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ほむぺ⋆*
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#あべさく
めかぶぷりん
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岩本の運転する車に揺られ、阿部は賑やかな声に耳を傾ける。
運転手の岩本に、すぐ後ろから声をかけて話している向井。その隣で静かに眠っている目黒。前の席の向井にツッコみつつ、真後ろのラウールと窓からの景色を見ては盛り上がっている深澤。
阿部と通路を挟んだ隣の席に座る佐久間は窓に張り付くように外を眺めていて、一人でテンションが上がって大きい声を出しては、真後ろで眠る渡辺が起きそうだから静かにと、斜め後ろ、阿部の後ろの席にいる宮舘から注意を受けていた。
🤍「あ! 海だ!」
ラウールの声に、起きている者達が一斉に「どこだどこだ」と窓の方を見る。夏の眩しい太陽の光を反射して煌めく海を見て、わぁっと感嘆の声が皆から漏れる。
それを、阿部も深澤越しに見て、同じくらい目を輝かせた。
🩷「すっげー!」
🤍「キレーだねー」
🧡「なんか、青ってか、けっこう緑っぽい色してるんやね」
🤍「確かね、この辺りが《陽ヶ瀬-ひがせ-》地区だから、陽ヶ瀬ブルーって呼ばれてるらしいよ。えっと、リゾート地の海っぽい、透明感のある青緑」
💜「ラウ、よく知ってんね」
🤍「阿部ちゃんに教えてもらいましたー!」
❤️「ああ。昨日、阿部と話してたのそれだったんだ」
🤍「そうだよー。事前情報は大事! ね、阿部ちゃん!」
右斜め後ろから声をかけられて、阿部はふふっと笑う。
💚「そうだね。俺も先にいろいろ知れたし、楽しかったね」
にこやかに笑う阿部に、みんなの表情が一層やわらかくなる。
🧡「お、あれやない?! ホテル!」
🩷「どこどこ!?」
💛「佐久間、動いてる最中に立つな」
海沿いの景色の先に、サンドベージュの高級感ある大きなリゾートホテルが見える。
💜「あれが《グランドリゾート茜波-あかなみ-》、今回の依頼先だね」
時は遡ること、二日前。
🧡「眠り姫シンドローム? なんやそれ」
事務所に集められたメンバーはそこで、深澤と岩本からの話を聞いていた。
💛「康二、まだ説明途中だから待って」
💜「今回の依頼先は、グランドリゾート茜波っていうリゾートホテルのオーナーから。客の中に、眠って起きない人がたまにいるっていう話だよ」
🩷「ん? それだけ?」
💛「最後まで聞けって。お前らはもう、話進まないだろ」
🩷「ごめーん」
💜「三日くらいで目覚めるらしいんだけど、目覚めたら異能が使えなくなってるっていうのが特徴」
💙「異能が?」
💜「そう。弱くなるとかじゃなくて、使えない。被害者の話によると、マテリアが体の中から消えたみたいって」
💚「マテリアが、消える……」
💜「そこで、うちに調査依頼が来たわけ。リゾートホテルでそんな事件が相次いでると困るからって」
🩷「まあ、そうだよね。噂とか広まったら、人、来なくなっちゃうし」
💜「というわけで、事前調査を済ませて二日後に茜波に行く。事件は六日、期間が空くらしいから、次は五日後の予想。だから、現地で調査しつつ、思いっきり遊ぶぞー」
🩷「マジ!? よっしゃー!」
🧡「リゾートホテルなんて、旅行やん!」
🤍「そこって海あるのー?」
💜「ホテルからすぐのとこが海で、ホテル内にはプールと大浴場。反対側が山だから、ロープウェイとかもある。あと、観光地にあるから店とかも充実してんね」
ワイワイと盛り上がり始める者達を見て、阿部は隣にいる宮舘と、後ろに立っている目黒を見やる。
💚「……依頼、だよね?」
❤️「リゾートホテルで遊ばないわけないよね」
🖤「ですね。調査そっちのけになりそ」
💛「言っとくけど、仕事しないヤツは遊べねえからな」
