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翌日。
放課後、校庭の片隅で蓮が少し緊張した面持ちで○○に向き合う。
「……○○、俺、ずっと言えなかったけど……好きだ」
突然の告白に、○○は胸がぎゅっと締め付けられる。
でも、心の奥では答えが決まっていた。
「……ごめん、蓮。私、蓮のことただの幼馴染としてしか見れない」
涙ぐんでしまいそうになるが、声はしっかりしていた。
蓮は少し寂しそうに笑う。
「そっか……でも、これからも友達でいてくれる?」
「うん、ずっと仲良い友達だよ」
二人は手を握り合い、約束する。
これからも、変わらず支え合える関係でいると。
学校から帰ると、玄関先で亮が待っていた。
「……おかえり。今日も迎えいらなかったみたいだけど、何かあったのか?」
○○は少しドキドキしながら、放課後のことを話す。
「実は……蓮に告白されちゃったの……」
小さな声で打ち明けると、亮の顔に一瞬影が差した。
眉がぴくりと動き、胸の奥がざわつくのを感じる。
「……そうか」
低く呟く亮の声には、嫉妬と独占欲が混ざっていた。
「……今日、一緒に風呂入るか」
突然の提案に、○○は驚きと恥ずかしさで顔を赤くする。
「え……えっと……でも、私……そんなの、慣れてないし……」
亮はそんな○○を後ろからそっと抱きしめる。
「大丈夫だ、……恥ずかしがらなくていい」
温かい背中と腕の感触に、○○はドキドキしながらも少しずつ安心していく。
浴室の湯船の中、亮は○○の肩に手を回す。
「かわい、」
○○は全く慣れていないため距離感に戸惑いながらも、亮の温もりと甘い囁きに心がとろけるようだった。
「……もう、誰にも触れさせない。俺だけだ」
耳元で囁かれ、後ろからぎゅっと抱きしめられる。
○○は小さく息を吐き、胸の奥が熱くなる。
「うん……亮さんだけ」
初めてのことに戸惑いながらも、亮の腕の中で、○○の心は安心と甘さで満たされていった。
お風呂から出ると、○○は亮にタオルで髪を拭かれる。
「……今日も、よく頑張ったな」
亮の手のぬくもりが、全身にじんわり伝わる。
髪がほとんど乾いたあと、亮はそっと○○の手を取り、ベッドに誘う。
「少し休もうか」
ベッドに並んで座ると、亮が前に回り込むようにして○○の肩に手を回す。
後ろから抱きしめられる温かさに、○○は自然と身を預ける。
「……○○」
低く甘い声が耳元で囁かれ、胸の奥がじんわり熱くなる。
亮の視線が真っ直ぐに○○を捉える。
そして、唇がそっと重なる――初めてのキス。
柔らかく、優しく、でも心の奥まで響く甘さに、○○は目を閉じて静かに応える。
「……亮さん……」
「ん……俺だけの○○だ」
後ろから抱きしめる腕は離さず、二人だけの甘い時間が静かに流れていった。
第6話
〜完〜