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🤍「……仁ちゃん…」💛「……うん」
🤍「嫌だった、よね…」
💛「……」
事が終わり静寂が訪れる。
ポツリと柔太朗が呟いた。
なんて答えたらいいかわからない。
だって俺には疑問しかない…
💛「なんでこんな?」
🤍「……」
💛「…なんで俺なんか、に」
🤍「なんかってやめて」
💛「…」
泣いてるのかと思った。
それくらい苦しそうな声だった。
🤍「…」
💛「…俺」
🤍「…」
💛「柔は、こんな事するタイプだって思わなかったよ」
🤍「…どーいう意味」
💛「…好きでもない、お、とこに」
🤍「…うん」
💛「できるんだって」
🤍「…」
💛「知らなかったっ」
🤍「…っ」
バッとこちらを見た柔太朗が固まる。
気が付くと俺の目から涙がポロポロと零れてた。
なんの涙か、自分でもわからなかった。
悲しくて、情けなくて、そして
勇斗に申し訳なくて…
そして柔太朗と…数時間前までのなんにも無い頃の俺たちにはきっともう戻れないという現実が物凄く辛かった。
🤍「仁ちゃん…っごめん」
💛「うっ…く」
🤍「…ちゃんと話すから」
💛「ひっ…くっ」
🤍「ちゃんと、話す」
💛「うっ…う」
裸の柔がこちらに身体を向けて俺を見据えた。
🤍「仁ちゃん…俺、、もうずっと前から」
💛「ひっ、く」
🤍「ずっと、前から…」
💛「…っ?」
🤍「仁ちゃんが好きだったんだ」
……え?
💛「は…え……?」
その言葉を言った柔太朗の顔は真剣で、時が止まったようだった。
🤍「仁ちゃんがすきだよ」
💛「…柔…」
🤍「仁ちゃんが勇ちゃんとそういう風になるずっと前から、」
💛「…え?」
🤍「だから俺、すぐに気が付いた」
柔太朗の目線が落とされる。
まるでなにかを思い出そうとするように。
🤍「最初はさ、気のせいかなって、思ったんだよね」
💛「…」
🤍「でも、わかっちゃうんだよ」
💛「…」
🤍「勇ちゃんが過保護とか、そんなことじゃない」
💛「…え」
🤍「仁ちゃんだよ。…仁ちゃんの目が、全部がさ。勇ちゃんのこと好きって、もー溢れ出てるからさ」
💛「…!」
🤍「ずっと我慢してた。大切にしまっておいたんだよ。仁ちゃんへの気持ち」
💛「…っ」
🤍「言ったらきっと困らせる。困った仁ちゃんは見たくないから、苦しめたくないって」
苦しそうに柔太朗が罪を告白するように話をしていく。
そんな顔をさせてるのは…おれ?
🤍「黙ってれば良かったから。言わなくたって大事に出来るでしょって、俺なりにさ…」
💛「…」
🤍「抱きしめたいって思っても…違うよねって。仁ちゃんが望んでないことはしたくなかったんだ」
💛「…」
きっと本当なんだろう。
辛そうに笑う柔太朗がとても苦しそうで…。
🤍「けど…今日またあんな風に仁ちゃんのこと心配してる勇ちゃん見て、イライラして…仁ちゃんに負担かけてるのは勇ちゃんじゃんって、思って…もっと大事にしてよって」
💛「柔太朗…」
🤍「だから俺…全部壊してしまいたいって、、仁ちゃんが俺を心配してくれた気持ちを利用した…。ねえ仁ちゃん…なんで、勇ちゃんなの?」
悔しそうにそう聞かれ胸が締め付けられた。
💛「…おれ…のせいだったんだ」
🤍「え…?」
💛「そんなに柔太朗を苦しめて、、きっと勇人も、苦しめる」
🤍「仁ちゃん…?」
💛「まじで…申し訳ない…」
🤍「…っ」
💛「ごめんな…?柔太朗…」
いつもの間にか涙が伝う柔太朗の頬に手を当てた。それを拭うように優しく触れた。
🤍「違うよ仁ちゃん…あやまるのは、俺だから…あんな乱暴にさ…俺大事にしたかったのに、ほんとにごめん」
💛「ううん。…俺が悪いから」
🤍「ちがうでしょ…」
💛「……でもさ」
🤍「…ん」
💛「最初は怖かったけど、、、嫌じゃなくて」
🤍「…え?」
💛「なんで?って思った…」
🤍「…」
💛「俺にはさ。勇人がいるのに」
苦笑しながら呟くと柔太朗の顔が苦しそうにクシャリと歪む。
そっか。本当はそんな顔だったんだ。
苦しかったんだ…
💛「だから、、そんな自分が恥ずかしくて、嫌なのに、嫌じゃなくて…」
🤍「…」
真偽を確かめるように柔太朗の目が問いかけてくる。
💛「だから柔…そんな顔すんな」
🤍「ふっ…ぅ」
💛「俺は大丈夫だから」
🤍「仁…ちゃん」
💛「けどまじで感情ジェットコースターで、俺死んじゃうかもって思った」