🧡「嘘やん!」
🩷「ひでー!」
💜「いや、ちゃんと仕事しろよ」
❤️「ほら、しっかり釘刺してる」
💚「それならいっか」
🖤「阿部ちゃん、楽しみだね」
💚「うん。久しぶりの旅行、だね」
そして現在。
💜「よし。寝てる奴ら起こすか。ほら、手伝ってー」
寝ている目黒と渡辺を起こす事になったのだけれど、なかなかに手強い。
💜「なべは佐久間に頼むか。めめは、阿部ちゃんかな」
🧡「えー、めめ俺ちゃうの?」
💜「さっき、康二がやって起きなかっただろ」
🧡「ちぇー」
佐久間が後ろの席の渡辺の方に行くと、絡みつくように抱き着いて耳元で「愛してる」と言っており、ビクッとしながら渡辺が目を覚ました。
その様子を見て、深澤もラウールも宮舘も絶対に佐久間には起こされたくないと思って引いている。
前に座っている目黒の左側からひょこっと顔を出す阿部。それから、左手で優しく肩をトントンと叩いて。
💚「めーめ。もうすぐ着くから起きよ」
🖤「っ、は、はい……」
凄い反応速度だ。いつもゆっくりおっとりとしている目黒ではなかなか見る事のない速度。
🩷「すごっ、一発じゃん」
🤍「かわいっ」
🧡「めめ、めっちゃ可愛い阿部ちゃん見逃したな」
🖤「えっ?!」
そうこうしている内にグランドリゾート茜波に到着し、荷物をカートに乗せて全員でホテルの中へと入った。
🩷「うわ、広っ!」
真っ先に声を上げた佐久間につられるように、阿部も辺りを見回した。
サンドベージュを基調としたロビーは天井が高く、明るく開放的な造りになっている。正面へ視線を向ければ、少し先に透明なガラスの柵があり、その向こうには更に大きな空間が広がっていた。
🧡「え、下にもあるやん」
向井がガラスの柵へ近づいていく。
そこから一階分ほど低くなった場所には、いくつものソファとテーブルが置かれたラウンジがあった。左右からは緩やかに弧を描く階段が伸び、ラウンジへと続いている。
💚「あ、見て。ソファ」
🖤「ん?」
💚「上から見ると、波紋みたいになってる」
阿部に言われて改めて見れば、曲線を描くソファや丸いテーブルが幾重にも配置され、水面に落ちた雫から波紋が広がっているように見えた。
そして、その上。
🤍「わ、すご……」
ラウールが見上げる。
三階ほどの高さまで吹き抜けた空間には、天井から無数のガラスの雫が吊り下げられていた。大きさも高さも異なる透明な雫が陽の光を受け、きらきらと輝いている。
その光がどこから差し込んでいるのかと視線を先へ向ければ、ラウンジの向こう側は天井近くまで一面がガラス張りになっていた。
🩷「海、見えんじゃん!」
佐久間がガラスの柵に張り付く。
大きな窓の向こうには、手入れされた小さな庭園。その中を縫うように遊歩道が続き、その先に白い砂浜と、先ほど車内から見た青緑色の海が広がっている。
🧡「めっちゃええやん!」
🤍「早く海行きたーい!」
💛「お前ら、まだチェックインもしてねえから」
🩷「じゃあ、早くしよ!」
💛「だから、落ち着けって」
到着早々騒がしい二人に笑いながら、阿部はもう一度、吹き抜けを見上げた。
空中に留まる雫。その真下に広がる波紋。そして、その先にある本物の海。どうやらこのホテルは、名前だけでなく、内装まで水や波をイメージして造られているらしい。
フロントでチェックインを済ませると、奥から支配人と思われる人物が来て案内してくれる。今回、特務調査局はオーナーから直々に調査依頼をもらっているから、特別待遇なのだろう。他の客に混乱を招かない為でもあるだろうが。
軽く話を聞きながら、17階の部屋に通された。
扉の先に広がっていたのは、九人全員が集まっても十分すぎるほどの広さを持つリビングだった。
🤍「おおー!」
🩷「ヤバいな!」
💙「すげ」
🧡「むっちゃ豪華やん!」
💚「え……ホントにここ、使っていいんですか?」
「どうぞ、ご自由にお使いください。何か必要なものがあれば、その都度、仰って下さればご用意いたします」
