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〔第六章:二段って?山吹真昼の好きな人①〕
(バ、バレてないよな…?緑川に…)
俺はたまたま通りかかった空きにいた緑川とさんの告白現場に立ちあわせてしまったのだ。
さらに盗み聞きまでしまった……。
罪悪感で押しつぶされ、“今度こそ気分転換にと今度は中庭へ。
中庭はいつも静かでほとんどトラブルが起きないので安全地帯”って呼ばれている。
なので安心して中庭に行った。が… 思いもしないトラブルに立ち会ってしまったのだった…
・・・
「ふぅ~…落ち着く〜」
(中庭はやっぱ落ち着く安全地帯だなぁ…)
そよ風が運んでくるのは静けさだけ。
(なんて、カッコつけか…)
いつもなら、騒がしい教室よりもって人が1人はいるはずなのに。
「……ん?」
今日はなぜだか騒がしい。
不思議で仕方がなく、恐る恐る騒がしい場所を覗くと信じられない光景が広がっていた。
「…は?(小声)」
虐めだった。
一何で2人好きなん??二股やんw
一藤森様がかわいそうじゃん! いい加減好きにならないでよ
ー″二股者″が
(二…股…?)
「えっ………?」
驚きのあまり声が出てしまい、3人に気付かれてしまった。
「誰?あんた」
「えーっとぉー… ちょっと散歩に一(棒読み)」
嘘は言ってないが、棒読みになってしまう。
そんな中、虐めっ子?が俺に言った。
「ねぇ、こいつ2人好きな人いんだよ?二股ってキモイでしょW」
「ね〜?w」
(ん… え?意味がわからない…)
横にいた虐められてるらしき人は俯いている。
あの特徴的な髪色はきっと「山吹真昼』さんだ。
(あの笑顔を絶やさない真昼さんが…)
いつもと違う真昼さんを見て、悍ましく感じてしまう。
二股…か…
…てか…
(二股って何だ…?)
(2人が言ってる二股はどこからなのか分からない。)
(2人好きになるってだけで、二股っていうのか?)
(もし二股だとしても、それでいじめる必要があるのか?)
色んな考えが頭をよぎる。
理解が追いつかない… というよりも理解できないと言った方が妥当かもしれない。
そんな中でもいじめっ子らしき2人は話し続ける。
一なぁ?キモイよなwwーその言葉が耳に入った瞬間、
「そんなことない」
俺はあの時のように いつの間にか口が滑って言ってしまった。
そして、3人ともしばらく黙っていた俺が急に哩り出してびっくりしていた。
「二股って何だよ?2人好きになっちゃいけない理由って何?そんなん人それぞれだろっ!」
さっきまでは何も言えず黙ってたけど、その言葉に偽りはなかった。
「っ…」
さらに、強めに俺が言うと2人は固まって除ができた。
(いまだっ!)
「真昼さん走って!」
(真屋さんを一旦“逃すのが最優先だっ)
「えっ?」
「良いから!」
「う、うんっ!」
俺の意図に気付いたのか、真昼さんは走っていった。
「おい待て!!!
(よし…)
真昼さんは一旦逃すことができた…..が、こっからが問題だ。
この2人をどうするか。
俺に何ができる? この2人をどうやって?
(… いや待てよ?ここって…)
(中庭…!)
(中庭はいつも静かだから大騒ぎすれば先生来るんじゃ…!)
(…よし!)
「先生ーーーーーー!!!!」
俺は怒られるのを覚悟し、思いっきり叫んだ。
「「はぁっ!?」」
(勝った…!)