せっかく書いたのに未公開なのは勿体ないな…って作品が何個もあるので、ここで公開していこうかと…︎!︎🙌🏻
黄緑 桃紫 水赤 🈶
✦・┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ・✦
「そいえば、すちとみことはどうなん」
会議が終わってそれぞれ好きなことをしていた時間、ふいにひまちゃんが口を開いた。
パソコンをみていたらんらん、スマホを見ていたいるまちゃん、ゲームをしていたこさめちゃんも何気に気になるのか、視線や顔をこちらへ向ける。
俺の隣でスマホを見ていたみこちゃんは、どうって…と口を開いた。
「うまく、…いってるよな?すっちー」
「…うん。みこちゃん優しいしね〜」
「ぅそれはすっちーの方やろ!」
「…あーこれは上手くいってるわ」
「お幸せに」
「なんか安心したわ」
「さすが聖人組」
俺たちふたりのやり取りを見た他の4人は、どこか呆れたように各々感想を述べた。
「でも意外とすちが重かったりすんじゃない?」
誰かがふと発したその言葉に、みこちゃんがぴくりと反応する。
「っそれはないよぉ…!俺もみこちゃんのこと大好きだし、だから余計重くはしたくないし?」
「あー…まあそれもそうか」
納得して貰えたようで、こっそり肩をなでおろす。
何も喋らないみこちゃんが気になりながらも、俺はひまちゃんにも話題を振る。
「そういう暇ちゃんこそ、束縛とかしてないの?」
「俺が?こさめに?」
ちらっとこさめちゃんの方を見たひまちゃんが、もう一度こちらに向き直って言う。
「ないない、笑、どっちかと言うと放し飼い」
「ちょなつくん!?笑」
笑いに包まれる部屋に澄んだこさめちゃんの声が響く。
「え〜でも、こん中で1番重そうって言ったらやっぱ…らんくんじゃない?」
「あーメンヘラな」
2人の煽りにらんらんがおい!と口を開く。
「お前ら俺をなんだと思ってるんだよ!笑
確かにメンヘラだけど……でも、いるまにはあんまり…かな」
「たしかに、俺らの前でもそういうの見た事ないよね」
そう言えばと思い出して俺は言う。
他愛もない会話も程々に、俺らはそれぞれ2人組で解散することになった。
━━━━━━━━━━━━━━━
「すちくん…」
「どしたのみこちゃん」
家に帰ってからすぐ、玄関に入ったところで後ろから抱きつかれた。
「俺、重いけど嫌やった?…今日ああやって言ってたし、」
えーっと、こういう時の正解は……
「んーん、俺は…今のみこちゃんが好きだから。大丈夫だよ」
抱きつかれた腕をゆっくり解いてみこちゃんと向き合う。
俺の言葉聞いたみこちゃんは、心底嬉しそうに笑っていた。
「…大好き」
「………、俺も」
みこちゃんは、時々こうやってちゃんと俺に愛されているか確かめないと不安になってしまう。
俺が遅くまで遊びに行った時も、心配や嫉妬が募って監禁されかけたことだってあった。
なんとかそれは免れたけど…………
重すぎるのは、みこちゃんの方。
━━━━━━━━━━━━━━━
「ねえなつくん?」
解散後、人通りの少ない道を歩いている時突然こさめが口を開く。
ん?と隣を向くと、突然スマホを持っていた方の手首を掴まれた。
「…ねぇ、このLINE誰?」
こさめが指したのは、今開いている画面に映ったLINEの個室。
「…これは男友達。…こさめに見られんのに女のLINE入れるわけないだろ」
少し呆れたように俺は言う。
でも、こさめの顔の曇りは晴れず、それよかこんな提案をする。
「…ねえ、LINE見せて?」
まあこれもいつもの事なので、はいとこさめに携帯を渡す。
するとこさめの目がひとつのアイコンに釘付けになった。
「…なつくん、こいつのLINE、消して」
「は?なんで、そいつ男、」
「この文章絶対なつくんのこと狙ってるから」
鋭い目でこちらを見られては何も言えない。
しぶしぶこさめに見えるようにブロックしてスマホをしまう。
するとぱっといつも通りの笑顔に戻ったこさめが言う。
「あ!あと、今日みたいにこさめが隣にいる時は門限関係なくていいからね!」
「…ん」
普段の門限が19時なのに比べたら、神のような条件だ。
夜7時までに帰ってこいなんて、中学生女子しか言われないだろ、。
守り続けてはいるけど……………
束縛が激しいのは、こさめの方だよ。
━━━━━━━━━━━━━━━
「…らん、」
家に帰ってしばらくした後、ふいに、ソファに座ってスマホを見ていた俺の膝に、ごろんといるまが頭をのせる。
「…どしたの」
「……なんで襲ってくんねぇの」
「…今日は、むり」
「っ!なんで!!……飽きた?俺の事、もうすきじゃな、」
いるまの口をむぐっと塞いで俺は言う。
「大丈夫大丈夫、飽きてないし、まだ好きだよ」
「…ほんと?………もし、らんが言い寄られて困ってるなら俺、何でもする」
「……ありがと」
この何でもする、の恐ろしさが初めて分かったのはつい先日。
俺はいるまに、最近ウザったい女の同僚がいることを少し愚痴っていた。
翌日、その日は珍しく俺の方が先に帰れたみたいで、家にはいるまはいなかった。
家の鍵があいた音がしたので、おかえりーと玄関へ赴く。
「ただいま」
清々しいほどの笑顔をうかべたいるまの顔には……、確実に自分のものでは無い、血が付いていた。
「…っは、え、いるま、?それ、」
「ん?…ああこれ?帰る途中に鼻血出した」
その後から、俺が鬱陶しく感じていた同僚は
見かけなくなった。
俺の事を好いてくれてるのは嬉しいけど………
恋人の為にそこまでするとか……、メンヘラなのは、いるまの方。
コメント
2件
それぞれでちょっと重さが違うのが解釈一致すぎて大好きです😭😭♡ 特に紫さん殺人までに血走っちゃうの超好みです✋🏻💜 これが没作なのまじですか🤦🏻♀️🌟