わざと笑いながら言っても柔太朗はまだ苦しそうで。
💛「おれ…柔太朗のこと嫌いじゃないよ、あんなことされてもさ」
🤍「…っ」
💛「要はさ…妬いてた?ってこと?」
🤍「っ…そんな簡単なことじゃないっ」
💛「ごめん。」
🤍「先越されたのが嫌だった、俺にはいつも通りの仁ちゃんが勇ちゃんにはあんな風に笑いかけてるのも、嫌だった」
💛「…うん」
🤍「ずっと、抱き締めたかった…」
💛「…いーよ、おいで」
🤍「…じんちゃん」
手を差し出すとぎゅうううっと力強く抱き締められる。
💛「…」
細いからだに腕を回す。
髪を撫でてやるとまたぎゅうっと力が込められた。
🤍「…仁ちゃんのこと諦めきれない」
💛「…っ」
🤍「勇ちゃんなんかに負けない」
💛「ぇー…」
🤍「おれずっと仁ちゃんのこと好きだから」
💛「…うん」
🤍「だから勇ちゃんと戦うね」
💛「…ん?」
🤍「どっちが仁ちゃんのこと大事にできるか」
💛「え?え」
🤍「どっちが仁ちゃんを愛せるか、戦う」
💛「…そんな不穏な…」
🤍「ううん、もう決めたから」
💛「…」
🤍「さっき嫌じゃなかったって言ったけどさ、それはなんで?」
💛「え…」
突然核心につくような質問をされて驚く。
💛「そ、れは…」
🤍「嘘はつかないで」
💛「…うん」
🤍「俺だったから?」
💛「そうだけど…そうじゃない」
🤍「どういう意味?」
💛「…。初めは俺と勇人のこと責められるって思ってた。だから守んなきゃって、それしか考えられなくて」
🤍「…うん」
💛「おまえ怒ってたし」
🤍「そうだね…」
💛「だから、従うしかないって、思って…」
🤍「…ごめん」
💛「うん…でもなんか、俺の事見る目が、、優しかったから」
🤍「さっき?」
💛「いや……思い返してたんだ、柔太朗のこと。なんでこんなことするんだろうって考えて、いつもの柔太朗はなにを考えてた?って。」
🤍「…」
💛「そしたらさ、浮かんでくるのはいつも遠くから俺を優しい目で見てる柔太朗だったんだよね」
本当だった。
今日のような乱暴で威圧的な彼を見るのは初めてで、最中も考えてた。
💛「誰も気が付かないような俺の体調に勇人より早く気が付いてくれて、気遣ってくれた。誰よりも早く助けに来てくれたのは柔だったなって」
🤍「…」
💛「おれ…なんで気付かなかったんだろう。あんなに大切にされてたのに」
🤍「仁ちゃん…」
💛「優しい奴だって、思ってたんだ。周りをよく見れる優しい弟みたいな感覚だった」
🤍「…」
💛「でも多分違ったんだよな?」
🤍「…うん」
💛「俺をずっと見てくれてた、だから…勇人とのことも気が付いたんだろ?」
🤍「…そうだよ」
💛「なんで気付かないかなー、おれ」
自分で言ってて情けなくなる。
今日、傷付けられたと一瞬思った。
柔太朗が初めて怖かった。
だから気付いた。
普段の彼はあんなに優しかったんだと。
💛「ごめん柔太朗。気が付いてやれなくて、本当にごめん」
🤍「そんなの…俺も隠してたし気が付かないよ」
💛「うん。隠すの上手すぎな?でももっと早く知ってたかったよ」
🤍「…どういう意味?」
💛「…」
あの時の俺と同じだ。
勇人に初めて抱かれた朝の俺と。
きっと同じだ。
自信が持てなくて、宙に浮いたまま漂うような不安な気持ち。
💛「俺がちゃんとするから」
🤍「…?」
💛「だから勇人にこれ以上絡むな。戦う必要なんてない」
🤍「…」
💛「俺から話す」
🤍「え…」
💛「勇人にちゃんと、話すから」
ちゃんと伝えよう。
今の俺の気持ち。柔太朗の気持ち。
そして確かめよう。
💛「勇人と話したら、柔太朗に伝える」
🤍「…でも仁ちゃん、勇ちゃんきっと怒るよ」
💛「んー、、」
🤍「仁ちゃん今日より酷い目に合うかもしんないよ」
💛「あはは…それは嫌だけど…」
🤍「だったら俺が話すよ」
💛「別れるつもりはないよ、勇人と」
🤍「え…」
💛「俺あいつのこと好きだし」
🤍「…」
💛「ただ、柔太朗のことも大事にしたい」
🤍「…」
💛「ちゃんとそう話す」
🤍「そんなの…認めないよきっと」
💛「うん…かもな」
勇人の大型犬っぷりを思い出す。
俺に引っ付いて離れず嬉しそうに笑う彼を。
傷つけるのか?それでも…
To Be Continued
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