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何回も自殺しようとしちゃう💡くんのお話
⚠︎💡愛され (全員過保護)
inm視点
俺は朝、ヒーロー基地の本部に毎回行かなくてはならない。正直めんどくさいし、聞きたくもない声が毎日耳に入ってくる。
『 なぁ?知ってるか?あの”無能”のメカニックの話』『あぁ、知ってる笑たしかあのDyticaに所属してるんだっけか』『そうそう笑アイツ 、能力も使えないのにDyticaにいるなんて許せなくね?』『まぁ、正直足手纏いだし多分Dyticaの奴らもそう思ってるよ笑』『だよな笑口にしてないだけで心の中では絶対思ってる』
あーあ、また言われちゃった、
やっぱりそうなのかなぁ……
彼奴ら、俺に過保護気味な気がする。”人間だから”というだけなら…まぁカゲツもだしなぁ、と疑問に思っていたところだ。
……足手纏い、 か
俺ってヒーロー……生きるのむいてないかも
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hsrb視点
ここ最近、ライの様子がおかしい。俺らと居てもどこか上の空だし、あのキラキラした笑顔も減っている気がする。
それに、ライは優しいから1人で溜め込んじゃう。
「もう少し頼って欲しいですね、、」
なんて、思わず声に出る。
リビングに誰かいたかな、なんて周りを少し見渡してみた
……気配がする。
誰だ?
「…小柳くん?」
「な~んだ、バレてたか」
「もう!脅かさないでくださいよ!!!」
良かった、ライじゃなかった。
「 …僕もいるでぇ~?ハゲタコ」
「!?!?!?か、カゲツ、、って!誰がハゲタコだ!!!」
「ハゲタコはハゲタコだろ」
「カゲツくん!?」
「ははっwまぁでも、今はこんなことより伊波だろ」
「!、 やっぱり気づいてましたか」
「あたりまえやん、ライを毎日盗撮……観察!してんねん 」
「盗撮…?聞き捨てならん」
「ま、間違えただけやし!!」
「やっぱイカれてますねw」
「それは「お前もだろ!」やろ!」
「はいぃ???俺のどこがイカれてるって言うんですか!?!」
「たくさんあるで!!まずは、、、」
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ある日の夜
inm「いッたぁ~…」
ru「伊波どうした?」
inm「機械でちょっとやっちゃったとこの傷がさぁ~、縦に切れてて!傷ひらいちゃったよ~!」
kgt「うわ痛そうやな~、回復する?」
inm「ううん!大丈夫!こんなのすぐ治るよ」
kgt「ええぇ?でも、、」
inm「唾でもつけたら治るよ!」
hsrb「ただいまで~す」
ru「お、おかえり~」
inm、kgt「おかえりー」
hsrb「ぇ?らい、、血、、、」
inm「ん?あぁ全然大丈夫だよ」
hsrb「らい、、い、痛くない、、、?」
inm「?うん、あんまり痛くないかな」
hsrb「…そうですか、痛くなったらすぐ言ってくださいね」
inm「ぅ、うん?」
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hsrb視点
ru「今思うとあの焦り具合、尋常じゃねぇよな」
たしかに、あの時はサーッと青ざめていくような感じがしたし、なにより冷や汗が止まらなかった。
「まぁまぁ、ライが傷ついてましたし、、、」
俺自身、あの時はすごく焦った。人間は
脆いし、弱い。だけどライはちゃんと強い。
メカニックだから とかじゃなくて、芯が強い。そして笑顔が眩しくて常に誰かの心を掴んでいた。
それは俺たちだって例外じゃない、
いつもあの太陽みたいな笑顔が俺たちを照らしてくれた。
俺は『怪物』と恐れられ、小柳くんは『犬』などと奴隷にされ、カゲツは色々な術を使えるから『化け物』などと言われてきた。
でも、あの太陽みたいなキラキラした笑顔の
ヒーローに救われた。
それが 伊波ライ 。
俺たちはあんなヒーローを守りたい。
彼が生きていれば何もいらない。そう思うほど大事で、愛らしい彼。
そんな彼が最近おかしい。
何か理由があるに違いないのは分かるが、何にも話してくれない。
もう少し頼ってくれてもいいのに、、
そんなことを考えていたら急にカゲツが喋りだした
kgt「…今音せんかった?」
hsrb.ru「「え?」は?」
今度は耳をすませて聞いてみる。
かさ…かさ…
たしかに聞こえる。でも一体誰が?
