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テラーノベル(Teller Novel)
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ユーリ(わたし、屋上で靴を脱ぎかけたときに三つ編みの先客に、声をかけてしまった。)

ユーリ「ねぇ、やめなよ。」

ユーリ(口をついて出ただけ。

ホントはどうでもよかった。

先を越されれのが、なんとなく癪だった。

三つ編みの子は、語る。

どっかで聞いたような話)

ドラケン「運命の人だった。

どうしても愛されたかった。」

ユーリ「ふざけんな!

そんなことくらいで私の先を越そうだなんて!

欲しいものが手に入らないなんて、奪われたことすらないくせに!」

ドラケン「話したら楽になった。」

ユーリ(三つ編みの子は、消えてった。

さぁ、今日こそはと靴を脱ぎかけたらそこに背の低い女の子。

また声をかけてしまった。

背の低い子は、語る。

クラスでの孤独を。)

エマ「無視されて、奪われて、居場所がないんだ。」

ユーリ「ふざけんな!

そんなことくらいで私の先を越そうなんて!

それでもうちでは愛されてあたたかいごはんもあるんでしょ。」

エマ「おなかがすいた。」

ユーリ(と泣いて背の低い子は、消えてった。

そうやって、何人かに声をかけて追い返して。

わたし自身の痛みは誰にも言えないまま。

初めて見つけたんだ。

似たような悩みの子。

何人目かにあったんだ。

黄色いカーディガンの子。)

一虎「うちに帰るたびに、増える続ける痣を消し去ってしまうためここに来た。」

ユーリ(口をついて出ただけ。

ホントはどうでもよかった。

思ってもないこと。

でも、声をかけてしまった。)

ユーリ「ねぇ、やめなよ。」

ユーリ(あぁ、どうしよう。

この子は止められない。

わたしには止める資格がない。

それでも、)

ユーリ「ここからは消えてよ。

君を見てると苦しいんだ。」

一虎「じゃあ今日はやめておくよ。」

ユーリ(って目を伏せたまま消えてった。

今日こそは誰もいない。

わたしひとりだけ。

誰にも邪魔されない。

邪魔してはくれない。

カーディガンは脱いで、

三つ編みをほどいて、

背の低いわたしは、)

ユーリ「今から飛びます。」

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