テラーノベル
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第6話
朝に呼び出すのは良いんだけど…時間を守ってほしいな…
そう思いながら花畑の前に私服で私たち、二人でならんでいる。
「師匠遅いな。こんなに早く呼びたしたのに…」とカールさんが小言を言っている。
そういう願いは届いたのか、少し遅れてゲッツさんも来た。
「師匠。遅いですよ」とカールさんに腕を引っ張られている。
アクアリスは私が呼ぶ時はアクアにした。
私のポシェットの中ですやすやと寝ているアクアはまだ歩く気配がしないので、目の届く範囲にいてくれるのはありがたい。でも動くようになったら大変だと思うと気が重くなる。
「マリー?早く」と急かされてついた所は馬小屋で荷馬車の一つも無かった。
「もしかして…乗馬?…」
「一年生はまだ、教室でしかやってなかったね。まぁ…なんとかなるよ」と凄い能天気なカールさんが馬の繋がった手綱を私に渡した。
「ロバにしておけ。ロバなら大丈夫だろう」とゲッツさんにロバの手綱を渡されて馬の手綱を回収された。
ロバなら少し乗った事があるので馬よりかはマシだ。でも少し過ぎて出来るかどうかは分からない。
二人も馬にまたがったので私もロバにまたがって後ろをついて行った。
「お腹空いたよ」とポシェットの中から声が聞こえた。
私はバックの中からお肉を切り刻んだやつをあげたけど、「もっと、もっと」と催促してくるので私が三個やったらすぅ、すぅと眠った。
可愛いので、なんでも許してやりたくなってしまう。
「あれ?乗ったままで大丈夫だった?」とカールさんが私が餌をやっていた事に気づいた。
「はい。アクアも大丈夫そうなので」とふっと微笑んだ。
「そっか。疲れたら言ってね。休憩取るから」と言ってから前を向いた。
正午頃。
「よし、休憩をしよう。質素だが食べて体力をつけとけ」とパンとベーコンを渡された。
私はパンにナイフで切り込みを入れてから、ベーコンを挟んだ。
「あ、貸して」とカールさんに言われた。
え?なんで?
そう思いつつ渡したらカールさんがパンを魔法で炙っていた。
「はい。これ」と私に渡してくれた。
「ありがとうございます」と微笑んだらニコッと返してくれた。
食べるとベーコンも家で食べるのとは全然ちがくてジューシーだった。
私が食べていると今日何回目かの「お腹空いた」が始まった。
「はいはい。あげるから待ってて」と私がパン片手に龍の餌を持っていると「僕、食べ終わったから手伝うよ」とカールさんが声をかけてくれた。
「ありがとうございます」と私はアクアと餌を渡した。
「疲れてるでしょ?お昼寝してて。師匠もお昼寝しているだろうし」と毛布をかけられると自然につもりにつもった睡魔が襲いかかってきて抵抗もせずに寝てしまった。
❃
「マリー。マリー…起きてよ」と聞こえるのと鼻先がくすぐったかった。
目を開けるとアクアが私の鼻先を頭で突いていた。
「あ、ごめん。すっかり寝ちゃってた」とアクアの頭を撫でた。
「マリー起きたのか。野宿の準備だ」とゲッツさんに言われて林の方へ連れて行かれた。
眠い目を擦りながら空を見上げると真っ赤で綺麗な夕日だった。
あれ?私何時間ねてたの?
アクアは私のポシェットにいつの間にか潜り込んでいた。
「あ、マリー。こっちだ」とカールさんが遠くから手招きをする。
私もはーいと返事をして二人でそっちに向かう。
それから火起こしとか、薪割りとか、寝床作りとかは全部魔法でやった。魔導師すご…
「ありがとうございます」とカールさんから夜ご飯のトーストを貰う。
「敬語は大丈夫だよ。僕、友達少ないし」とカールさんが苦笑した。
「ふふ。なら私も少ないよ」と笑ってから食べ始めた。
それからアクアの世話もやってからお風呂の準備を見学した。
アクアも真似して水浸しにして大変だったけど微笑ましい光景だった。
次の日。
昨日はお昼寝をしてしまったので、少しの睡眠でも大丈夫だった。
「じゃあ、今日は最寄りの町に行くとしよう」とゲッツさんが馬にまたがって言っている。
アクアの世話も終わったので私もロバにまたがっていた。
「宿屋はありますか?」とカールさんがここぞと質問している。
「あぁ、何件かある。俺も前行った所があるから潰れていなければそこに行く」
「え?もしかして薬師の営業をやる気でいますか?」とカールさんがゲッとした顔でゲッツさんの顔をみつめている。
「それはどうだろうな」とゲッツさんは言ってから馬の腹を蹴った。
私もその後をついて行った。
今日は昼休憩も寝ることは無くそのまま宿屋に着いた。
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