ru「ぁ…ライ?」
kgt「それ僕も思った、足音がライに似てるっていうか、、」
hsrb「なんでライが……?」
ru「…コンビニでもいくんだろ」
なんで玄関から出ないんだよ。なんて思いながらカゲツのほうをみる。
なぜかカゲツは驚いていた
kgt「ぇ…らい、、?」
その言葉で俺も小柳くんも振り返る
inm「…ぉ、おはよぅ!」
hsrb「おはようございます、ライ」
ru「こんな朝早く、、何処行くんだ?」
inm「ちょっと本部に呼ばれちゃってね、、
あ、もう行くね!」
kgt「ぁ…行ってらっしゃい」
カゲツがそういうとライはニコっと笑顔になって
「行ってきます!」
そう言いながら廊下を駆けていった。
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inm視点
あぶなかった…、やっぱり彼奴ら耳いいな。
外でした足音、カゲツとロウは半分正解。
あれは俺であって俺じゃない、
あれは 俺が死んだ時に…代わりとして、役に立てばいいな、なんて
そんなことを考えていたらふと頭によぎった
『今死ねば 解放される。』
でも、でも、彼奴らが悲しむ、
…悲しむ?
本当に?
彼奴らも俺の事を邪魔だと思っていれば喜ぶし、優秀な能力者がDyticaに入って
今よりもっと多くのkozaka-cを倒せて、
英雄と讃えられるかもしれない。
そうなってくると、俺はますます要らない存在なんだなと思わずため息が漏れる。
でも……
…こんなにネガティブになったら駄目だよね!
気分転換に海でも行こう、 今日は本部に行かなくていいや
嫌な思いをするだけだしね。海で色々と発散しよう!
今日は俺の休息の日!!
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inm視点
なんて思ってたのも一瞬だった。海に言ったら他のヒーローが居て、罰声怒号。
こんなんなら本部に行ったほうがましだった
殴られたり蹴られたり、『お前なんか消えちまえ笑』って。
直接言われちゃって、なんでこうなっちゃったんだろう。
「生きてる価値ないな~…笑」
そんなこと言ってたら思いついた
今、死ねる
そう思うと同時に俺の体は海に吸い込まれていくように1歩ずつ進んでいく。
「…ごめんね。」
息ができない。苦しい、そう思うと人間の本能で上にあがろうとする。駄目だよ、生きてちゃいけないから。口から ゴポゴポ 、と泡がでてくる。
これでもう文句を言われなくてすむ
もう何も考えなくていい。
やっと死ねる
もう酸素が足りない、何も考えられない。
瞼が重くなってきて俺は抗わずに目を閉じた。
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hsrb視点
kgt「いなみそが帰ってこん!!!!」
カゲツがそう叫ぶ。朝、ライが出ていったあとから一回も家に戻ってこない。
ru「流石に遅くないか?」
「ほんとですよ~…何かに巻き込まれたりしたんですかね、、、?」
話をしていたらカゲツのケータイがピピーッとなりはじめた。「うわ、任務いかんと」と任務の準備をしはじめる
「ちょっと最近多くないですか?この時間帯の任務」
ru「何でも、kozaka-cがこの時間帯に湧くんだとよ」
「はは、カゲツ可哀想~笑」
kgt「何笑っとんねんハゲタコォォォォ!!!
