめられる。
その暖かさに僕までうつらうつらとしてきた頃、ドイツくんは口を開いた。
「日本、サンタさんは?」
「あっ!そう、大変なんです!」
ドイツくんはカーテンの隙間から漏れた光に全てを悟ったようで、オレンジ色の目を悔しげに細めながらイタリアくんの肩をゆすった。
まだ寝る、とうめくイタリアくんをどうにか起こして、手を引いて昨日仕掛けたワナを避けながら本棚の元へ連れていく。
去年と同じように本棚の上に吊るした3人分の靴下が膨らんでいた。
「ごめんなさい…僕がくっついて起きてようなんて言うから…」
「日本は悪くない。俺のトラップが甘かったんだ。」
「誰も悪くないんよ。多分io、一番最初に寝ちゃったんね…。」
せっかく必死にお願いしてお泊まりにしてもらったのに、としょんぼりしながら靴下を下ろしてプレゼントを取り出す。
2人とも欲しかったものをプレゼントしてもらったようだけれど、なんだかあまり嬉しそうではなかった。
「あーあ…時間戻したいんよ。」
「サンタさん、忘れ物取りに来たりしませんかね…。」
「そうだな。それか、今日の夜また来てくれればいいのに。」
1年に1回だけ、しかも夜なんて子供のことが嫌いだとしか思えない。
そう言い合って、本棚の周りに何か証拠が残っていないか手分けして探す。
やっぱり何もない。そう諦めようと声をかけようとした時、ふと本棚の一点に目が止まった。
「ねぇ…ドイツくん、イタリアくん。これ…。」
並んだ絵本の中から一際目立つキラキラとした文字の踊る背表紙を引っ張る。
不思議そうに首を傾けている2人に表紙を掲げて見せると、二つの顔にゆっくりと明るい色が広がっていった。
「『サンタさんの1年』!!!」
声かけもしていないのに声が揃う。
イタリアくんは喜びを持て余すようにぴょんぴょん飛び跳ねた。
「きっとこれならサンタさんが今どこにいるかわかるんよ!」
興奮のままに、引きちぎってしまいそうな勢いでページを読み進めていく。
息が触れ合う距離で身を寄せ合って文字を追う。
夢中でその作業を繰り返していると、とある一文で目が止まった。
ドイツくんが震える指でトントンページを叩く。
「子どもたちにプレゼントをとどけおえたサンタさんは」
「トナカイをつれてソリをはしらせます」
「サンタの国に!」
リレーのように読み合って誰からでもなく顔を見合わせる。
鏡写しのように全員の瞳が輝いていて、自分たちが正解をみつけたのだとわかった。
「すごいすごい!」
「これで1年に1回じゃなくなったんよ!」
「父さんたちに聞いたらきっと会えますよ!サンタの国さんに!」
ようやく響いたクリスマスの朝らしい笑い声に、ツリーの星が輝いたような気がした。
***
クリスマスだからとねだれば、朝ごはんは子供だけで取っていいと言ってくれた。
25日の魔法は大人にも効くらしい。
「ほれで、はんははんのふに…」
「日本。食べるか喋るか選べ。」
「ほっぺたにジャムついちゃってるんよ。」
頬を指で撫でられて、拭ってくれたジャムをイタリアくんがペロリと舐める。
「おい、イタリア。」
「いいじゃん。いいよねー?日本。」
「一粒7柱です。」
「それはオコメだろ。」
載せすぎてパンから滑り落ちそうになっているいちごジャムと格闘しながら頷く。
どうにか朝ごはんを片付けると、ドイツくんは難しそうな顔で先ほどの絵本を持ってきた。
「それで……誰に聞く?」
「誰にって…普通にナチさんたちに聞けばいいんじゃないの?」
「あのな。サンタさんはサンタの国の国民なわけだろう?他国の国民つかまえようとしてる奴らを手放しで助けてくれるようなろくでもない大人、そうそういないぞ。」
多分俺の父さんはダメだ、とドイツくんが眉をグッと寄せながら付け足す。
冷静に考えてみればそうだ。
僕の国の偉い人と話してみたいからつかまえたい、なんて人が来たら、僕はきっと父さんのところに逃げる。
「そもそも…僕の父さんは向いてない気がします。元々西洋の行事ですし。」
「確かに。最初意外だったな。」
となると、僕たちの頼れる大人の選択肢は後ひとつ。
視線を向けると、イタリアくんは頼もしげに胸を叩いた。
「多分OKなんよ。うちの父さん、結構ろくでなしだし。」
***
「サンタの国?」
「日本がみつけてくれたんよ!」
ね、と促されて絵本を渡す。
