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ドラマタイトル『再会した幼馴染は、恋を知らない』
〇〇side
私と北斗は、本当に不仲。
営業でもネタでもない。
空気が合わないし、テンポも違う。意見もぶつかるし、遠慮もしない。
だからこそ、変に気を遣わない関係でもある。
マネージャー「次のドラマ、相手は松村北斗さんです」
私「……北斗?」
一瞬止まったのは事実。
でも理由はひとつ。
やりにくい。
それだけ。
恋愛とかじゃない。
監督との顔合わせ。
監督「不仲らしいけど、それも含めてリアルにいこう」
私「大丈夫です」
北斗「……はい」
目は合わない。
必要最低限の会話。
廊下に出る。
私「やりにく」
北斗「こっちのセリフ」
私「北斗との恋愛ものって一番大変」
北斗「仕事だろ」
私「分かってるよ」
少しだけ目が合う。
すぐ逸らす。
嫌いというより、合わない。
でも同じ現場で戦う人。
それが私の認識。
私「ちゃんとやるけどね」
北斗「当たり前」
私「キスシーンあるらしいよ」
北斗「……知ってる」
私「嫌なら今のうちに言えば?」
北斗「言わない」
私「ならいい」
私はもう作品モード。
どう演じるか。
どう距離を見せるか。
北斗の気持ちなんて考えてない。
考える必要もない。
ーーーーーーー
タイムレス楽屋
菊池「ドラマ連続で決まったらしいな」
原「どうだった?監督との挨拶の時」
私「普通に不仲」
佐藤「恋愛できそう?」
私「役なら」
松島「好きにならない?」
私「ならない」
即答。
橋本「北斗どう思ってると思う?」
私「知らなーい」
寺西「気にならない?」
私「別に」
本当に、別に。
北斗は仲の悪い共演者。
でも仲間。
それ以上でも以下でもない。
ーーーーーーー
北斗side
俺たちは本当に不仲。
それは事実。
噛み合わないし、ぶつかる。
あいつははっきり言うし、容赦ない。
一緒にいて楽ではない。
でも。
好きだ。
それが一番面倒。
マネージャー「相手は〇〇」
正直、逃げたかった。
距離が近くなる。
触れる。
見つめる。
演技とはいえ。
監督との挨拶。
〇〇は冷静だった。
俺よりずっと。
廊下。
〇〇「やりにく」
北斗「こっちのセリフ」
本音だ。
でも理由が違う。
あいつは合わないからやりにくい。
俺は好きだからやりにくい。
〇〇「北斗との恋愛もの一番大変」
胸が少しだけ痛む。
あいつにとって俺は、“面倒な仕事相手”。
SixTONES楽屋。
ジェシー「どうだった?」
北斗「不仲」
樹「でも恋愛だよ?」
北斗「仕事」
慎太郎「好きなんでしょ」
北斗「……うるさい」
きょも「否定しないじゃん」
北斗「否定しても変わらない」
高地「〇〇は?」
北斗「俺のこと仲間だと思ってる」
ジェシー「それきついな」
北斗「知ってる」
慎太郎「言えば?」
北斗「言わない」
樹「なんで」
北斗「今より距離できたら終わる」
沈黙。
北斗「嫌われる方が無理」
本音。
不仲でもいい。
近くにいられるなら。
自宅。
台本を開く。
『彼女を強く抱きしめる』
目を閉じる。
簡単だ。
本気で好きなんだから。
問題は、それを“演技に見せること”。
〇〇はゼロ。
俺だけが増えてる。
不仲は本当。
好きなのも本当。
一番バランスが悪い状態。
撮影はもうすぐ始まる。
あいつはきっと、最後まで気づかない。
ーーーーーー
初撮影日☀️
〇〇side
スタジオ。初めての撮影日。カメラマンやスタッフが慌ただしく動く中、少しピリピリした空気。
監督「まずは自己紹介から。カメラに向かってお願いします」
〇〇「はじめまして、姫野〇〇です。本日からよろしくお願いします!!」
声は元気を意識して出したけど、少し震える。
北斗は隣で黙々と台本を見ている。挨拶の気配もなし。
やりにくい……ただの共演者なのに、この距離感。
北斗「松村北斗です。よろしくお願いします」
