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「だから、今日△△さんいないです」

「嘘だー、あっ、わかった!△△ちゃん隠してんでしょ?ほら、あの子モテるから!」

「違います…」

「ねーえ、連れてきてよ!仲良いでしょ?」

「いやそんな…」

どういう状況なのかというと、私が御手洗に行こうと思って教室を出たら、変な先輩にクラスメイトの△△さんを連れて来いとしつこく言われてて…今日は△△さんは休んでると言ってるのに脳みそがないのか何度も言ってくる。それに、△△さんとは委員会が一緒なだけでそこまで仲良くないし…

「××、お前なにやってんの?」

「げっ、樹ッ」

「げっ、じゃねーわ。何やってんだよまじで」

「な、なんもしてねーよ!あ、君△△さんに伝えといて!」

そう言って先輩は逃げるように去っていった。

「ん、大丈夫か?」

この人は学年1、いや学校1チャラい男・田中樹だ。彼は2年生でかなりモテる。バレンタインには机の中やロッカー、下駄箱にチョコが溢れかえり、2日にいっぺんのペースで告白されるそう。噂によると女の子を取っかえ引っかえしていて、経験人数は既に2桁越えなんだとか。

「はい、大丈夫です」

「悪いな、あいつ俺らの学年でもちょっとヤバいやつの枠でさ。名前は?」

「岡田…です」

「じゃなくて、下の名前。」

「あ、彩歌です」

「へー、可愛い名前じゃん?」

そう言って笑顔を見せる。なんとも優しい笑顔だ。この表情で何人もの女を堕としたんだろうか…

「あ、俺田中樹。2年な」

「知ってます。有名なので」

「もう俺の名前彩歌の学年にも広まってんの?笑」

彩歌、家族以外からそう呼ばれるのは何年ぶりだろうか。唐突に名前で呼ばれ耐性のついていない私は少したじろぐ。…っていうのはどうでもよくて!

「そりゃあ、色んな噂が…」

「色んな噂?」

「あ、なんでもないです」

あっぶない、本人に伝わったらまずいことになる。

「ふーん。」

あ、怒らせちゃったかな…

「ま、いいや。それじゃ、俺行くわ」

そう言って去っていった。

好きになって…【完結済】

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