頭を下げ、支配人は部屋を後にした。
改めてリビングを見回す。
白やアイボリーを基調とした室内に、淡い色の木材がふんだんに使われている。中央には大きなローテーブルを囲むように、ゆったりとしたソファがいくつも並び、その周りにも一人掛けの椅子やオットマン、クッションが無造作に置かれていた。九人がそれぞれ好きな場所を選んでも、まだ余裕がありそうだ。
何より目を引くのは、壁一面を占める大きな窓だった。
たっぷりと差し込む陽の光が白い室内を明るく照らし、その向こうには青く輝く陽ヶ瀬の海がどこまでも広がっている。
視線を反対へ向ければ、今度は緑を纏った山々が連なっていた。海と山、その両方に挟まれるように造られた空間は、ホテルの中にいることを忘れてしまいそうなほど開放的だ。
窓際には景色を眺めながら寛げる長いベンチソファがあり、リビングの奥には大きなダイニングテーブル。その更に向こうには、キッチンまで備えられている。
🤍「めっちゃ海だー!」
💚「上から見ると、陽ヶ瀬ブルーがよくわかるね。エメラルドグリーンともオーシャンブルーとも違う、不思議な色」
🖤「阿部ちゃんの目の色にちょっと似てる」
💚「俺?」
🖤「そう。電気の異能使う時」
💚「ああ。碧色だと青緑っぽくなるからね」
🖤「阿部ちゃんの目も、ただ緑なんじゃなくて、透き通ってるから」
💚「……なんか照れるな」
💛「ほら、お前ら、先に状況確認と実地調査。はしゃぐのはそれからにしろ」
🩷「ほーい」
岩本の号令で、散らばってリビングを見ていた皆がベンチソファのところに集まった。
皆が思い思いの場所に座り、ベンチソファ正面の、一人がけのソファに深澤、隣のラウンドオットマンに岩本が腰かける。
💜「じゃあ、整理しとこう。ここ三ヶ月で、眠り姫シンドロームになった人は15人」
💚「思ったより多い」
💜「そう。最初の数人までは、ただ不思議なことが起きてるってくらいの認識だった。けど、数が増えるほどにおかしいと感じ始めて、10人目くらいの頃に《眠り姫シンドローム》の名前が、従業員から囁かれるようになった。で、14人目で滝沢署長まで話が回り、15人目の被害者が出て、特務調査局への依頼になった」
💛「そこで、今回の調査の概要な。阿部はここに残って、それぞれの情報の整理。あとは被害者についての情報集め。ほとんどが客だから、今から直接話を聞くのは難しい。本人の証言は警察が事情聴取したのをまとめてくれてるから、そっちを確認して。それとホテル側の記録な。阿部、警察からの資料いってる?」
💚「うん。タブレットに入れてもらったから大丈夫」
💛「で、ここから。阿部一人にすんのはちょっと怖いから、誰か一緒にいてほしいんだが、めめは蔓で情報集め、ラウは異能の痕跡の調査は確定済み」
💜「ふーちゃんが阿部ちゃんの傍にいるのも確定。今回はオコジョで頼むね」
深澤の胸ポケットに入っていたハムスター姿のふーちゃんが出てくると紫のオーラに包まれ、オコジョの姿になった。
💛「佐久間と康二は、阿部と一緒だとサボりそうだから調査組確定」
🧡「ちょお、信用ないなー」
🩷「でも逆に、ちゃんと仕事してるとこ見せりゃ、文句なしに遊べるってことだろ?」
🧡「あ、そゆこと」
💛「総合的に見たら、舘さん?」
💜「かな。俺もそれがベストだと思う。舘、いい?」
❤️「了解」
💛「よし。じゃあ、佐久間と康二は騒ぐから別の班。あとは、一人にならないように行動すること」
結果、蔓や木の記憶から調査を行う、目黒と佐久間。ラウールの道具で異能の痕跡を探す、ラウール・渡辺・深澤。ホテルスタッフへの聞き込みを担当する、向井と岩本。部屋でみんなの情報を集約する、阿部と宮舘。
この組み合わせになった。
コメント
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今回は誰が巻き込まれるのかな 姫だから又💚ですか… 又🖤怒るよ💢…