私の名前は「夢幻界月華」。
今年で17歳になりました。
誕生日プレゼントには毎年必ず「お小遣いアップ券」を希望しています!
「夢幻界月華」というのは本名ではありません。芸名みたいなものです。本名は「桜野綾音」といいます。ただ、この名を気に入ってくれた人がほとんどいないので、「アヤネ」と呼ばれることが多いです。
容姿は自分で言うのもなんですけど結構可愛いほうだと思いますよ。
身長だって高いわけじゃないですから平均くらいだし。胸の大きさだけがちょっと自慢かなぁ。あと顔立ちとか体型だとかはお母さんに似てて、昔はよくお母さんに似ているねーなんて言われたものです。えへへ。
好きなものは甘いものと可愛い動物さん! 特に猫ちゃん大好きです!! それとあとは……あ、そういえば最近ペット飼いたいなって思ってるんですよねぇ。犬もいいけどやっぱり猫ちゃんがいいな~。
今飼っている猫の名前は「ミーコ」。
昔飼っていた子犬の名前から拝借しました。
「ミィちゃん」「ミミちゃん」と呼んでいましたが、もう立派な大人なので「ミーコ」と呼ぶことにしています。
この名前の由来は、夏目漱石の小説『三四郎』の主人公、「与次郎」の愛称「広田さん」が由来になっています。
広田さんの飼い猫だったら可愛いだろうと思いまして……。
ちなみに名付け親は母です。
「ひろーた!」と言って抱きついたそうです。
私が生まれた時に父が「元気に生まれてくれて良かったね」と言ったらしいのですが、その時の言葉を覚えていて「元気に生まれたから○○だ」みたいな感じで名前を決めたとか。
そんな訳で今日から我が家のアイドルとなったミーコ。
家族みんなで可愛がりたいと思います!……えっと、まず、最初に言っておきますね。
うちの家族構成について、誤解しないでください。
父は普通のサラリーマンで母は専業主婦、兄二人妹一人の四人家族のどこでもあるような家庭ですが、けっして、特殊な家庭ではありませんからね!? 念のため、もう一度言いますよ? 普通にどこにでもあるような一般家庭ですよ!! 大事なことなので三回言いました。
(※二回目)
じゃあなんでこんなことしてるんですか! だってあたしらは、みんなから愛されるアイドルですよ!? だったらさぁ……もっと、楽しませてよぉ!! この世で一番美しいものは何か? そう問われれば迷わず答えるだろう。……それは、夢だ。
誰の夢にも等しく訪れる奇跡の時間。
希望に満ちた輝かしい時間。
それこそが至高だと僕は思う。
そして今まさに僕たちは、その夢の続きを見ている。
かつて少女が憧れた舞台の上。
スポットライトを浴びて歌い踊る仲間たちの姿。
観客たちの熱狂に包まれて笑いあう仲間達。
そこにはかつての彼女たちの面影はなく、ただ純粋に歌を楽しむ笑顔があるだけだけれど。
それでも彼女達は幸せそうだ。
ならばそれで良いではないか。
例えそこに僕の姿がなくても。
ただそれだけで十分じゃないか。
きっと君たちも喜んでくれるはずだ。
そうだろう? ねぇ―――
「おい起きろ」
突然聞こえてきた声と共に、腹部に衝撃を感じた。
思わず目を覚ました僕の視界に飛び込んできたのは、呆れたような顔をしてこちらを見下ろす女の子の顔。
さらりと流れる銀髪と整った顔立ちが印象的な美少女だ。
彼女は僕の腹の上に馬乗りになったまま動かない。僕もまた動けない。彼女の腰には蛇のように長くて太い尻尾がある。まるで巨大な猫じゃらしだ。彼女がそれを左右に振れば僕は喜んで飛びつくことだろう。しかし、今の状況ではそうならないことを彼女も知っているはずだ。なぜなら僕らの間には一本のロープがあって、それが彼女を僕の上に縛りつけているからだ。
「ねえ、どうして?」
彼女が訊ねる。顔の半分以上が口で覆われていて、そこから覗いている歯は鮫のそれに似ている
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