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第7話
「これでどうだ?」「そしたらこっちも…」とゲッツさんと宿屋の人が交渉をしている間に私たちはアクアの世話をしていた。カールも集中すればアクアの声を聞き取れた。
ゲッツさんはコツを掴んだみたいで集中しなくても聞き取れる。私は何で聞き取れたんだろ?
「マリー、撫でて。カールも」とアクアも甘えたがる時期で歩くのはまだまだだけど、立ち尽くすのは出来る。どちらかというと、歩くより、飛ぶ方が早く出来そうだ。
でも、アクアリスって名前で水色だから泳ぐのはできそうだけど、やらせたことが無い。
「ふわぁ〜…眠いから入るね」とポシェットの中へ入り込んだ。
「ふふ。可愛い…」とポシェットのサイズが丁度良くなってきたアクアを見る。
「あの時はどうしたかと思ったけどね…でも、今こう見てると確かに正しかったね」とカールがにこやかにしている。
「あれ?顔赤くない?」とカールが首を傾げている。
「少し、風邪気味だったから…でも大丈夫だよ。風邪は強いから」と微笑んだ。
「ならいいんだけど…お大事にね」と少し気にしている。
「取れたぞ」とゲッツさんが私たちに声かけた。
はーいと二人でアクアを見られないように部屋に入った。雑魚寝する部屋では無くてちゃんと個室だ。
「布団を敷いといた方がいいよね。アクアは…あ、この箱に入れといたらいいよ。まだ小さいし」と箱を渡された。
「…ん?何の話?」とアクアが起きた。
「部屋にいる時はこの箱に入ってたほうが良いかなって話だよ」とアクアの事を持ち上げる。
「入らせて、入らせて」と騒ぐので箱に入れた。
「あ、布入れた方がいいよね。ちょっと待って」とカールがゲートを開いて小さな服を取り出した。
「え?これって…?」と指さすと「僕の小さい頃の服だよ。もう着る人がいないからこれでも敷いたらいいよ」とアクアの下に敷き始めた。
え?大丈夫なのに…しかも、いい生地で…
ん?カールってどこのお坊ちゃまなの?
「あ、言って無かったね。僕の両親は商人をしていたんだ。だから、国中を飛び回ってたんだ。だから、仕送りとかが沢山あったんだ」とカールが微笑んでいる。
「商人か…だから、あの時…」と言うかけたところで「お風呂はどうしますか?」と宿屋の子供が声をかけに部屋へ来た。
「「あ!」」と二人で大声でアクアを隠した。
「ええっと…そういう場所では無いので…」と勘違いされているけど、もう面倒なのでそこは放っておく事にした。
「あ、カールは入ってきて。私は今日は大丈夫。少し風邪っぽい感じがするし」と先にお風呂を譲った。
「ありがとう。先に休んでて。明日はここで泊まるかもだけど、明後日は出るかも」と言い残して出ていった。
私は『今だ』とおもってそそくさと着替え終わった。
「ねぇ、これ気持ちいい」とカールの服の上でゴロゴロしている。
「そうだね。可愛い…」と私がボソッと言うと「マリー、好き」と私に向かって歩こうと頑張って一歩、また一歩と歩いている。
「頑張れ。おぉー、凄い凄い」と我が子のように愛でている。
「ん?可愛いな」とゲッツさんも隣に来た。
あれ?いつの間に…
「えぇ。とっても可愛らしくて愛おしくて…ふふ。直ぐに大きくなっちゃうんだりうな…」と私がぼやいていると「マリーもまだまだ子供だ。そんな事今から言うものじゃないぞ」とほっぺを突かれた。
私が少し観察していると「日記は付けているか?」と唐突に聞かれた。
「あ、昨日と今日の分書き忘れてた…」と私はノートとペンを出した。
「付けているなら大丈夫だ」と言ってから何かの箱をゴソゴソいじり始めた。
「何ですか?それ?」と私がまじまじと見つめていると「薬草だ。少し熱っぽいだろ」と私に調合した薬を渡した。
私は水と薬を飲んだけど、まずい物…いや、うまいものでは無かった。なんとも言えない感じの味だったけど、薬に味を求めてはいけないと自分の中で唱えた。
「師匠。お風呂上がりましたよ」とカールが言ったら「マリーは入らないのか?」と首を傾げている。
「少し、風邪っぽいので…」と苦笑していると「寝ていないからだ」とほっぺを突かれた。
だって赤子と同じだよ。ロジェの時は覚えてないけど、夜鳴きをして、お母さんに助けを求めるのが赤子の役目。それを私は龍の赤子と人の子供でやっている。
「まぁ、少し休んでおけ。明かりは消すぞ」と言われて明かりが消えた。
私が布団に潜ったら直ぐに「お腹空いた」とアクアに催促されてやっと寝られると思ったら「トイレ〜」と言われ寝れたと思ったら二時間で起こされる。酷い時は一時間で起こされる。今晩は五回起こされた。