藍と愉快な家族たち

心｢将来の夢だぁ？｣

翔｢お姉ちゃんの将来の夢ってなに？｣

心｢私はなゲーム実況者になりたいと思ってる｣

心｢まぁ無理だろうけどな｣

翔｢最初から否定してたら叶わないと思う｣

心｢まぁいつかは挑戦してみるつもりよ｣

心｢そういう翔ちゃんは何よ｣

翔｢僕の将来の夢？｣

翔｢夢…….｣

心｢言いづらい事なんか？｣

心｢できれば教えて欲しいわ｣

心｢そうしたら背中を押してやれるやろ？｣

翔｢絶対変って言わない？｣

心｢言わへんよ｣

翔｢ホワイトハッカー…….｣

心｢ええやん！｣

心｢ホワイトハッカーってアレやろ？｣

心｢なんか警察とか加担してハッキングするみたいな奴やろ？｣

心｢ええやんかっこええ！｣

翔｢でもさ､間に合わないと思うんだよね｣

心｢何がよ｣

翔｢だって僕学校の勉強に追い付けてないし…….｣

心｢大丈夫やって！別に勉強なんかそんな使わんし｣

心｢私よりはマシや｣

翔｢もう遅いし…….｣

心｢勉強に遅いも早いもあらへんて｣

心｢自分のペースでええねん｣

心｢そりゃあ遅過ぎたらダメかもしれんけど翔は私と違ってちゃんと追い掛けとるやん！｣

心｢私なんか諦めて勉強すら放棄してスマホいじってばっかやで？｣

心｢学習障害で九九すらできないんやで？｣

心｢夢って言うのはな頭の良さとか関係ないねん｣

心｢まぁ頭の良さを求められる事もあるかもしれんけど｣

心｢折り紙みたいなもんや｣

心｢例えばな､紙飛行機今まで折れんかったのが折れるようになったのと同じ｣

心｢そんな未来の事ばっか心配しててもダメやねん｣

心｢今は今の心配しときゃええんよ｣

心｢今やらなかったら未来が今やったら未来が〜とか言ってたらダメ｣

心｢今やらないと後悔すると同じ｣

心｢怠ける奴は不満を語り｣

心｢努力する奴は希望を語る｣

心｢受け売りやけどな｣

心｢何かを競ったりするより｣

心｢”何をしたか”｣

心｢やねん｣

心｢夢を叶えるには逃げる事は禁止｣

心｢あんたなら大丈夫！姉ちゃんが保証したるわ！あんたは将来エラいかっこいい男に育ってる！｣

心｢安心しぃ！まだ間に合う！｣

心｢あんたは中学生なんやから｣

心｢今を楽しんで今を考えろ｣

心｢未来なんか後から考えりゃええねん｣

心｢確かに私は間違った事を言ってるしコレは完全に私の考えやけどな｣

心｢少なくとも私は翔ちゃんの背中押すから｣

心｢幾らでも押してあげる｣

心｢つまづいたり転んだりしても立ち上がるまでずっと一緒に居るよ｣

心｢立ち上がる為に手だって貸してやる｣

翔｢…………..｣

心｢今は心配かもしれんけど｣

心｢未来の翔ちゃんは絶対笑ってる｣

翔｢お姉ちゃ…….｣

心｢だから安心しろって｣

心｢な？姉ちゃんが着いとる｣

心｢こんな情けない姉でも背中を押してやる事だって応援する位ならできるんやしな！｣

心｢悩みがあるなら私が聞いてやるよ！｣

心｢夜中でもかかってこいや！｣

翔｢ほんと頼もしいね…….｣

翔｢自慢のお姉ちゃん…….｣

翔｢ほんと…大好き！！｣

心｢ワシも弟が大好きやで〜！！｣

心｢自慢の弟やんなー！｣

三玖｢なんで翔目元真っ赤で寝てるの？｣

心｢私と翔ちゃんだけの秘密｣

三玖｢何それ〜！｣

心｢どーどーw｣