イタ王さんは意図がわからないとでも言いたげな表情でパラパラページをめくった。
「昨日色々罠とか作ってたけど…何?君たちサンタ捕まえる気なの?」
示し合わせたかのように頷きが揃う。
マジか、と呟きながらイタ王さんは頭を抱えた。
「…ちょっとその目キラキラさせるのやめようか。」
サンタさん捕まえてどうすんの、と困ったような声で聞かれる。
「……お手紙、渡したくて。」
サンタさんの国にその年とてもいい子にしていた子が手紙を持って行くと、ひとつだけプレゼントをもらえるのだと説明すると、イタ王さんは怒っているのか何か考え事をしているのかわからない、複雑な表情になった。
「えっとね……ごめん、ioは知んない。」
2人も知らないと思う、と続けられて思わずつま先をみつめる。
完全に打つ手がなくなってしまった。
ここまで考えたのに、と唇を噛み締めていると、視界に影が落ちた。
「しょげないしょげない。ほら、一旦もうちょっとだけ作戦練れば?」
ポンポンと優しく頭を撫でられ、ただのおっさんじゃなくて空飛べるおっさんなんだしさ、と冗談混じりに励まされる。
はい、と絵本を返してくれたイタ王さんの瞳はイタリアくんとよく似た優しいみどり色だった。
***
「へへ、父さん意外とろくでなくなかったんよ。」
「それ使い方合ってるのか?」
「やっぱり頼って正解でしたね。」
でしょ、と胸を張った後イタリアくんが照れくさそうにはにかむ。
「じゃあさ、今度はナチさんの所行ってみようなんね!」
「父さんの?」
ドイツくんが訝しげに眉をひそめる。
真面目な彼のことだ。さっきの成功体験はあれど、子供の用事で大人に動いてもらうことに抵抗があるのだろう。
それでも甘えてみたいと言う気持ちはあるようで、迷うように橙の瞳が揺れている。
「ナチスさんなら、いっぱいご本持ってるかもしれませんよ。」
「……日本までどうしたんだ。」
「大丈夫ですよ。ドイツくんはいつもいい子だから、サンタさんの国じゃなくても、僕たちの3倍くらいプレゼントお願いできるはずです。」
絵本を小脇に挟んで、きゅっと手を握る。
「あ、ドイツずるーい!日本、ioもioも!」
「じゃあみんなでお手てつないで行きましょう。」
「うん。…静かにな。多分まだ仕事中だから。」
ぽわぽわと暖かい気分のまま、手を握り合って廊下を歩く。
大好きな人に応援してもらえるとこんなに嬉しくなるなんて知らなかった。
3人並んで行儀よく書斎を目指していると、うっすらとナチスさんの声がした。
「ーーえる?」
隣を見ると、ドイツくんの目が光オーナメントのようにピカピカとしていた。
「あ…子ーちが?」
少し歩くスピードを早めると父さんの声がしたので、多分僕も同じ顔になっている。
2人が一緒にいるならきっとイタ王さんもいるはずだ。
少し踵を持ち上げて、イタリアくんがドアノブに手を伸ばした。
その時。
「うん。サンタ捕まえようとしてるみたい。なんかお願い事聞いてもらうんだって。」
「それはまずいな。というかプレゼントなら昨夜枕元に…。」
「ですね。…万一、正体を知られでもしたら……。」
「だよねぇ〜。io、ファインプレーじゃない?ちゃんと知らないって言っといたよ。」
聞こえた。聞こえてしまった。
サッと血の気が引いていく。
イタリアくんを見ると、普段の朗らかな顔つきからは想像できないような険しい目をしていた。
グッと手を引かれ、扉にぶつかるようにして部屋に飛び込んだドイツくんが叫ぶ。
「知らないなんて嘘じゃないか!」
「やっぱり、父さんろくでなしじゃん!」
イタリアくんもイタ王さんのことを睨みつけながらそう声を上げた。
日本、と驚いたように父さんがこちらを見ている。その気まずそうな表情に、ようやく騙されたのだということを悟った。
「父さんの嘘つき!」
叫び終えて、くるりと3人に背を向ける。
止める声が聞こえたけれど、信じていたことが崩れたようで立ち止まったらみっともなく泣いてしまいそうで、初めて廊下を全力で駆け抜けた。
「もうio大人なんて信じない!」
「僕も!嘘つきは日本男児じゃないって言ったのに!」
「俺もだ!絵本で探そう!同じ景色のところにサンタの国がいるはずだ!」
子供部屋に駆け込んで、本棚にあったクリスマスの絵本を全部抱える。
しっかりとコートを着込んでマフラーを巻いて、靴紐を結んで玄関のドアを力いっぱい開く。
