昔からお姫様に憧れていた。きらきらしていて王子様に愛されて。そんなお姫様になりたくてずっと努力していた。嫌いな勉強もスキンケアもたくさんたくさんしてきた。
だからずっと王子様が迎えに来てくれる。そう信じていたのに_
「はぁ…っはぁ はっ」
どのくらいこうしているかわからない。分かるのは絶対に見つかってはいけないということ。見つかってしまえばもう戻れない。
いつからだろう彼がこんな風になってしまったのは。
最初の頃はまだ理想の彼氏だった。少し嫉妬深いけど優しくて、気さくでとても愛していたのにいつからか私の浮気を疑うようになって携帯をのぞくようになったり遊びに行くときもしつこく相手のことを聞いてきたり。最初は不安にさせてしまってる自分も悪いかと受け入れていたけど、だんだん男の友達との浮気を疑われ話すだけでも怒られたり、携帯に追跡アプリが入れられていたり。話し合おうとしたが怒って話を聞いてくれなかった。流石に気味が悪くて別れ話をした。彼は泣いていてどうか考え直してほしいとすがってきて。先ほどまでは気味が悪くて彼が怖かったのだが惚れた弱みというやつだろう。
「いいよ。でも友達だから。今度束縛とかしたら本当にもう縁切るからね。」
そういうと彼は凄い勢いで友達でもと頷いてくれた。
彼との友達としての関係はとても上手くいっていた。優しくて正直一緒にいて楽しいので彼との時間が好きだった。今日も彼に誘われて一緒にゲームをしていてとっくに時間は過ぎて帰ろうと思ったそのときだった。彼がおかしなことをいってきたのは。
「ねぇ…何で俺じゃダメなの?ずっとずっと大好きなのに。」
「君のためならなんだってできる。きみの理想の王子様にだってなれるのに…」
彼はぶつぶつと小さな声でなにかをいっているとなにかがひらめいたように顔を上げた。
「ねぇ。前言っていたよね。束縛したらわかれるって。もし君のことを閉じ込めたら束縛なんてしないし君とずっといれるんじゃないかな?」
私は怖くなって逃げ出した。私は混乱していて逃げなきゃと思って物置に隠れた。今思えば何故家をでなかったのかと思う。私はすぐに見つかって閉じ込められた。私の写真が何枚もはられた部屋で。私はきっともうずっと出られないのだろう。彼の牢獄から
「ふふふっ… これでずーっと一緒❤️なにも心配する事はないよ🎵 僕が死んでもきみはぼくの永遠のお姫様だから❤️」
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!