こっちは命懸けなんやぞ!!!!!」
ru「まぁ、早く行ってこいよ」
「頑張ってくださいね~」
kgt「…行ってくる」
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kgt視点
「さ、流石に疲れたぁ…」
1人であの量のkozaka-cを倒せっていう本部は頭がイカれてると思う。
今すぐにでも拠点に帰ってライに褒めてもらいたいが、コンビニに行かないとアカンから少し遠回りになるけど海沿いを歩いていこう。
しばらく歩いたところで海になにか浮かんでるのをみた。黒色がみえたから死んじゃった魚か?なんて目を凝らして見ていたらあることに気がついた。
浮かんでるのは魚じゃない、人間や。
助けないととその海に浮いている人間のもとに駆けつける、
「ぁ…ぇ、」
ただの人間じゃない、ライだ。
僕達のヒーロー。
すぐに陸にあげて息があるかの確認とメンバーと病院への連絡をした。
「ら、らい!!!大丈夫か?!」
「何があったんや!!!」
一生懸命話しかけるが返答はない。
そのままライは病院に運ばれた。
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hsrb視点
あれから数日後、伊波はまだ目を覚まさない。
酸素マスクをつけて病院のベッドで眠っている、その姿はいつものあの笑顔が想像出来ないくらい弱々しい。「くっそ…何でだよ、、」と
ロウが呟く、カゲツは泣きじゃくって会話が出来そうにない。
ライ、、、どうして自殺なんてするんですか。
俺たちがいるんですから、頼ってくださいよ。
視界が滲んでいく
「そんなに頼りないですかね、 ライ」
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inm視点
目を開けるとそこは何度か見たことがある白い天井だった。 死ねなかった とすぐに理解した
何で死なせてくれないのか、俺は運にも恵まれていないのか。と絶望する
あぁ、あそこで死んでいたかった。何も考えずにあそこで。なんて考えてももう遅い、助かってしまった運命は変えられない。また次の機会に死のう、と体を向きをかえる
そこには窓があった。覗いてみると、ここがすごく高い場所ということが分かった。
飛び降りたら死ねる、これでやっと死ねるんだ
「やっと、」
と声に出した時だった。
ガラガラガラと病室のトビラが開いた。
「ぁ…ぉはよ、!」
と、言うとカゲツは勢いよく抱きついてきた
「いなみ、いなみ、、」
と、掠れた声で言う。
「ほんとに良かった、、心配したんや、」
肩にぐりぐりと頭を押し付けてくる
「ごめんごめん、笑」
なんて軽く返すとカゲツが真剣な顔で
「笑いごとじゃないで、、!」と返してくる
迷惑かけちゃったな、
「僕は全然迷惑やと思ってないからな」
「え」
「その反応、図星やろ。伊波は案外分かりやすいんやで」
隠してきたつもりだった、まさかバレていたとは
「もう自殺しようなんて思わんといて、」
カゲツが言う
「うん 」
今度はバレないようにするよ。
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hsrb視点
ライが起きたと連絡が来て急いで病室に向かった。
「ライ!!!」
そう言いながら勢いよくドアを開けた
「あ…星導、、」
と気まずそうにライは呟く
「ほんとに心配したんですからね」
声が震えていて聞き取りずらかったと思うが
ライは耳がいい、しっかり聞こえているだろう。
「へへ…ごめん笑」
「ほんっと笑いごとじゃないですよ、、」
そんな会話をしていたらドアが壊れそうな勢いで開いた。
「ライが目を覚ましたって本当か!!!」
とヒーロー服の小柳くんが現れる
「あれ、いまさっき任務に行ってきたばかりじゃなかったですっけ?」
「……終わらせてきた」
「ほんとは?」
「……抜け出してきた」
ほんとにライのことが好きだなこいつは
「んはw、戻りなよロウw」
ライが笑った、あの笑顔だ
「今日はじめてちゃんと笑ったな、ライ」
カゲツがそう言った、
「えぇ~?笑そうかな?」
と返す
「まぁ起きたばっかですし、今日はゆっくり休んでください」
「そうだな」
「いなみそまた明日!」
「うん!また明日」
俺たちは病室をでて、待合室のソファに腰をかける。
そこで一番最初に口をひらいたのは小柳くんだった。
「ライ、まだなんか隠してるな」