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✧≡≡ FILE_003: 声明 ≡≡✧
“Bomb Planted in Winchester Cathedral” —
Individual Claiming to Be “Q” Issues Statement, Demands Global Recall of All LUMILITE
(“ウィンチェスター大聖堂に爆弾”──“Q”を名乗る人物が声明、政府に対しルミライト全世界回収を要求)
本日正午、英国政府に対して送られた一本の声明が、国中に激震を走らせた。
内容は、「ウィンチェスター大聖堂に都市壊滅級の爆弾を設置した」というものであり、犯人は“Q”と名乗っている。
爆弾は、“光爆弾”と呼ばれ、“摂氏28.7度以下で超伝導を示す金属──ルミライト”を中核に用いているとされる。
この金属は、1973年に英国の発明家──キルシュ・ワイミー博士によって開発され、現在では国内外の電力インフラや医療機器などに広く利用されている“金属”である。
犯人Qは声明の中で、次のように述べている。
「これは脅迫である。私は破壊を望んでいない。だが、ルミライトが核兵器や戦争に利用されたとき、世界がどうなるのか──それを“現実”として突きつける必要がある。本日より4日間、市民の避難を許可する。だが、政府が爆弾の解除を試みたり、武力で現場に侵入するような行動に出れば、即座に爆発させる。──世界中のルミライトを回収しろ。それが、唯一の条件だ」
■ “猶予は4日間” 市民に緊張走る
英国内務省は本件を受け、即座に非常対策本部を設置。ウィンチェスター市内には“最高度の緊急警戒態勢”を命じ、全域封鎖を発令された。大聖堂一帯は全域封鎖され、地元住民には速やかな避難が呼びかけられている。
警察当局は現在、爆弾の有無とその構造の確認を行っているが、声明にあった「5つの爆弾」の所在については明言を避けている。
また、犯人が主張する“光爆弾”の存在について、国防省の匿名筋は「構造上、理論的には可能」と認めており、状況は深刻化している。
■ ルミライトとは何か──“奇跡の金属”と呼ばれた物質の正体
“ルミライト”は、金属でありながら常温付近で超伝導状態に達する特性を持ち、電力損失ゼロでの送電を可能にした革新的素材だ──
しかし近年、その軍事転用リスクについて一部の研究者から懸念の声が上がっていたことも事実である。エネルギーの蓄積・開放が容易であることから、爆弾・レーザー兵器への応用も視野に入るとされていた。