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──次の休日の昼がいいだろうという話になって、程なく秀司さんと彼女さん、華さんも加わって、御自宅で顔合わせの席が設けられた。
「秀司さんとお付き合いをさせていただいています。林 あかりと申します」
彼女のあかりさんは、大変人当たりのいい方で、すぐに打ち解けることが出来たけれど、
楽しい食事会が進むにつれて、私は果たしてどういう位置付けでいればいいんだろう? と、考えないではいられなかった。
最初こそ「会社で蓮水CEOの運転手をさせていただいています、三ッ塚です」と、無難な挨拶を交わしはしたけれど、
よく考えれば、なぜ運転手がプライベートな席にいるんだろうと……。
それに華さんや秀司さんのバックアップはあっても、当の蓮水さんとの間柄には何も変わりはないままで、
私は、単なる運転手でしかなくて……。
そう思ったら、せっかくのおめでたい場なのに、なんだか寂しくもなってきてしまった。