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#元カレ
まぁ
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芙月みひろ
442
黒歴史つくーる
77
3人で小さなテーブルを囲んでアップルパイを食べ、いろいろと話をしてから
「お母さん、おめでとう。私は賛成だから。渡邊さんも、ここの私の部屋とかいろいろと気遣ってくださっていますけど、私は私で大丈夫なので、母の喜ぶようにしてもらえたら私も嬉しいです」
と伝えた。すると二人は顔を見合わせ
「樋代さん、ひとつ僕からいいかな」
と渡邊さんが座り直した。
「はい」
「利代さんのこれまでの話を聞いているから、樋代さんの話も僕は聞いています」
―― そりゃそうなるよね
離婚の経緯や母子家庭で頑張ってきたことを話せば、私のこともついてくるだろうから。私が3歳の時に離婚した父は、養育費を2年間だけしか払っていないらしい。でも母は、当時の父の素行から、関係を断ち切ることを選択して私を育ててくれた。母には感謝しかない。
「厚かましい申し出で、踏み込んだことだと感じるかもしれないが、気を悪くしないで聞いてほしい」
―― なに……?
私が頷くと、渡邊さんも頷いてから口を開いた。
「樋代さんは奨学金返済をしているそうだね」
「えっ……」
結婚する相手に母が経済的な話をしてもおかしくはない、当然のこと。でも、今の私に【奨学金】という言葉は嫌な響きだった。
「結婚式や、長期の旅行など、利代さんが必要ないと言うんだ。それはそれで構わないと思う。利代さんが考える幸せの価値と、僕が考える幸せの価値を話せるいい機会だった」
―― ああ……渡邊さんはいい人だね、お母さん
「私の奨学金と……何の関係が?」
「残りを僕に任せてもらえないだろうか」
「……渡邊さんに……任せる……?」
どういうことか、と母を見ると
「樋代、あのね……決してお金で家族になろうとか、そういうことじゃないのよ……でも、本当に……これまでの私たちの頑張りというか……私と樋代が当たり前にしてきたことだけど、それを彼は『頑張ったね』と言ってくれてる」
と母が懸命に真意を伝えようとする。
コメント
3件
私勘違いしちゃってました💦 ❌返済完了 ではなく、⭕️今月分の完了 でした。 樋代ちゃんびっくりというか、えっ?はっ?よね!私もだもん! 渡邊さんはお母さんと今までのこと、これからのこと、2人は何度も話し合ってきたと思う。それを踏まえての申し出。 お母さんは娘の負担を減らしてあげたい、無くしてあげたいと願ってると思う。 樋代ちゃんはどうするかな。その奨学金という言葉が嫌な響きだから…
お母さんは本当に良い人に巡り会ったんだね😊母娘のこれまでの日々を労ってくれる素晴らしい人なのね😊
アップルパイを囲む和やかな場面から奨学金の話への切り込みが自然で、渡邊さんの人柄がすごく伝わってきました。「残りを任せてほしい」という申し出の根底にあるのがお金じゃなくて「よく頑張ったね」という労いだと、母の懸命な言葉から伝わってきて胸が熱くなりました。お母さんがこんなにも大事にされているの、娘として嬉しいですよね。