少し目が合うけど、すぐ逸らす。
嫌いというより、合わない。
北斗「大丈夫か?」
〇〇「うん……多分」
口には出さないけど、微妙な距離感にイラッとする。
元気を装うけど、心のどこかであいつと一緒の仕事が面倒だと思う。
〇〇「……やりにく」
北斗「こっちのセリフ」
〇〇「本当に、隣にあんたいるだけで気を遣うんだけど」
北斗「お互い様だろ」
〇〇「……こっち、やるよ」
北斗「ああ」
〇〇「準備はできてるの?」
北斗「俺もちゃんとやる」
〇〇「でも、やっぱり不仲コンビって感じだね」
北斗「俺に言われても困る」
〇〇「じゃあ、お互い様ってことで」
ーーーーーーー
第一話撮影現場・長編
〇〇side
今日は第一話の撮影で、社長・社員の会議シーンがメイン。資料を持って歩くシーンではつまずいて北斗が腕を引っ張って支える。演技は完璧だけど、カメラ外では不仲コンビとして互いに淡々とやり取り。不仲だから本当にやりにくい、、
北斗side
〇〇の演技力は圧倒的で、カメラ中は冷静で完璧。つまずきの瞬間、反射的に手を出す自分に動揺。カメラ外ではバチバチに不仲を演じるが、心の中は〇〇のことでいっぱいな自分がいる。
監督「はい、北斗、〇〇、セット中央で位置について!」
監督「机の上の書類やペンも自然に扱って。北斗、視線は冷静に、社長らしい余裕を。〇〇、演技力あるから表情は自然に、でも反応に少し戸惑いを」
〇〇「はい」
北斗「了解」
監督「カメラ回ります!アクション!」
北斗「このプロジェクト、締め切りを守るのは君の責任だ」
〇〇「承知しました。期限内に仕上げます」
監督「カット!北斗、少し冷たく。〇〇、返事は完璧、さすが国民的女優」
北斗「…了解です」
〇〇「早く終わらそう」
監督「テイク2、アクション!」
北斗「このプロジェクト、締め切りを守るのは君の責任だ」
〇〇「承知しました」
監督「カット!うん、呼吸も合ってきたね」
カメラ外
北斗「〇〇、座ってるの邪魔」
〇〇「…は?、北斗があっち行けばいいじゃん!」
北斗「いや、ちょっとどいてくれ」
〇〇「だからあんたが動けばいいじゃん」
北斗「テイクさっき間違えてただろ」
〇〇「…うるさいな、北斗もじゃん!」
北斗「俺は別に間違えてない」
〇〇「ふーん、ほんと真面目」
(お互い視線は合わせず、バチバチと張り合う)
北斗「…この机、もう少しこっちに寄せろ」
〇〇「勝手にやれば?」
監督「次のシーン、位置について!」
北斗「アクション!」
北斗「この報告書、上司にすぐ提出するように」
〇〇「承知しました」
監督「カット!北斗、少し余裕を。〇〇、反応に戸惑いを少し」
北斗「〇〇、集中して」
〇〇「…わかってるわ!」
つまずき→腕を引っ張る接触シーン
監督「では資料を持って歩くシーン。北斗、自然に支えて」
〇〇「(資料を持ち歩き、足元を滑らせて)あっ!」
北斗「!待て」
(北斗が腕を引っ張り支える)
〇〇「…あ、ありがとう」
北斗「…気にするな」
監督「カット!ナチュラルでいい。もう一度やって」
北斗(手を触っただけで心臓が…)
〇〇(もう一度とか勘弁して〜)
ー3時間後ー
監督「最後のテイク、位置について!」
北斗「アクション!」
北斗「この報告書、期限内に提出するように」
〇〇「承知しました」
監督「カット!二人とも呼吸合ってきた。最高だったよ」
ーーーーー
〇〇side
北斗、カメラ中は社長として完璧だった。でもカメラ外ではいつも通り不愛想でバチバチ笑笑。カメラマンさんたちも私たちの本当の不仲にびっくりしてるだろうなー。だから…現場でも緊張感あるのか。いやーそれでも意外と早く終われてラッキー!!さすが私の演技力!!
北斗side
〇〇の演技は本当に圧倒的だ。カメラ中は冷静で完璧だけど、つまずいたときに手を出した瞬間は心臓が…カメラ外では不仲を演じてるけど、心の中は〇〇のことでいっぱいだ。片思いってバレないようにしなきゃ。