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パサッ パサッ
妖夢が白玉楼の庭木達を整備している。
「ふぅ〜… これでやっと終わった…」
固まった身体を解すように伸びをすると、
竹刀を取り出して素振りをし始めた。
「いち に さん し ご…」
一方、幽々子は台所に立っていた
「いっつもお料理作ってもらってるから
美味しいカレーぐらい作れなきゃね!」
そう言いながら幽々子は野菜達を
次々と切っていく。
ー数分後ー
幽々子の視線の先には食べ物と呼んでいいのか
分からない色のカレー。
「あれぇ?カレーにはリンゴとかヨーグルトを入れるといいって聞いたのに…」
自分に言い訳しようとするも現実はそれを
認めない
「…もしかしたら味は美味しいのかも!」
1口舐めてみるがその願いも虚しく、
むせる程 不味かった。
「ごひゃくに ごひゃくさん ごひゃくご
ごひゃくなな… あれ?」
数が曖昧になった所で妖夢は素振りを辞めた。
妖夢が竹刀を片付けようとすると、
「よ、ようむ〜…」
「幽々子様どうしたんですか?」
後ろに隠していたカレー入りの
鍋を見せながら幽々子が言う。
「あのぉ…カレー作ってあげようと
したんだけど…色々アレンジしちゃったら
ちょっと食べ物じゃないものに
なっちゃった…」
「…幽々子様…」
そう言いながら妖夢はずんずんと歩いてくる
そしてそのまま幽々子は台所に連行された。
「幽々子様…どうしてこうなったんですか?」
「…リンゴとかヨーグルトとかいっぱい
入れちゃって…」
「あのですね 幽々子様、
美味しいものを合わせれば何でも
美味しくなる訳ではないんですよ?」
そう言いながら妖夢は幽々子の
ゲテモノカレーにすごい手捌きで
アレンジを加えていく、
横で見ている幽々子は口と目を開けて
見ることしか出来ない。
「出来ましたよ、幽々子様」
そう言いながら渡されたカレーは
ちゃんとしたカレーの色をしていた、
もぐもぐと食べる幽々子の横で妖夢は
「幽々子様はしばらく料理を
作らないてくださいね!」
と喝を入れられた幽々子なのであった。