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うちが考えてた新作と似てるかも!
午後の授業が終わり、それぞれ部活か帰宅かとなった。俺はもちろん家へ直行。学校に残る意味なんてないから。竹島は授業が終わるとすぐに部活だ。そんな生活に憧れる。
正門を出て右側にあるのが稲荷神社だ。いつも人の出入りが少なく参拝者なんてほとんどいない。長々と続く石の階段は稲荷神社の参拝道。約500mほどあるそう。頂上の社は学校の窓からよく見える。きれいな朱色の鳥居は自慢と言ってもいいくらい。
たまには。俺はそう思い、小学生ぶりに稲荷神社へ行ってみることにした。頂上までは程遠く、気が遠くなりそうだった。さらに普段運動をしないため半分行った所ですでに汗は止まらず滝のように流れていた。
「はあ〜」やっとの思いで頂上に着いた。俺はへとへとで下るような元気はなかった。
その時。真正面にある社に俺は目を向けた。すると、そこには一人の少女の姿があった。後ろからだからあまりわからないが髪は肩くらいで黒色。ピンクの桜柄の着物に赤色の帯をした服を着ていた。ざっと7歳くらいだろう。社に向かって手を合わせているように見えた。その少女が後ろを振り向く。すると少女は俺の顔を見てにこっと微笑む。すると、突然白狐に姿を変えその直後、姿がなくなった。
「え…?」俺は今一瞬の出来事が理解できなかった。しかし、一つだけわかる。あの伝承と似ていること。少女や白狐。この理由がなにか今の俺には理解不能だった。