コメント
0件
にしてもこの家…
「広すぎるだろーー!!!」
一見普通の家だった。だが中は広い。特に地下に部屋が多くて大変だ。 しかも階段は暗くて…怖すぎる。でもプリン食べたいし、せっかくしゅうさんが提案してくれたし…
「よし、行こう!」
「ヴゥゥ…」
「え、え、え、」
音したよね絶対!?なんか唸ってたし…
静かにしても何も聞こえない。
「き、気のせいだよね」
と、手を伸ばしながら歩こうとすると何かに触れた私は思いっきり叫んだ。
「ぎゃあああああああああああ!!!助けてえええええええ!!!っていったああああああい!!!」
「うるさ…俺だよ」
「え、がくさん!?」
暗くてよく見えない。お化け屋敷に来たみたいだ。
「さっきの唸り声、俺。」
…は?え、
「…がくさんの馬鹿!!最低ですね!?」
ごめんごめんとがくさんは笑うが、本気で怖かった私はため息をついた。安心だ。
「とりあえず、がくさん行きましょう。手繋いでください。」
と、私は手に触れるががくさんはまた言い出した。
「その手俺じゃない」
「またまたそんな〜」
「いやいやまじ」
…じゃあこの手は…
「もー怒らんで!?謝ったでしょ?!」
結局あの手はがくさんだった。私はリビングの端っこで泣いている。ほんとに怖かった。しかも筋肉痛だったから叫ぶ時痛かった。めちゃくちゃに。
「ごめんなぁ…あ、プリン作ろうや」
「プ、プリン!!作りましょう!」
そう言って思いっきり立ち上がった私はまた筋肉痛にやられる。
「いったああああああたああああ!!」
「う、うるさい…」
と、リビングにいたなるさんにもそう言われた。ほんとに叫ぶほど痛いんだ。湿布はちゃんと貼っている。
「よーし、プリンですね」
「ふーん、これを混ぜるだけか、簡単やん」
簡単な方が楽だ。実際のプリン作りは面倒くさいし…混ぜるのは痛いだろうからがくさんに任せよう。
「がくさん、あの…」
がくさんは閃いたかのように何かを取りだした。
「が、がくさん…私の考えがあっていたら最悪なんですがもしかして… 」
そう、がくさんが取り出したのは、タバスコにわさびにポッカレモン、そしてカカオ豆だ。
(カカオ豆、なんで家にあるんだ…)
「これを混ぜてロシアンプリンや!!」
そしてがくさんは色々と作り出した。いや私は何をするんだ。何もしていない。
「がくさん、私を忘れないでください…」
ああ、といいがくさんは言った。
「じゃあタバスコ入れてくれ」
「は、はい…」
私は三滴入れた。するとがくさんはタバスコを取ってめちゃくちゃ入れた。
「ちょまっ…多すぎますって!!」
「よし、完璧やな!」
明らかに死ぬんじゃないだろうかってぐらいめちゃくちゃ入れてた。そして冷やして出来たのが…
「あっかー…」
るいさんとハモった。ほんとに赤いプリンだ。これはきっとタバスコだろう。 その他は普通…といっても少し茶色くなっているのはカカオだろう。
みんなと机を囲んだ。ジャンケンをして決めるらしい。
『ジャンケン…!!』
「に、にがすぎんだろ…」
しゅうさんはカカオのプリン。
「んー美味しい」
はるさんは普通のプリン。
「ゔ、俺無理…」
るいさんはわさびのプリン。
「う、美味い…申し訳ないな…」
申し訳なさそうにプリンを食べるなるさん。
「すっぱ!!なにこれ!?」
あおさんはポッカレモンが入ってるプリン。がくさんめっちゃ入れてたもんな…
そんながくさんは…
「んー美味いなぁ…みんなごめんなぁ」
とにこーっと笑いながら私に顔を向けた。
そう、私のプリンは赤色。
「あははーいいですよー全然」
がくさんに笑顔を見せながら一口プリンを食べた。
「かっかっらああああああああああ!」
しかも筋肉痛の痛さもあり、
「いったああああああああああああ!」
この日は叫びすぎてしまい、次の日声が出なくなったのはまた別の話…