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#近未来
鳳蓮荘
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高校生活初日の放課後。
俺、加山慶太(かやま けいた)は、自分のデスクで頭を抱えていた。
加山 慶太
「うーん……『加』……『力』を書いてから『口』……いや、これだと『男』か……? いや違うな……」
陣内 蓮(じんのうち れん)
「お前、まだ自分の名前と戦ってんのかよ。もう帰ろうぜ」
加山 慶太
「待てよ蓮! 俺は今日こそ、自分の名前を漢字で完璧に書けるようになって、親父を驚かせるんだ!」
陣内 蓮
「目標が低すぎるだろ……」
ガラッ!
突然、教室のドアが勢いよく開いた。
クラスの数少ない男子たちが「うおっ!?」と声を上げる。
そこに立っていたのは、入学式で新入生代表をやっていた超絶美少女――緑 聖羅(みどり せいら)さんだった。
光り輝く黒髪、モデルみたいなスタイル。
校内で一番目立ってた綺麗なお姉さんが、なぜか俺たちの教室を見回している。
陣内 蓮
「え……緑さん!? なんでB組に……?」
緑 聖羅
「……見つけた」
聖羅さんはまっすぐ俺の席まで歩いてくると、机をバンッ!と叩いた。
加山 慶太
「うわっ!? あ、さっきの親切なお姉さん! どうしたの?」
緑 聖羅
「加山慶太くん。……質問があるわ」
加山 慶太
「質問? いいぞ! 俺に答えられることなら何でも聞いてくれ!」
緑 聖羅
「あなたの脳のシナプス伝達速度と、独自の思考ロジックについてよ。……なぜ、自分の名前という最も身近な固有名詞のゲシュタルト崩壊を起こしているの?」
加山 慶太
「??? えーっと……ごめん! 最初の三単語くらいから何言ってるかさっぱり分からん!」
陣内 蓮
(会話が! 全く噛み合ってねえ!!)
**【教室・慶太のデスク】**
聖羅さんはすっと目を細めると、俺のノートを覗き込んだ。
そこには、俺が必死に練習した『加山けいた』の謎の漢字群。
緑 聖羅
「……興味深いわ。この『加』のバランス、文字というよりは抽象画に近い構造をしているわね。あなたの頭の中はどうなっているの?」
加山 慶太
「えっ、褒められてる!? サンキューな!」
緑 聖羅
「褒めてはいないわ。観察対象として、極めて魅力的だと言ったの」
陣内 蓮
「(ボソッ)慶太……緑さん、お前のこと『珍しい生物』を見る目で見てるぞ……」
加山 慶太
「そうか? でもさ、俺に興味持ってくれるなんて嬉しいじゃん! 俺、バカだからみんなに笑われること多いけど、お姉さんは真剣に見てくれてるし!」
満面の笑みでそう言うと、聖羅さんがピクッと肩を揺らした。
緑 聖羅
「っ……! べ、別にあなたを喜ばせるつもりで言ったわけじゃないわ」
さっきまで冷たかった聖羅さんの顔が、ほんのり赤くなっている。
あれ? 熱でもあるのかな?
緑 聖羅
「……とにかく! 私が決めたわ。今日から放課後、私があなたに『勉強』を教えてあげる」
加山 慶太
「えっ!? 本当に!? 聖羅さんって頭いいんだろ? 俺に教えてくれるの!?」
緑 聖羅
「ええ。ただし、タダではないわ」
加山 慶太
「え……お、お金!? 俺、お小遣い月に千円なんだけど……」
緑 聖羅
「お金なんていらないわ。代金は……あなたの放課後の時間を私に頂戴。私の研究(あなた)のために」
加山 慶太
「なんだ、そんなことでいいのか! 俺の時間ならいくらでもやるぞ! よろしくな、聖羅さん!」
ガシッと聖羅さんの手を握ると、聖羅さんは「ひゃい!?」と見たこともないような奇声を出して固まった。
陣内 蓮
「(うわあぁぁ……慶太の天然無自覚タラシ発動してるよ……。っていうか緑さん、絶対慶太のこと気になってるだろこれ……!)」
こうして俺は、学年一の天才美少女・緑聖羅さんに「観察対象」兼「生徒」として、毎日放課後を共にすることになったのだった。
コメント
1件
第2話もめっちゃ面白かったわ!慶太の天然っぷりが相変わらず最高で、自分の名前と格闘してるところからもう笑った😂 そこに突然現れた聖羅さんが「研究対象」って真顔で言い放つギャップがたまらん!しかも手を握られただけで「ひゃい!?」って奇声上げちゃうとか、ツンデレ美少女の♡♡♡具合が可愛すぎるだろ🔥 蓮のツッコミも絶妙で、この3人の掛け合いがもう最高だわ。次も楽しみにしてる!