❤️「ちょっと信じられないような話だね」
💙「でも、本当なんだよ」
俺は、30年来の幼なじみに相談に来ていた。折り悪く、涼太の恋人の佐久間もいた。
2人のデートの邪魔をして申し訳ないが、緊急事態だ。
今自分の身の上に起きていることが夢ならいいが、あまりにもリアルで現実っぽいし、いつまで経っても夢から覚めない。
🩷「俺の知ってる限り、翔太は照と付き合って2年目に入ったはずだぞ」
💙「うぇ、気持ち悪い」
❤️「照、可哀想に」
💙「俺は可哀想じゃねぇのかよ」
🩷「お、噂をすれば、電話だ。もしもーし?」
佐久間が携帯で通話を始めて、俺にウインクをしてきた。
まさか、電話の相手は、、、、、?
🩷「ほら、照が話したがってるから。何で喧嘩したかしらねぇけど、ちゃんと本人と話せ」
強引に携帯を押し付けられて、俺は仕方なしに電話に出た。
💙「なんだよ」
つい、つっけんどんな言い回しになる。気持ちがないのだから仕方ない。そんなことより、今、阿部ちゃんが目黒とそういう仲だと思うと悲しいやら情けないやらで泣けてくる。
💛『翔太、会いたい』
💙「朝会ってただろうが」
💛『今からそっち行ってイイ?』
💙「やだよ、涼太に迷惑掛けんなよ」
迷惑の掛け始めはお前だろ、という涼太の鋭いツッコミを無視して、俺は照の来訪を断った。
💛『謝りたいんだけど』
💙「怒ってねぇって」
💛『ほんと?』
💙「うん、ほんと。また仕事でな!」
そう答えて、電話を切り、佐久間に返した。
🩷「素直じゃねぇなぁ」
💙「いや、俺は俺じゃないんだってば!」
何度否定しても、佐久間は信じてくれないし、佐久間にゾッコンな涼太も耳を貸してくれなかった。俺は仕方なくとぼとぼと家路に着いた。
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