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#元カレ
まぁ
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芙月みひろ
442
黒歴史つくーる
77
「驚くわよね……本当にごめんなさい」
「どうして謝るの?謝ることではないよ、お母さん」
そう言いながら、自分の頭を整理する。私に紹介する意味が違った……恥ずかしい勘違いだ。
ジッ……ジャー……と、隣の母は、こんなに寒い中でダウンジャケットのジッパーを下げた。
―― 緊張しているんだ
「いつから付き合ってたの?」
「えっ……?」
「そんなに驚く?交際期間ゼロ日婚、とかじゃないでしょ?」
これくらい饒舌でないと、お互いに照れ臭い話かもしれない。
「……3年くらい……4年近く前から……少しずつ……」
「私が反対することはないよ。お母さんが変な人を選ぶとは思わないし」
ゆっくりと歩きながら聞いた話では、お相手の名前は渡邊久史さん。福祉車両を扱う会社を経営している社長さんで、母の勤める介護施設で知り合ったらしい。
「いい年して……って感じだけど……」
と言った母が立ち止まったので、私も立ち止まる。
「どうして……?部屋で待っていてもらったんだけど……」
母の視線の先には、実家アパートの駐車場にいる中肉中背の男の人がいた。
「あの人?」
「……そうなの」
―― 私の【これからの話】より母のこれからの方が先だったな
渡邊さんは私たちに気づくと、控えめに口角を上げてこちらへ来る。
「どうして?」
まだ歩いている渡邊さんに母が声を掛けると
「娘さん……樋代さんの許可もなく上がり込んでいるのは良くないと思って。樋代さんの家だから」
渡邊さんは母に落ち着いた声で答えた。
「はじめまして、石川樋代です……よろしくお願いします。お母さん、これ、一緒に……渡邊さんと一緒に食べよう」
二人の気遣いが続くのはたまらない。私は本当に反対する気はないから。
「渡邊久史です。樋代さんのお母さん、利代さんに結婚を申し込みました……樋代さんのことも、大切な娘さんだと何度も聞いています。どうぞよろしくお願いします」
―― プロポーズされる予行練習のようだ
渡邊さんが腰を折ったのを見ながら、私は徹さんの顔を一瞬思い出した。私と彼にこういう未来はなかったな。
コメント
3件
渡邊さんとは職場で知り合ったのね☺️ 誠実そうな方だけど、一緒にアップルパイ食べれば、もっと人となりが知れるね! 逆に樋代ちゃんの優しさやお母さんの幸せを願う気持ちが伝わる! でも渡邊さんの挨拶で徹の姿を重ねてしまったね…まだ1週間だものね… 樋代ちゃんの『これからの話』はするの?できるかな。お母さんは徹とのお付き合いを知っているのかな。どうかによって変わってくるよね。
お相手の方は気遣いのできる良い人そうで安心できるね😊自分の事よりお母さんの幸せを願う樋代ちゃんの優しさに泣ける……
うわああ第2話-4読んだよおお!!😭💕 お母さんの再婚相手・渡邊さんの登場シーン、めっちゃ緊張感と温かさが混ざってて胸がぎゅってなった…!「娘さんの許可もなく上がり込むのは良くない」って気遣いとか、もう渡邊さん良い人すぎて安心したよ〜✨ でもそれ以上に、樋代ちゃんが「私の【これからの話】より母のこれからの方が先だったな」って気づくところ、大人だなあ…って感動した。徹さんと自分にはなかった未来を重ねる切なさも刺さる…次どうなるの!?😢🌸