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誰も知らない、高嶺の花の裏側3


第115話 〚増えていたもの〛


― 海翔視点 ―


正直、

理由は分からない。



でも――

はっきりしていることがある。



味方が、

増えている。



朝。


教室に入った瞬間、

視線を感じた。


嫌なやつじゃない。


警戒でもない。


……確認、みたいな。



澪が席に着く。


周りの女子が、

自然に距離を取る。


近づきすぎない。


でも、

空白も作らない。



(……あれ?)



誰も、

変なことを言わない。


からかわない。


騒がない。



むしろ、

先回りしてる。



休み時間。


誰かが近づくと、

別の誰かが

さっと会話に入る。



偶然に見せかけた、

割り込み。



(……うまいな)



俺が何かする前に、

場が整ってる。



えまが、

澪の横に来る。


しおりが、

後ろに立つ。


みさととりあが、

少し離れた位置で

様子を見る。



言葉はない。


でも、

伝わる。



――大丈夫。


――ここにいる。



昼休み。


俺が近くにいると、

女子たちが

一瞬だけこっちを見る。



で、

何も言わずに

それぞれ戻る。



(……監視?

いや、違う)



これは、

確認だ。



“守れてるか”の。



俺は、

何も頼んでない。


指示もしてない。



なのに――

配置ができてる。



(……誰か、

気づいたな)



理由は分からない。


でも、

ありがたい。



俺一人で守るより、

ずっと安全だ。


ずっと自然だ。



澪は、

気づいてない。


多分、

このまま

気づかない方がいい。



俺は、

少しだけ肩の力を抜く。



全部、

背負わなくていい。



守る人数が、

増えた。



それだけで、

今日は

少し楽だった。



理由は、

分からないままでいい。



――味方がいる。



それだけで、

十分だった。


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