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どぅぉ(?) 最終回……ぺんちゃん平気だよな…?
植物状態のままバットエンドなんて本当にいやです😭ぺんさんが早く目覚めれるように祈ります!次回で最終回、、、楽しみにしてますね!
早くptさん目を覚まして欲しいです!毎回文章の表現が素敵で、感動しています!
トクン、トクンッ
違和感がする。
ky 「、、、らっだぁ大丈夫か。って言っても大丈夫ではないよな」
rd 「、、、、る。」
ky 「らっだぁ?」
rd 「心音がある。
まだ、、、まだ、ここにいる」
はじめは俺の勘違いにすぎないと思った。でも明らかに耳元から聴こえるその音は間違いなく俺の心音のリズムとは異なっていた。
rd 「前回の検診のときの癌の進行具合ってどうだったっけ」
ガラガラッ
rd 「先生!?」
医師 「急いでいたから何かあったのかと思って」ハァッ、ハァ
医師 「私にできることはあるかな」
rd 「あの手術を今行ったらどうなるとおもいますか。」
ky 「無茶なこと言うなよ、今のぺいんと君に手術なんて、、、」
rd 「わかってる。でももし可能性があるのなら、助けたいんだよ」
医師 「らっだぁ君の研究してきたものでも助かる確率は3割弱と言ったところだ」
rd 「ゼロじゃないのならやる価値はあります」
rd 「俺の私情にここまでしてもらって申し訳ないですが、これが最後の我儘です
きょーさんも先生も手を貸してください。」
深々と頭を下げて許可を乞う。
全身が覚悟による過度な緊張でぶるぶると震えが止まらない。
助けたい、目の前で何もできずに見送るなんて俺にはできなかった。でもそれは俺だけの話じゃなかったらしい
ky 「手術後に病院に運ぶための車を呼んでおく。道具は揃ってるんやろな」
医師 「もちろんです、今すぐにでも」
いざ目の前にすると手元が震える。でもこれは前に模型を目の前にしたときのものとは全く異なるもの。
フゥ、フゥー
落ち着こうと考えれば考えるほど混乱の沼にハマって視界すらも支配されたように歪んでくる。
トンッ
ky 「、、、。」
背中に広がるそのあつい手のひらで正気に戻った。言葉はなくても伝わる熱に込められたメッセージは確かに受け取ることができた。
音のない世界に目の前の光を頼りにして慎重に進めていった。
汚れた石を取り除いて、かけた部分を互いに補うようにして繋ぎ止めて、砕けないように欠片をあつめて、、、
そうして無事に手術は終えた。
気がついた頃には朝日が登ってきていて雪の積もった白い世界をオレンジ色に染めていく様子がひどく懐かしくて眩しい。
結局そうやって俺の手から離れて行っちゃうの?
ky 「とりあえず病院に運ぼう」
…………………………………………………*
もう何日こうしているのかわからない。
食事も取らずに彼の眠っている横顔を眺めていた。あまりにも静かに、人形のように眠るその姿をみると余計なことばかりが頭に浮かんで安らげない。
ky 「らっだぁ。心臓は動いてるし息だって落ち着いてるんだ。少し休みな」
rd 「また離れたらすぐにどっかに行っちゃいそうだから」
ky 「お前のおかげで助かったんや。せめてこの部屋でもいいから寝なさい」
ky 「そんなひどい顔みたらぺいんと君も悲しむで」
rd 「それもそうだね、15分だけ寝るよ」
ky 「横になって寝ないんか?」
rd 「うん、ここがいい」
俺はぺいんとの手を握りながら隣の椅子に座って目を閉じた。
〈peint side〉
堕ちていく。
深くて、暗くて、冷たい海の底に堕ちていく。水面に歪んで青白く煌めく月が見える。
掴んでみようと手を伸ばしてみても何も手に残らない。
だんだんと月が闇に呑まれて、遂には見えなくなってしまった。
あぁ、追いつけないまま見失ってしまった。
らっだぁ、最後どんな顔してたっけ、
泣いてたのかな、
そういえば日記読んでくれたのかな、
もっといい書き方あったかもな、
あれ 、なんて書いてたっけ、
最期に感動したものを見た気がしたけどなんだったっけ、
プレゼントとかもらえて嬉しかったな、
どんなプレゼントだったっけ、
あれ、、
あれ、、、、
ぼくってなんだっけ、、、、、、、
こわい。何にも思い出せなくなっていく。
ーーーみつけた!!
だれ、、、?
ーーーつかまって離さないで!
雪みたいに真っ白で、、、
ーーー後もう少しっ
夜になるとより際立つ青みがかったその髪、
ーーーもう大丈夫だよ
ラピスラズリみたいな綺麗な瞳、、
ーーー俺だけの太陽
俺の光を反射して輝くその白い肌に漆黒の中に艶めく藍色。
探して、見つけて、追いかけても手の届かなかった幻のような存在。
ああ、そうか。君がらっだぁだったんだね
あの日、病院を一人で抜け出した日にみつけた、あの男の子。雪が降り注ぐ中、微動だにしないその小さな背中に声をかけた。
俺の見て輝かせるあの瞳は反射によるものではなくまぎれもない彼自身から放たれたものだった。
寒さで赤く染まった指先や耳や鼻が、ほのかに青い黒髪と瞳の色によく似合っていた
まだ幼くてうまく理解できていなかったけれど、それは恋心だったと今では思う。
つかまえた、俺だけのお月様。
次回、最終話