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別れて数ヶ月経っても、照からめでたい話は聞かず、3年生になった。
ほらな、やっぱ駄目じゃん。
まず一個下のヤツなんて、部活でも入ってなけりゃ関わることなんてねーし。
宮舘「……た、……ぉた、翔太!」
渡辺「うぉっ!?」
みんなが帰った後の放課後。
進級したばかりのまだ慣れない教室でぼーっと物思いに耽っていると、幼馴染が俺の顔を覗いてきた。
宮舘「翔太?」
渡辺「涼太…、どした?」
宮舘「どしたじゃないよ。さっきからずっーと名前呼んでるのに、全然気づかないんだもん」
渡辺「わり、」
宮舘「はぁ、どーせまた照のことでも考えてたんでしょ?」
図星。なんでこいつは俺の考えてることわかるんだろ。
宮舘「そんなの、幼馴染だからに決まってんじゃん。わかるよ。」
渡辺「おい頭の中読むな。」
宮舘「はぁ、もういっそのこと違う人と付き合ってみたらいいんじゃない?」
渡辺「話進めんな。」
宮舘「恋の傷は恋で直す…、みたいな感じの言葉あるじゃん。」
渡辺「だからぁ…、はぁ、そんな簡単に忘れられたらここまで悩んでねぇっつーの。」
宮舘「でも…、いつまでも翔太が引きずってたら、照も安心出来ないんじゃない?」
渡辺「いや、安心されたら困るんだけど。」
宮舘「とりあえず、物は試しようだよね!」
渡辺「そんなすぐ相手も見つかんねーだろ。」
宮舘「………んー、じゃあ俺にしてみる?」
渡辺「いや無理だわ。」
宮舘「そんなきっぱり言わなくてもいいじゃん。」
渡辺「あー、じゃあ、ごめん。お前とは良い幼馴染でいたいn……」
宮舘「だーかーら!別に俺だったら別に無理して一緒に過ごす必要もないし、照のそばにもいれるんだから、良くない?」
渡辺「まぁ……確かに。」
別にこいつならわざわざ女の相手しなくていーか……。
渡辺「わかった。その作戦乗った。」
宮舘「ん、そう来なくっちゃね。」
すると、あの時誰か聞いていた人がいたのか、次の日には俺らが付き合ったという噂が広まっていた。
噂が届いた照からも、朝一祝福された。
岩本「まさかそこが付き合うとは……」
渡辺「いや別に…」
宮舘「俺から無理言ったの。」
岩本「まぁどんな形であれ、おめでとー!!」
俺は何とも居た堪れない気持ちになりながらも2人の会話を聞いていた。
宮舘「…あ、ごめん、友達呼んでるから行くね。」
岩本「うん、いってらっしゃい」
友達に呼ばれて教室を出て行った涼太は、またこの件について言われているようだった。
こんなことになるとは思っていなかったのか、さすがの涼太も疲れていそうだった。
すると、
岩本「………次に進めたようで良かった…」
照がボソッと、俺にしか聞こえないような声でそう言ってきた。
俺はそんな照に少しイラッとして、距離を詰めて照の耳元で呟いた。
渡辺「照のこと、諦めたわけじゃねーから……」
岩本「っ………」
照は俺が耳打ちした方の耳を抑えながらバッと身体を離した。
あー、なんてかわいいヤツなんだ。
俺はいい気分になりながら自分の席に戻った。