コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
サヨはあの日からこの踏切にこなくなった。学校が忙しいのか、それとも僕たちに興味がなくなったのか。。
駅前はクリスマスカラーに彩られ空からは粉雪が舞い散る。
今日の最終電車が駅に到着した、最終電車ともなれば人もまばらだ。
「こんばんは」
男性が僕に話しかけてきた。
「こんばんは。。。どなたですか?」
失礼といい、背広の内ポケットから名刺を取り出した。
探偵事務所 風間。。。
「探偵の方が僕に何かようですか?」
「唐突に申し上げます、あなたの妹さんから先週依頼を受けまして貴方に会いにきました、金曜日にこの踏切にくればいると、それで昼間だと人も多く分かりづらいと思ったのでこんな時間に来てしまいました。」
「妹?」
「はい、妹さんのお名前覚えてらっしゃいますか?」
「サヨです。」
サヨ?サヨちゃんが妹?風間さんの妹という言葉で記憶を取り戻す。
サヨちゃんは僕の妹だ、少し年の離れた、妹。
「サヨはどこですか?ここにしばらく来てなくて心配していたんです。」
「なんというか、申し上げにくいのですが、サヨさんはここには来れないと思います。」
「どうしてですか?」
「お伝えしてもいいのですが、まずは貴方のお名前を伺っても良いですか?本人であるか確認です。」
風間はそういうと、僕の目を見つめて答えを待つ。