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現パロ風。
ブラック企業で働く🐒さんのお話。
🦐さんと同居してる。
🐒🦐兄弟しかでません。
「ただいま」
「おかえり、兄ちゃん」
「…っ〜はぁ…」
「お疲れ様、ご飯は温めて食べてね」
「うん…ありがとう、えびす」
「ん、それじゃあおやすみ」
「おやすみ…」
俺はブラック企業と言われる職場で働いている。毎日毎日24時帰宅。朝は6時に出社しなくちゃいけない。俺は早起きが出来ないから寝ない方が楽だと思って、最近は寝ていない。隈は隠しているけどえびすには多分バレているだろう。どうしよう。
色々考えながらえびすが作ってくれたご飯を食べる。おいしい。
本当はえびすと一緒に食べたいんだけどな。
そして寝る間もなく家を出ないといけない時間になった。車とかに乗る必要は無いからそこだけは安心。(※ではない)
会社の前まで来てしまった…。
今日で10連勤だし毎日18時間労働だし…。
「…おはようございます」
「お、やっと来たか!!遅い!!」
遅いって…まだ始業30分前だぞ…。
「…すみません」
「罰としてこれもやっておけ!今日中にな!」
「……はい」
はぁ…また帰れなさそうだな…。
最近は幼馴染2人からの誘いも断り続けているから早く帰りたいんだけどな…仕方ない…生計を立てるためだ…。
無心でひたすらパソコンに文字を打ち込む。最近視力が明らか下がっているような気がしてる。でも眼科行く時間もないから眼鏡とかだって作れないし…。でもそれでクビになったら困るなぁ…。
「……(これで半分か…今は昼…)」
軽く6時間くらいパソコンと向き合っていたらしい。目も頭も痛い…。ちょっと食堂で飲み物買ってこよう。
食堂にて
「…これください」
「はーい、あらぁ、大丈夫?疲れてるわねぇ」
「あはは…大丈夫です」
「そう?じゃあはい、ブラックコーヒー。仕事も程々にねぇ」
食堂のおばちゃんは社員のことを気にかけている。ありがたいけど無駄口を叩きたくないから話しかけないで欲しい。エネルギー全てを仕事に注ぎ込まないと…。
「………」
気がついたら深夜だった。周りは誰もいない。みんな仕事終わらせたのか…?それとも繰り越しなのか。どうだっていいか。俺も仕事終わったしな…。
「…今なら誰もいない…か……」
気が張ってたらしく、俺は夜風に当たるために屋上に向かった。
屋上からみる外の景色は思っていたより綺麗だった。
このまま消えれたら楽だろうか…。
「……えびすのことは置いてなんて行けないからな…」
友達も離れ、弟ともまともなコミュニケーションが取れていない。俺はなんの為に働いているんだろう…。大切な弟が生活できるようにするため…それは自分の身を削ってやるもの…?
「……ただいま」
「おかえり」
俺は帰ってきた瞬間えびすに倒れ込んだ。そんな俺をえびすは支えてくれた。
「兄ちゃん?大丈夫?」
「………」
俺は答えなかった。否、答えられなかった。口を開こうとすると目から水が溢れてきたからだ。
「ちょ、ちょっと!?兄貴!?どうしたの…!?」
「…ぇびす…おれ…なんのために、いきてるんだ…?」
「…兄ちゃん……?」
「分からなくなって…わかんなくなっちゃって…」
「……兄ちゃん、辛いならやめちゃえばいいんだよ…?俺にとっては兄ちゃんが一番大切だよ。」
「…!……っ…グスッ…」
「………」
泣いてしまった俺の背中をえびすはずっとさすってくれた。気がついたら俺は寝ていたらしい。
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兄貴ごめん。ずっと言いたかった。兄貴が辛そうに帰ってくる度に僕も苦しかった。
でも俺のために…動けない俺に代わって働いてくれているから何も言えなかった。それがあんなに追い詰めているなんて思ってもいなかったんだ。
僕の腕の中で寝る兄貴の寝顔は久しぶりだった。昔は沢山見れていたのに。
もうあんな会社やめて欲しいな…。とりあえず今は寝ている兄貴の頭を撫で、僕も寝室で眠った。
終