冷たい空気が頬に、肺に刺さる。
雪はキラキラとあたりの光を反射しながら降っていて、スノードームの中の作りものの雪のように綺麗だった。
絵本の風景を思い出しながら、街の明るい通りを外れて薄暗い森の方へと駆けていく。
ざわざわと不穏な音を鳴らす針葉樹の林。人通りなんてものはない。
ぎゅ、と手を痛いくらいに誰かが…もしかしたら全員が握りしめた。
大丈夫。3人なら。この森を抜けたら。
きっと全部がキラキラしたサンタさんの国に出て、サンタさんに僕たちの本当のお願いを聞いてもらえる。
細雪はいつしか肌を突き刺す吹雪に変わっていた。
ぐぅ、とお腹が鳴って、それが合図だったかのように足から力が抜けていく。
でも止まるのは怖くて進めているのかもわからないままがむしゃらに足を動かした。
それからどのくらい経ったのだろうか。
僕たちはとうとう動けなくなって、風が凌そうな茂みを探して地面にへたり込んだ。
「ごめんなさい…2人とも…。僕がお手紙渡すなんて言ったから…。」
「ううん。ioたちもお手紙書いたし……。」
「3人分合わせたら1人くらいの願い事は叶えてもらえるかもしれないって言ったのは俺だ。」
スン、と誰かが鼻を啜る音が聞こえた。
「ねぇ、io知ってる。寝ちゃダメなんよ。」
「うん。しりとりしよう。」
「起こし合いましょうね。」
図らずとも、昨日の夜と同じ会話。
そう言いながらも、自分たちに限界が来ているのは全員が理解していた。
こくり、こくりと舟を漕ぎながら、言葉になっているのか危うい声で2人に話しかけ続ける。
だから、雪を踏み締める音がした時は幻聴かと思って顔を上げなかった。
「moi.君たち、かくれんぼしてるならもうお家に…」
何を話しかけられているのか。自分が起きているのか。この人は誰なのか。
何も覚えていないけれど、こう言ったことだけは覚えている。
「サンタ、さん?」
***
軽く肩を揺すられて目が覚める。慌てて立ち上がると、駅のホームにいた。
どうやらベンチで電車を待っている間に寝てしまっていたようだ。
「日本、大丈夫?」
「すみません……ありがとうございます、フィンランドさん。」
頭を振って眠気を振り払う。
「寒いところで寝ちゃう癖でもあるの?」
「すみません…今日のために最近働き詰めていたもので…。」
今日は12月25日。
サンタさんから遅れること半日ほど、今夜は久々にドイツさんとナチスさん、イタリアくんとイタ王さん、そして僕と父さんの親子3組で集まってクリスマスを祝うことになっていたのだ。
あのメンツでクリスマス休暇の概念がないのが僕だけなので、最近はドイツさんにも引かれる程度には軽い残業が続いていた。
「昔からお父さんっ子だよね、君たち3人。」
「そうですかね…。多分それ、ドイツさんとイタリアくんには絶対言わない方がいいと思います。」
「だろうね。でも、3人揃って『父さんたちにもプレゼントを』ってお願いするんだもん。」
フィンランドさんが小さく笑う。
拒絶反応で珍しく顰めっ面を披露する2人を想像して、つられて僕も笑う。
「あ、よければフィンランドさんもいらっしゃいますか?」
父さんたちとは前からのお知り合いですし、と続けたけれどフィンランドさんは首を振った。
「今日僕が行ったら日帝さんたちが気まずいと思う。色々思い出してさ。」
今日は日本たちにこれを返したくて、と古びた封筒を3つ束ねたものを渡される。
ドイツ語、イタリア語、日本語。おもいおもいの言語で書かれたそれには、同じサンタ帽のシールで封がしてあった。
見覚えのあるそれにあ、と思わず声を上げる。
「僕は『サンタの国』だけどサンタさんに会わせてあげるのは無理だからさ。…それに、あの時は『サンタだと思ったら知り合いだった』は疑いの元になるって君たちが起きる前に追い出されちゃって。」
「でも、君たちのお願いしたことは伝えておいたから…怒られなかっただろうしプレゼント成功、でいいのかな?」
「ありがとうございました。ちゃんと、僕たちのサンタさんに伝えておきます。」
「うん。そうしてあげて。」
そう言って、ひらひらと手を振るフィンランドさんを見送る。
家の方向が反対なのにこのホームに来てくれていたのは、このためだったらしい。
「うわ…この頃の僕、字汚いな……。」
なんだか、ひどく懐かしい夢を見ていた気がした。
(終)